「祭の馬」 松林要樹監督 ×
福島県南相馬では千年続くと言われている「相馬野馬追」という祭があります。その日のために多くの馬が相馬の牧場で飼われています。また、競走馬が引退後食肉になるまで相馬で過ごす馬もいるそうです。その馬たちも津波の被害を受けました。津波では命が助かったものの続く原発事故で「立ち入り禁止」となり飢えで死んだり、津波で流されたときのけがをすぐに治療できなかったために病気になった馬もたくさんいました。そのうちのおちんちんにけがをしてしまった一頭を中心に馬たちの震災を記録しています。やせ細って死んでしまった馬たちが哀れでした。
利口そうな大きな目で人をみすくめる馬たちは美しくもありまた神々しくもあります。何も語ることはありませんが、「原発なんか造って、人間てバカだね。」と思っているのでしょうね。
見所は馬だけではなく、テレビでは決して放映されない爆発の瞬間のキノコ雲の映像が衝撃的です。また、福島の名物に馬刺があるのですがこの作品を見るとちょっと食べれなくなるかも。
タバコは、飼い主の男性がたびたび喫煙していました。タバコにはポロニウムが入っているのだということをきっと知らないのでしょう。「人間てバカだね。」(馬のつぶやき)