RED レッド リターンズ

「RED レッド リターンズ」　ディーン パリゾット監督　米　○

　CIAを引退した元スパイたちが、３２年前の失敗したミッションに再び関わってしまい、各国の諜報部員や暗殺を依頼されたヒットマンたちを向こうに回して大奮闘します。
　ブルース ウィリス、ジョン マルコヴィッチにアクション映画初出演のヘレン ミレンなどのベテランに加え、イ ビョンホン、キャサリン ゼタ ジョーンズそして若手のメアリー ルイーズ パーカーが参戦します。そして不気味な科学者役はアンソニー ホプキンスと役者が揃っています。ドンパチアクションにカーチェイスとエンターテイメントの王道をいく作品です。女性の活躍もなかなかいいです。ただ、ラストで核爆発させるのはちょっと問題ですね。
　タバコはなし。無煙です。　

かぐや姫の物語

「かぐや姫の物語」　高畑勲監督　○　☆

　古典の名作「竹取物語」をアニメ映画にしました。人物設定に高畑監督の思いが込められているのか、いわゆる「お姫様」ではなく、強い意志を持った少女として描かれています。躍動感があり、たいへん魅力的です。また、自然の描写が美しく、多様な植物動物とともに人は生きていることを改めて感じさせます。「とり　むし　けもの　くさ　き　はな　春夏秋冬連れてこい」という挿入歌がいいですね。また、木地師の営みを織り込んだことで、民俗学的にも興味ある作品となりました。（☆）
　タバコはなし。無煙です。

キャプテン・フィリップス

「キャプテン・フィリップス」　ポール グリーングラス監督　米　×

　２００９年にソマリア沖で実際にあった事件を映画化しました。アメリカのコンテナ船がソマリア人の海賊に占拠されます。船長フィリップス（トム ハンクス）の機転で２０人の乗組員は船底に隠れ、フィリップスと副船長のふたりで海賊と交渉します。うまくいくかと思いましたが、なんと船長が人質に取られてしまうのでした。アメリカ海軍はその威信にかけ、船長救出の作戦に挑むのでした。
　フィリップス役のトム ハンクスの迫真の演技が見所です。いつものようにアメリカは一人のアメリカ人を救うためには軍隊が総出で動きます、という筋書きで、軍隊の宣伝映画ともいえます。やせ細ったソマリア人海賊の姿を見ると、なぜ彼らが海賊行為をしなければならないのかと言う、グローバルな問題提起が全くされていないことが大変残念です。
　タバコは、海賊たちがマルボロを喫煙していました（×）。また、海賊行為に出る前に現地の興奮させる草を口にいれ、闘争中もときどき噛んでいました。