many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

そして誰もいなくなった

2016-01-19 18:22:27 | 読んだ本
アガサ・クリスティー/青木久惠訳 2010年 ハヤカワ・クリスティー文庫版
クリスティーの著作のなかで、とても有名なんだけど、私は読んだことなかったもの、今回初めて読んだ、原題「AND THEN THERE WERE NONE」。
知らなかったんだけど、エルキュール・ポアロが出てきて事件解決するシリーズぢゃないのね、ホントそんなことも知らないままで手に取った。
私が知らなかっただけで、世間一般では有名なんだろうから、ストーリーの概要ばらしてもいいと思うんだが、無人島に10人の互いに面識もない老若男女が集められて、一人っつ順番に死んでいくというサスペンス。
誰が犯人かなんてことに私はあんまり興味がないので、サクサク止まることなく読んでった。
12月の週末に仕事で出かけてくときに読んだんだけど、新幹線のなかで東京から新大阪に着くまでに読み終えることができた。そこは評価できる、よいスピードで読める作品だということ。
それでも終盤は、すこしは誰の仕業だろとか多少は考えかけたんだが、途中で死んだことになってるが実は死んでなくて姿を隠したやつがいるんぢゃなかろうかと想像した。それは私の愛読マンガ『コブラ』のなかに、そんな話があった(「カゲロウ山」登り)ことからの類推にすぎないが。
最後のほうで、生き残ってる人たちが互いに離れまいとして行動するとこでは、私の好きな小林恭二の小説『ゼウスガーデン衰亡史』のなかに出てくる「恐怖館」(「このアトラクションは初年度だけで発狂者を八人出した」といういわくつきのお化け屋敷)を思い出した、あっちのほうが面白いよなと思って。


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トラウマの国 ニッポン

2016-01-14 20:01:57 | 読んだ本
橋秀実 平成21年 新潮文庫版
去年の12月、土日の仕事で関西に行ってたときのこと。
夕方5時半からの飲み会まで中途半端に30分弱の時間が余った。
駅の周辺でぶらぶらするくらいしかないんだけど、古本屋をのぞいてみることにした。
そしたら、この文庫を見つけた。たぶん絶版ではないかと。即買った。
まったく、これだから、どこに行こうと、古本屋を見かけたら、入ってみないわけにはいかない。
飲み会の開始には数分遅れちゃったけど。
さて、本書のなかみはというと、なんかタイトルからすると日本論とか日本人論みたいな響きあるけど、そういうものでもない。
ヒデミネさん得意の体当たり取材集、対象はいつものとおり、本人たちは大マジメなんだけど一歩引いて見ると、ちょっと困っちゃった人たち。
第一章では、トラウマのグループセラピーに参加、みんなが自分のことを語る輪に入ってジッと聴く。
そして著者は、自分にはトラウマなんか無いなあと思うんだけど、ほかの参加者は「あるはず」というひとばっか。
はっきり言って、「トラウマ好き」なひとたちなんである。
なかには、「治ったらどうしようかと今、真剣に悩んでいます」なんてヘンなひともいる。
>克服するために克服する材料を見つける。トラウマセラピーは最初からそういう心構えで、臨まなくてはならなかったのである。
と著者は見抜く。
ほかにも冷静にみると奇妙なことって多く、その現場を取材していくんだが。
ときどき当事者たちから身も蓋もない言葉がとびだしたりするとこがおもしろい。
実は何の役にも立たないと薄々知りながら、いろんな資格を取ることを奨励されてる会社では、
>不公平な制度です。ヒマなほうが有利なんて。言ってみれば、資格はヒマの証しなんです
だとか。
老後は都会を離れ、のんびり自然の中で田舎暮らしをと思い、実行してみたものの、
>のんびり“田舎暮らし”というのは、絶対ウソです。田舎で暮らすと、皆さん情緒不安定に陥ります。精神面がとにかくキツいんです
だとか。
#1 トラウマへの道
#2 ふつうの人になりたい
#3 ゆとりの勉強
#4 生きる資格
#5 ユーモアを身につける
#6 Simple & Clear?
#7 お金の気持ち
#8 妻の殺意
#9 愛の技法
#10 生きざま革命
#11 せわしないスローライフ
#12 自分とは何か?
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寒い日だけど、熱い練習になる

2016-01-12 18:26:54 | 馬が好き
乗馬にいく。
今週は月曜日にも仕事があって、こういう日程のとき乗馬練習は休みになるはずなんだけど、火曜日の本日に乗せてくれるという、ありがたや、ありがたや。
せっかくなんで、仕事の疲れにもかかわらずというか、疲れを吹き飛ばすためにというか、とにかく乗らない手はない。
きょう、東京では朝4時に初雪が降ったそうだ。私としては、積もんない雪は、雪ぢゃないよ。私が出かけてく時間帯は小雨模様。
厚い雲に覆われた空、最高気温は6度の予想だって、まあまあだね。乗馬のときは零度を切らないと、私は寒いとは言わないよ。

きょうの馬は、ポートマジン。ひさしぶりかな、まあいつ乗っても安心な馬だからいいけど。
馬装したら、乗って馬場へ、ずんずん歩く、元気いいなあ。どんな元気よくても、ハネたり暴走したりしない馬だからいいけど。
きょうの馬場は、柵での部班用の仕切りがないので、壁とは反対側の長蹄跡には、横木を縦に四本ばかり転がすだけで、区画をつくってそのなかでやることになる。
先頭に立たせられて、部班スタート。知らないよ、速くなっちゃっても、この馬での先頭。
常歩のうちにズンズン歩くのとか、隅角で内に入ってこないようにすることとか、確かめておく。
軽速歩スタート、どんどん歩かす。最初はあれこれ考えずに、馬のリズムを良くってことだけ意識。
小柄な馬なんで私でも脚で馬体を抱えやすいんだけど、そうすると力が入っちゃって馬の動きを阻害しやすいし人も硬くなるので、わざとアブミをひとつ短めにして、軽速歩では馬のリズムで立ち上がるように意識する。
そのうち輪乗り中心になる。ちゃんとした内方姿勢になんないんで、手でいろいろいじくってると、肝心の前進気勢がなくなる。
手を上げない、手綱短く、脚に反応させて、と再三言われる。脚使っても、一瞬スタスタと急ぐだけで、馬が伸びちゃってるような感じ。
駈歩においても同じ。スーッとすべってくような、上下動のちいさい馬なんで、座ってることはラクなんだけど、ちゃんとコンタクトがとれてるとは言い難い。踏み込んでる感も、受けとめてる感も、出てこない。

そしたら、アブミあげで、速歩と、やがて駈歩。
あー、楽しい、反撞がラクな馬だから、いくらやってもキツくない。速歩では馬を前におくイメージでいられるし、駈歩では両手のあいだからヘソが前に出ていく動きがムリなくできる。
それにしても内方姿勢はあやしいし、特に右手前では内に入ってきそうなので、外の壁にぶつけるように意識する。
手でガチャガチャやってると、手を上げない、手綱短く、もっと動かす、と繰り返し言われることになる。

どこに馬のアタマがあるのが正解か分かんなくなってくる。馬のほうも、手綱引っ張られるもんだから、だんだんアタマ上げたり下げたりする。
アタマ下げさせようとしてると、ときどき馬の口が手前に巻きこむようになってきちゃう、これはダメな姿勢、項がいちばん前でなくちゃ。
そこまで下げさせない、手綱短く持つ!と言われる。
短く持ってるつもりなんだけど、伸ばそうとかしてるうちにズルズルと手綱が長くなってしまってコンタクトがあやしくなるのは私のわるいクセ。
しかたないんで、思いっきり短く持つ、80センチ以上の障害に向かうときの短さだ、私の感覚としては。
それ以上アタマを下にさせない、手を上げるんぢゃなく手綱を短く、馬が下に引っ張ろうとしても、そこでガマン!と言われて、肘を体側につけて手綱ガチッと持つ。
馬のアタマがわりと高くなったところでつかまえて、短く持った手綱で乗る。もう、つんのめるようなカッコにはさせない。
馬の前進気勢を止めないように、短く持った手綱でもガンガン前に出す、ほんと障害の助走のイメージに似てきたぞ。
拳とか前腕に力を入れて手綱をもつと、背中から腰も硬くロックしてしまいがちなので、そこは自然に揺れて馬と一緒に動いていくように意識する。人の動きを止めてしまうと馬も止まってしまうので注意。
蹄跡の駈歩から、斜めに手前を替えて、X点から速歩。速歩にするのが何歩か遅れるのは準備ができてないからだと指摘される。
発進するときも同じ、準備しとかないから一歩目から駈歩でない。いずれも手綱が長いから。
うーむ、ポートマジンの手綱の長さには前から正解がわからず迷ってたんだけど、今回のはだいぶヒントになった気がする。
最後すこしラクに速歩させて、馬のクビが下に伸びてくのを見て、練習おしまい。

二鞍目のひとが乗ってるのも、よく見とく。
途中からアタマを下げたり始めたんだけど、軽速歩のときはイイ格好になっていた、うーむ拳の安定か。
見てるうちに、足元が冷えてくるんだけど、手はかじかんでこないでポッポとしたまま。いやー、今日は相当力入れて乗ってたからなあ。
あした、筋肉痛というか、たぶん握力おかしくなること、間違いなしだ、やれやれ。

寒いんで、馬を長々と外に張っておくのはヤだし、サッサと手入れして、リンゴをやって、おしまい。
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MILLION KISSES

2016-01-11 20:46:29 | CD・DVD・ビデオ
DREAMS COME TRUE 1991年 エピックソニー
こないだ、うろおぼえの曲のタイトルを頼りにして、まちがったCDを買ってしまったと書いたんだが。
やっぱ、「あなたにサラダ」が、どーしても聴きたくなって、このCDを買い直した。
いいよねえ、最近は、折にふれて、繰り返し、聴いている。
なにがどういいのか説明できないけど(違う時期に聴いたら、どう思ったかはわからないけれど)、
誰でもつくれる それを残さず 食べてくれるあなたが好きよ
なんてとこが、とてもいい。
1.STELLA OF DREAMS COME TRUE ~OPENING THEME~
2.彼は友達("What a fabulous" VERSION)
3.Goodbye,Darlin'
4.愛しのハピィデイズ
5.この恋はハードボイルド
6.薬指の決心
7.あなたにサラダ
8.未来予想図
9.忘れないで
10.4月の雨
11.Eyes to me(VERSION #2)
12.銀河への船

ふーん、1991年なんだぁ、当時はなんにも知らなかったな、こんな音楽があるなんて。
いま見たら、裏ジャケが、とてもいい感じ、と思う。
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わりとあたたかい小寒、ことし最初の乗馬

2016-01-06 16:20:16 | 馬が好き
乗馬にいく。
年の初めはなにかと変則的で、いつも休みの月火が仕事だったんだけど、きょうが休日になった。
そういうときって、ふつう乗馬練習の設定がないから、2週間くらい乗る機会は無いのかなと思っていたら、なんときょうは乗馬できるという、ありがたや、ありがたや。
きのうおとといもそうだったんだけど、気味わるいくらい暖かい陽気のなか出かけてく。

きょうの馬は、マイネルレコルト。なんか最近よく当たるな。いい動きをする馬なんだけど、私にはむずかしい。
馬房からあまり早く出すのはよそうと、ゆっくりしてたところ、出してみたらシッポに敷料がからみついてて取るのに時間かかっちゃった。懸命に追い上げて馬装するはめに。
乗る時うるさいかもよとまた言われたんだけど、おとなしかった。たしかにときどきバタバタするんだけど、その傾向が読めないよ。

ひとたび乗ってしまうと、元気よく歩く、とても元気いい。
馬場に入っても元気のいい常歩をしてくれる。ポンと脚つかうと、ズイズイと前に出るんでホメる、とても気持ちいい反応だ。
ぢゃあ部班をやります、6頭の先頭に立つ。
速歩スタート、軽速歩、蹄跡を行進。いい速歩をしてくれるのでその馬のリズムで立ち上がる、肘を軽く開閉して拳は安定させたい。
隅角で内に入らないように意識して、ちょっと手前からポンと脚つかって前に出てもらうつもりでいく。
ときどき巻乗り、半巻き。ちゃんと内を向いてくれないので、外のヒジを身体につけて壁をつくることのほうを強く意識したうえで、手綱開く。
いちど常歩をはさんだあと、歩度を詰めた速歩で正反撞。やはりときどき回転をいれながら蹄跡をいく。
うーん、いい反撞してんだよね、マイネルレコルト。
座ろうとすると体が硬くなって止まるので、跳ね上げられてもいいんで鞍の深いとこに早く戻ろうという感じで前に動くように心がける、んだが、そう簡単にはいかないよ。

回転のときの内方姿勢が納得いかないのと、もうちっと丸くなってもらわないと余計乗りにくいのとで、直線上でもちょいと拳をつかってく。
いや、ちょいとぢゃないね、かなり強引。なんとかアタマ下げさせようとしちゃう。
あらら、そしたら、なんか失速しちゃった。あららあらら、そしたら、こんど脚使っても前に出る勢いない。
たーぶん、馬は怒ってるかもしれない、進めって言っといて進むなって言うのは何だって。
怒ってないにしても、混乱してるよ、きっと。まずいなー、馬への要求はシンプルが一番だというのに。
どーでもいーけど、手を使うときに、カカトが上がるの自分で発見する。
拳だけ使えばいいのに、バカだから地上で綱引きするときのように、足で踏ん張るんだよね。空中で踏ん張るとこないから、アブミ踏んでる爪先部分に力入れる、よってカカトあがる。
基本中の基本たる、身体の各部の独立がなってないってことだ、やれやれ。
そんなことしてる折に、速歩で巻乗り、蹄跡から常歩、常歩になったとこでストンとギアが切れちゃう、ダメだこりゃ。
常歩で斜めに手前を替え、蹄跡から速歩、反応わるい、スッと出ない、一番初めのあの軽さはどっか行っちゃった。
ぜんぶ、手綱引っ張った私が悪いんだけど。

やっべーなーと思ってるけど、輪乗りで駈歩。
この状態では、と思ったけど、出ることは出る、えらい馬だ。
最初は左手前。左手前は油断すると四節みたいなちょっとヘンなリズムになることあるので、勢いよく前に出して踏み込ませたい。
動かしてくと、クビの動きにつられるように、なんか手綱が長くなっちゃって、コンタクトが失われる。
しっかり手綱持ち直そうとすると、あれれ動きを止めるようになっちゃう。いかん、勢いが落ちると駈歩のリズムがおかしくなる。
ちょっと小さめの区画のなかの輪乗りなので、逆に強く乗るように攻めて乗るようにと言われるんだけど、ジタバタするだけ。
脚に反応してない、って言われて何度かキック入れて前に出るように促す。うーん、最初の常歩のときの関係性が失われてる。グダグダだあ。
蹄跡を進んでも、隅角の前でジタバタするもんだから、かえって馬のリズムおかしくなる。絶対に重心バラバラだよ、これ、馬も走りにくいだろう。
斜めに手前を替え、蹄跡から速歩。斜線上の駈歩を必死に維持する、そのうえで速歩にシフトダウンするとこは丁寧にやる。
んぢゃ、右手前の輪乗りで駈歩。こっちの手前の課題は、内に入ってきちゃうのを阻止すること。
外の壁つくるようにして、馬の顔を内に向ける。これがまた、やりすぎて前に出る勢いを殺ぐ状態になる。
蹄跡行っても、駈歩続けることがやっとで、絶対、馬の上の正しい場所にいられてないよ、これ。グダグダだあ。
踏み込んでないから受け止められないのか、コンタクトが失われてるから踏み込ませられないのか、どっちがニワトリかタマゴかわかんないけど、悪循環なのだけは確か。
最後、速歩。おっと、この速歩は、とてもいいカッコになってると思う。ためしにスルスルと手綱を伸ばしてみると、いい感じでクビが伸びてアタマが前下方に下がっていく。うーん、どうして最初から、この状態ができないのか。
練習おしまい。馬混乱させて悪いことをした。最初の脚への反応はとてもよかったのに、強すぎる手の使い方でおかしくした。
休めの常歩で、もしかすると気のせいかもしれないけど、ときどき騎座に反応してスッと前に出るところがあるような気がする。
運動中に動きを止めてしまうのは、そのへんが一致してないからに違いない。重心を一致させることができたら、いい歩度の伸びをみせてくれるはずなんだよね、この馬。

クールダウンしてから帰る。帰りの下り坂で、ちょっとバタバタっとしそうになったけど、まあなんとか乗って帰る。こういうとき人間が緊張して脚に力を入れてはいけない、そういうことすると走っちゃうから、まずこっちが力抜くようにする。
手入れのあいだはおとなしい。
最後にいつもどおりリンゴやるんだけど、この馬は外に張った状態は緊張につながるかもしれないので、馬房に入れてやってからやることにしてる。
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