無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

波伝谷(はでんや)に生きる人々

2013-10-17 | 2015以前の映画評


「波伝谷(はでんや)に生きる人々」   我妻和樹    ××× (YIDFF)

   南三陸戸倉にある波伝谷に学生時代から住み込んで取材していた監督が1組の夫婦を中心に海と畑の恵みで生きる人々を描いています。小さな集落ではありますが、そこには契約講という組織に入れるかどうかでその地区での立場の違いが歴然としてあり、決してきれいごとだけではありません。ちなみにこの集落は311で流されてしまいました。
   タバコは、50年前の「新日本紀行」の映像かと思われるほど喫煙率が高く、女性や子どもの前でも、仕事の舟の上でもカキなどを加工する場でも全く無頓着に喫煙していました(×××)。契約講が衰退していくのはこうした前近代的な集団だからまともな人は離れて行くのが自然なのではないでしょうか。少なくともプロなんだから、勤務中は禁煙しましょう。

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オルグヤ オルグヤ 雨果の休暇

2013-10-17 | 2015以前の映画評


「オルグヤ オルグヤ」「雨果の休暇」 中国    ××    ☆☆ (YIDFF)

    中国内モンゴル自治区の最後の狩猟民族エヴァンキの生活を追いました。エヴァンキは森に住み、トナカイの放牧と狩猟で生活をしていましたが、今は狩猟が禁止され町に定住させられています。抑圧された少数民族の多くがそうであったように、彼らも酒に溺れ自滅の道を辿れされています。そんな一人の母親は酒好きで酔うとケンカばかりしているため、子どもは「祖国の子」として施設で育てられています。「オルグヤ オルグヤ」では母親と身内の人々を描き、「雨果の休暇」では母子の様子を撮影しています。酒好きでトラブルばかり起こしている母親ですが、トナカイやイヌなどを可愛いがり、息子に会う日を楽しみに待っています。息子もそんな母親をちょっと持て余しながらも優しく接していて微笑ましいです。魅力ある対象に出会えたことが、この作品の成果です(☆☆)。
    まず、狩猟民族の生活がいわゆる縄文的で大変興味深く見ました。山に入ると数本の木を切ってテントの骨にし、ストーブまで完備しています。トナカイの肉を干し、小川で魚を取ります。ムックリを奏でることなどからアイヌと大変近い民族だと思います。
    今回山形映画祭では17本見ましたが、個人的にはこの作品がベストワンです。
    タバコは、母親はじめほとんどのおとなが喫煙していました。「俺たちは酒で早死する。」と言っていましたが、早死の原因は「酒とタバコ」です。タバコを忘れずに!

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検証  リヴィジョン

2013-10-17 | 2015以前の映画評


「検証  リヴィジョン」    フィリップ  シェフナー監督    独    ◯ (YIDFF)

    1992年にドイツとポーランド国境付近で起きた射殺事件の再検証を通して、殺されたロマ人の背景にある東欧移民、特にロマ人差別と暴力の歴史を描いています。
    インタビューしたテープを本人が確認のため聞いている姿を撮影する、という方法です。インタビューを映像にするのもいろいろやり方を工夫しているのですね。
    内容は差別がテーマで、今回の映画祭では同じテーマの作品をいくつも見ましたが、差別をなくすためにはこの作品の中である女性が夫の差別語の発言を戒めていましたが、このように、小さな差別を自戒することが差別と向き合う第一歩なのだろうと思いました。
    テーマとは関係ありませんが、ドイツは再生可能エネルギーへの転換に本気なことが麦畑に建つたくさんの風車が証明していました。また、EUに加盟することが労働者にとって不法移民にならずに堂々と働けると、いうことを意味しているのだと知りました。
    タバコはなし。無煙です。

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