電力制度改革果たして発電・送電分離出来るか？

電力制度改革では、規制緩和策して電力市場に競争原理導入し、電力市場の
自由化に向けて改革途上にあります。

此処でネックになっているのは、日本では発電と送電を大手電力会社が握って
居ると言う事です。

此で新しく参入する企業が不利な立場になり公平な競争は出来難くなる恐れが
あります。

早急にこの問題を解決する必要が出て来ました。

今回電力制度改革を検討する経産省の専門委員会が大手電力会社の発電と送配電
を分離する「発送電分離」の議論に取り掛かりました。

現在日本１０電力会社が一体経営で独占して居る送配電部門をどうするかが討議
されました。

各社に送電部門の子会社を作り運営する。
各社に中立機関を設立して運営する。
全国組織の完全別会社を設立する。

此に対して電力会社側は１日の内で需要変動が激しい電力の安定供給のため
には、発送電の連携は必要不可欠と分離には反対の立場を表明した。

此は発送電部門完全分離の米国で、送電部門トラブルが起き先年電力不足が
各地で起きた事を指していると思われます。

この発送電の分離は既存の電力会社が保有する送配電網を新規参入電力会社に
公平に開放・利用させて競争させるのが狙いです。

この子会社等による「法的分離」は移行費用が安いが親会社の影響力が残ると
言う欠点があります。

全国組織の別会社設立の「機能分離」は、広域の運用体制に発展させ易いが費用
がかかると言う欠点があります。

どちらとも決めかねるとの議論でした。

発送電分離は風力・太陽熱・小型水力発電等々地域限定再生可能エネルギィー発電
を増やす「インフラ整備」と位置ずけされています。

家庭向け電力の小売り自由化で、発電と小売り事業者の競争で電気料金が安くなる
事を期待しています。

今後は電気は九電・関電・東電等ばかりでなく他の参入電力会社から供給を受ける事
も可能になりそうです。

首相・自民党との協議に軸足・内閣改造も視野に

野田首相は、小沢氏との会談でもう修復出来ない関係と悟った様だ。

何としても消費税増税関連法案の成立に政治生命をかけると言った
手前、自民党との修正協議に応じるより選択の道はないと決断した
模様だ。

その前提条件の参院での問責決議された２閣僚の交代問題は、内閣
改造と言う巧い手で乗り切る積もりらしい。

内閣改造と言っても主体は問責決議を受けた田中防衛相等の交代が
出来れば良いのだから少々の手直しで第二次野田改造内閣となる様
ですね。

同時この際中国大使館員の情報漏洩問題関連で鹿野農相の交代も
取り沙汰されて居るとか。

民主党執行部は自民・公明両党に一体改革法案の修正協議を提案した。

国会会期終了間際になっての最後のあがきとも取れますが、自民党は
衆院採決時期の提示がハッキリ約束されれば協議に応じる方針を示し
ました。

政府・民主党は自民公明修正案受け入れも視野に早期合意を目指す事
とした模様です。

ただ輿石幹事長は問責２閣僚の交代や協議解散には反対しています。
物別れになった小沢氏も解散阻止に全力を挙げる構えで６月２１日の
会期末を睨み緊迫した攻防戦が続きそうです。

既に民主党・自民党・公明党の国対委員長が個別に会談し、修正協議
を要請したが、自民党国対委員長は輿石幹事長からの正式要請を要求
しました。

当然といえば当然ですが、輿石幹事長は修正協議が何時終わるのか
判らない時点で、採決日時を決めるのはオカシイと此も理屈です。

暫くは綱引きが行われる様ですが、大筋は見えて来た感じです。

後は何時採決が行われるか？
何時野田首相が小沢切りに踏み切るか？
会期内に果たして法案成立が出来るのか？

此からどう動くか全く予測不可能だ。