諫早開拓は農民側に立つ長崎県と漁民側に立つ佐賀県等と開門調査で鋭く
対立し解決の糸口が見えないでいました。
今回農水省は来年度概算要求でこれまで計上して居た開門調査費は見送り、
有明海再生のための基金創設のため100億円要求する方針を出した。
これはどう言う事かと言うと農民・漁民両方に利益がない開門調査にカネ
を掛けず、揃って有明海の再生を図ろと言う事。
現在はこの騒ぎで利益を得ようとする第3者が煽り騒ぎを大きくして居る
感がある。
漁業者は不漁の原因は全て諫早干拓のせいにして、自分たちも加害者である
事を認めようとしない。
各県とも有明海を埋め立てて、港湾施設や農地や住宅地造成を遣ってます。
それは諫早干拓の数十倍に当たる広さです。
また漁業の不振は大きく天候不順や、過剰ノリ養殖・貝類の取り過ぎ等々
も大きく影響して居ます。
それを名前だけの部分開門で原因を明らかにするとは無理な話しです。
開門調査が出たのは佐賀地裁の若手裁判官が問題のすり替えで考え出した
方法です。
恐らくこれですべてか解決するとは思ってなかったでしょうがこれに飛び
ついたのは佐賀県の漁民です。
口ではカネのためではないと言いながら漁業不振を諫早干拓のせいにしな
くては遣って行けない所まで追い詰められた。
佐賀県と比べて耕作面積が小さい長崎県は諫早開拓は有り難い存在です。
国と共にカネをつぎ込んだ諫早開拓を潰す訳には行きません。
そこで意地と意地のぶっつかり合いで一向に進展しません。
その間ムダはカネがドンドン支払われて行きます。
司法が介入でややこしくした諫早開拓はもはや政治力でも解決出来なく
なってしまった。
そこで有明海再生に向け農民や漁民が協力しようと言うのはよい事です。
恐らくカネによる解決で漁民としては願ってもない事でしょう。
そうなると甘い汁を吸って居た第3者が黙ってないかもしれませんね。
農民も漁業者も何が一番自分たちのためになるかを判断し賢明な方法
を探して欲しいですね。