無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

甘い鞭

2013-10-20 | 2015以前の映画評


「甘い鞭」 R18 石井隆監督 △

 不妊治療専門医の奈緒子(壇密)は昼間は有能な医師として働く一方、夜になるとSMクラブでM嬢セリカに変身していました。奈緒子には17歳の時に隣人に拉致・監禁され、1か月もの間男にいたぶられ続けた過去がありました。血だらけになりながらも自力で母のもとにもどった娘を母親は受け入れることができず、生還したもののその時から家族は崩壊してしまいました。客の前で鞭を打たれながら奈緒子は自分の過去をどうにかして乗り越えたいと思うのですが・・・。
 壇密と17歳の奈緒子を演じた間宮夕貴が身体をさらけ出して渾身の演技をしています。ボカシの入れ方が妙に芸術的でした。また、映像は直視しかねるむごさがありますが、ナレーション(喜多嶋舞)が軽妙で救われました。
 タバコは客の男が灰皿にタバコを押し付けて消すしぐさは映りますが、喫煙する場面はありませんでした(△)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もうひとりの息子

2013-10-20 | 2015以前の映画評


「もうひとりの息子」 ロレーヌ レヴィ監督 仏 ××! ☆

 2012年東京国際映画祭グランプリ、監督賞受賞作品です。テルアビブに暮らすフランス系イスラエル人の一家の18歳の息子は徴兵検査で両親の実の子ではないことが判明します。出生時湾岸戦争の混乱で赤ちゃんの取り違えが起きていたのです。実の子は昔のベルリンの壁のように壁で隔てられている中で暮らすパレスチナ人の息子でした。2組の夫婦は話し合い、母親同士は関係が取れるようになりますが、父親たちやパレスチナの兄は反発し、なかなか打ち解けません。そんな中で、本人同士が出会い、話をすることでお互いを理解しあおうと努めるのでした。
 子どもを取り違えられた家族の苦悩を描いているだけでなく、テルアビブのビーチで半日アイスを売って得たバイト代とパレスチナで父親が1か月自動車修理をして得る給料とがあまり変わらないという経済的な格差や、近くに海があってもパレスチナ人は通行証がなければ海を見ることもできないという厳しい現実も描写され、いわゆる「パレスチナ問題」を考えさせるきっかけになる作品です(☆)。
 タバコは18歳の息子たちが喫煙します(×)。18歳から成人のようですが、一応「タバコ吸ってもいいかな。」と親の許可を得ていました。また、親に隠れて葉巻やハッパも吸っていました(×)。ただ、イスラエル人の母親は医者なのですが息子のタバコを一口吸い、息子から「喫煙者の子どもは影響があるの?」とたずねられ、「体の小さい子が多いわね。」と答えていました(!)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする