無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

屠場を巡る恋文

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「屠場を巡る恋文」    久保田智咲監督    × (YIDFF)

    イヌが好きで動物愛護関係の作品を撮りたかったが、ビーガンの友人から「動物が好きなのに何故肉を食べるのか」と問われます。そこで初めて、動物を殺して肉にし、そのことが差別につながるということを知り、興味を持ちました。というのが監督の言葉でした。
    なかなか取材させてくれるところが見つからず、やっと首都圏の「屠場」ではなく「ミートカンパニー」が応じてくれたそうです。スーパーに並ぶパックされた肉からは想像できない差別という前近代的な事実がまだ存在していることに社会のゆがみを感じます。
    タバコはインタビューに応じた労働組合の委員長が常にタバコを吸っていました(×)。差別と戦っていながら、タバコ会社という権力に利用されていることに気がつかないのはいったいどうしてなのでしょう。労働運動の経験のある筆者としては、未だに組合関係者に喫煙者が多く、その実態が全く変わっていないのが心より残念でなりません。「目覚めよ!労働者」

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オトヲカル

2013-10-16 | 2015以前の映画評

「オトヲカル」    村上賢司監督    ◯  (YIDFF)

  フジフィルムが8ミリに関するサービスを終える、ということがきっかけとなり臨死状態ながらもまだ生きているうちに、その映像を残そうと思って撮影されたそうです。フィルムの消費期限は80年代に切れていたり、機材の劣化もひどくて大変だったがそれが逆におもしろかったそうです。
  実際音は聞こえますが、映像の方はほとんど撮れていません。フィルムのシミみたいな映像もSF的、前衛芸術と見えないこともありませんでした。上映前の監督の前説が感動的で、無事上映が終わるとそれだけで一つの時代の目撃者となれたようでよかったです。

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なみのこえ

2013-10-16 | 2015以前の映画評

「なみのこえ」    酒井耕、濱口竜介監督    ◯    ☆ (YIDFF)

   311の記憶を福島県新地町と宮城県気仙沼市に暮らす人々が語る作品です。インタビューの形式が大変独創的でそれだけで興味深く213分という長さを感じさせません。「話す」という行為が人を変えていくことがよくわかります。このあたりは編集の巧みさでしょう(☆)。
  タバコはなし。無煙です。

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蜘蛛の地

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「蜘蛛の地」    キム ドンリョン、パク ギョンテ監督    韓国    ××   PP Esse (YIDFF)

   韓国の米軍基地近くの旧歓楽街に暮らす、辛い過去を持つ女性の姿を追います。米兵と結婚してアメリカに行ったもののうまくいかず子どもを置いて帰国した母親。また、生まれた赤ん坊の肌の色が黒かったので捨てられたけれど今も母親に会いたいと探している女性など、立場は違いますが米兵が絡んでいることは共通です。米軍はどこでも罪作りな存在です。
   この作品も脚色や演出が目立ち純粋なドキュメンタリーではなくドラメンタリティです。
   タバコは、ほとんどの女性が喫煙者でした(××)。韓国タバコのEsseがはっきり映っていました(PP)。

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物語る私たち

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「物語る私たち」    サラ ポーリー監督    カナダ    ×× (YIDFF)

    女優でもある監督が自身の母親の過去を知る人々にインタビューする中で自身の出自の秘密に迫ります。過去の映像はホームビデオのような荒れた画質でラスト近くの種明かしの場面まで、作り物とは思えないほどのできでした。
    しかし、このようなドキュメンタリーとドラマが混成している作品を「ドキュメンタリー」と言っていいのか疑問です。ドラメンタリティという新ジャンルですね。
    タバコは過去の母親など多数が喫煙、現在でも父親が喫煙し、カナダにしてはモクモク映画でした(××)。
 母親が34歳の若さでガンで亡くなったのも仕方ないのかもしれませんね。お気の毒です。

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チョール    国境の沈む島

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「チョール    国境の沈む島」    ソーラヴ サーランギ  インド    ×   (YIDFF)

 インド政府がダムを建設したため、川の流れと水量が変化し、浸食で土地が氷河の氷のようにどんどん消えていきます。そして、代わりに大きな島のような中洲ができたのでした。1万人の人がインドから、バングラデシュからとやってきて住み始めました。国境は中洲の真ん中で、国境を越えた密売人の取り締まりは厳しいものがあります。そんな中、米を運んで生活している少年を中心に映像にしました。
    電気もなく、大雨がふれば浸水する過酷な環境で撮影クルーも交代して臨んだそうです。
   国境の意味を問う作品です。
    タバコは大人たちが喫煙していました(×)。

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サンティアゴの扉

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「サンティアゴの扉」    イグナシオ アゲーロ チリ    ◯ (YIDFF)

    チリのサンティアゴで暮らす監督は、家を訪れる人々を撮影し、彼らの住む家を訪れインタビューするという作品です。合間には監督の家の内部が美しく撮影されています。
    お菓子を売りにくる若者、食べ物を恵んでくれと訪れる元受刑者、郵便配達人など彼らの住む地域はそれぞれ異なリ、サンティアゴという街を多面的に表現しています。
    光の描写が大変巧みで絵のような場面もあります。
    タバコはなし。無煙です。

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空低く 大地高し

2013-10-16 | 2015以前の映画評


「空低く 大地高し」   ノンタワット ナムベンジャポン  タイ    ×   (YIDFF)

  カンボジアとタイの国境でカンボジア領の寺院が世界遺産登録されたことが原因で起きた両国の武力衝突と国境付近に暮らす人々を描いています。カンボジアが独自に遺産登録したため、タイ国内ではそれを利用した政権闘争が始まりました。それまでは何も問題なく兄弟のような関係でしたが、今では検問所が設けられ警備隊が見張っていて自由な往来はできなくなりました。
  石油や鉱物資源が紛争の原因になるのはよくあることですが世界遺産まで原因になるとは・・・。利権が絡むと平和に暮らすことが困難です。
  タバコはタイにしては喫煙者が目立ちました(×)。

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