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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

セルスコール、若いよ

2010-11-30 21:11:45 | 馬が好き
どうでもいいけど、先週、馬に蹴られたこと書いたら、微妙に反響がございました。
その後、ちょっとだけ青タンっぽくなったんだけど、痛さひきずったわりには、見た目は写真撮って報告するほどのものにはなりませんでした。(これだったら、ときどきヘタに乗ったとき内股が鞍に当たって作るアザのほうがひどい。)
まあ、馬に触ってると、小さなケガはするもんです。ドジ踏んだから自分への戒めをこめて書いただけで、いちいち気にしてられません。
昔の写真を出してみると、たとえば、これは痛かったな↓

噛まれて、腕に穴開いちゃったよ。引きテ結ぼうとして無防備になったところをやられたんだから、マヌケだ。周囲の勧めにより、治るまでキズパワーパッドを貼ってた。
私がいちばんあせったのは、これか↓

長グツの上から、踏まれたんだけど、どこどう圧力かかったのか、足の人さし指(?人は指さんな、第二趾ってやつだ)だけ、やられた。朝踏まれて夕方までずっとジンジン痛かったし、細い骨だから(折れるまで)いっちゃってるかと思って、医者いってレントゲン撮ったけど、骨に異常はなかった。
たいしたケガぢゃないけど、上のふたつは、二日連続で、同じ馬にやられた、ってとこがミソだ(3年前)

閑話休題。というわけで、今日も乗馬にいく。
きのうサボっといて何なんだけど、今月は強化月間にしよう、かな~?(←?は、天候次第だ、根性無しめ)と思ってる。
↑“強化月間”とか言ってるけど、いま気づいたら、今日で11月が終わりだった。私からみるとジャパンカップが終わったら、もう12月に入っちゃってる気がするもんだから、つい。
なにせ、ちょっと、ふつうの人とは曜日感覚とかカレンダー感覚が違うもので。ちなみに、一週間の終わりは土曜ぢゃなくて日曜なんで、カレンダーは右端に土日が固まってるやつが、使いやすくてうれしい。
さてさて、たまにはサラブレッドで障害飛ぶかー、などと珍しく気合い十分なこと考えていると、おあつらえむきにセルスコールにあたる。

なんつーか、日本一若い19歳(1991年生まれったら、ナリタブライアンと同い年だよ)って感じだよな、この馬 とにかく元気。
冬毛が伸びてるけど、ブラシかけて、馬装。

常歩している間に、最初はクビを伸ばさせてんだけど、徐々に手綱を手繰り寄せる、っつーかハミを意識する。
どーでもいーけど、なんか昔より手綱を短く持ちかえるのとかがヘタ(不器用)になった気がする。スルスルスルっと指で送れないで、めんどくさくなって片側ずつ、もう片っぽの手も使ってグイって引いて持ったりしちゃう。
なんでだろ?ゴム手綱だから?(ゴム手綱に、ご丁寧に手の平・指にゴム滑り止めついてる、軍手タイプの手袋してる。) ちなみに今日のセルスコールは布手綱。(布手綱の目盛がついてるのが実は一番乗りやすい、慣れの問題か

馬場に出たら、狭い区画のほうに入って、ニアフュージョン、フラヴォン、ミラノと一緒に部班。
部班といっても、とにかくハミを受けてくれることを目指して、人知れず格闘する。(でも、さすがに「もうちょっと肩の力ぬいて」と言われてしまった。)
前にはガンガン出てくれるんだけど、なんかちょっと違うんだよなー。背中とヒジでときどき引っ張ってみるんだけど、うまく妥協点が見つからない
上体にそうして力入れ過ぎると、なぜかアブミがちゃんと踏めない。(ヒザとかに力入れてんだろーか。)
しかし、拳とかジッとして乗ろうと思うと、なんか前より速歩の反撞についてけてる感じがする。(気のせい?)思わぬ副次的効果
駈歩になると、なんかさらにダメな感じになる 蹄跡上の横木3本またいでくとか、そういうのは何とも思わないんだけど、歩度を伸ばすのがねー、ただ速くなってないか? なんかちょっと違う
んぢゃ、広いほうへ出て、アブミ1個つめて、障害やるよ

速歩でクロス。まあ放っておいても飛んぢゃうんだけど、セルスコールは。それぢゃ悲しいし、どんどん勝手に速くなったりしちゃうんで、ハミうけを強く意識して、一定のペースで入れるように頑張ってみる。
頑張るというよりも引っ張りすぎて、「もうちょっとストライドを伸ばして」と言われちゃったけど
駈歩も同じ。なんか駈歩が、うまくコンタクトとれてないんだよな。ゆっくりと向かいたいんだけど、ただ遅くなってるだけだ。一度あまり強く引き過ぎてて、勢いがないから馬もさすがに逃げて、飛越拒否もやらかしちゃった
んぢゃ、コンビネーション、クロス4つに向かう。2つ飛んだら、1完歩あって3つ目、1完歩あって4つ目。
1つ飛んだとこで、もう馬に任せちゃうんだ、こんなの。(←こらこら、コントロールしたいとか言ってなかったか?
手は楽にしちゃって、カカトぎゅっと踏み下げてアブミに立つのだけ意識しながら、ポンポンポンと、身体のほかの場所には何も力を入れないまま飛び越えてっちゃう。けっこうラク
何回か繰り返し。3つ目が垂直、最後のはオクサー(両方とも80センチくらい)に変わるけど、飛びかた何も変えない。ポンポン、ポン、ポォン!と。おっと、さすがに飛んだあと走るな、グーッと止める

はい、最後は、コンビネーション飛んだあと、左に回転して駈歩を継続、大きく360度まわって、クロスと垂直のライン、あいだは6歩?
飛ぶ、飛ぶんだけど、なんか違う 前進してるのを受けとめて、待ってる感じで、ひとつめ飛びたいんだよね。
で、飛んだあと、次の障害までのあいだを、行かれちゃうんぢゃなくて、引っ張るんぢゃなくて、受けとめてコントロールしたいんだよね。競馬でいうところの持ったままの感じ?っつーの、手応えあるんだけど仕掛けてない、あれを障害間で実現させたいんだけど
まあ、いいや、いろいろいじくったりしながら乗ってたけど、無事ブチ切れたりされることなく(セルスコールは、そんなキレるタイプではない)、練習終了

おわったあと、またハミうけを意識しながら、5分くらい歩く。常歩だと何となく譲れるんだけど、速歩はねぇ?
でも、なんかハミ受け意識とかしながら乗ってると、いろいろ考えるというか、妙に冷静になろうとして乗ってるもんだから、馬の動きについてくだけで精いっぱいって感じだった以前の練習に比べると、自分の呼吸が乱れないような感じがしてる。気のせいか?思わぬ副次的効果?
でも、前はホント、障害と障害の間で、歯くいしばってんのか知らないけど、無呼吸だったような気が済んだよねー。たぶん、そのせいで、走り終わるとゼイゼイ言ってたと思う。まあ、もうちょっと長い経路を回ってみてから、ほんとに改善されたかどうか、もう一度考えてみよう
手入れ終わったら、リンゴやる セルスコールは、あんまり好きぢゃないのか、付き合いで食べてる。リンゴ好きな馬にやると、ひとの手からひったくるようにパクッてくわえて、あっというまに飲み込むんだけど。「おい、よく噛んで食えよ」って言いたくなるくらい でもセルスコールは、ひとかけやっても、前歯でシャクッと噛み切って食ったりする。口ん中に入れてからも、なんか舌のうえで持て余してる感じ。もっとうまそうに食えよな
隣で見てたアールディスタンスが、なんだか物欲しそうにしてる。

こやつは、リンゴ食べたことないのか、ほかの馬がもらってると欲しそうにするくせに、いざ差し向けてもフンフン匂いかぐだけで、食べてみようって勇気はない。
「食うのかよ?ほれ!?」って、いつものようにやってみると、なんと今日はパクッと食べた
まだ3歳だけど、日々いろいろ成長(?)してんのね~。
コメント (2)
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ヘッド博士の世界塔

2010-11-29 20:44:53 | CD・DVD・ビデオ
フリッパーズ・ギター 1993年 ポリスター
「DOCTOR HEAD’S WORLD TOWER」ね。
きのうの続き。フィリップ・K・ディックの『偶然世界』のなかで最高権力者が「クイズマスター」と称されてんだけど。
そう言やぁ、クイズマスターって曲あったな、って、ふと連想して、このCDを探した。
そしてそっとクイズを出す 悪魔が現れるのを待つ
長い宇宙の瞬間を 僕はぼんやり待ちつづけてる
謎のような歌詞ですね。
このアルバムで好きなのは、もちろん「グルーヴ・チューブ」。
“GROOVE TUBE”とは何ぞや?って言われても、これまた困るんだけど。真剣に意味を考えてみると、なんだか難しい詞の曲が多いと、いま改めて思った。
音が好きなのは「WINNIE-THE-POOH MUGCUP COLLECTION」なんだけど、
人生って奴はウィニー・プーだけのマクカップ・コレクション
って、意味不明でしょ?

1.DOLPHIN SONG[ドルフィン・ソング]
2.GROOVE TUBE[グルーヴ・チューブ]
3.AQUAMARINE[アクアマリン]
4.GOING ZERO[ゴーイング・ゼロ]
5.(SPEND BUBBLE HOUR IN YOUR)SLEEP MACHINE[スリープ・マシーン]
6.WINNIE-THE-POOH MUGCUP COLLECTION[ウィニー・ザ・プー・マグカップ・コレクション]
7.THE QUIZMASTER[奈落のクイズマスター]
8.BLUE SHININ' QUICK STAR[星の彼方へ]
9.THE WORLD TOWER[世界塔よ永遠に]
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偶然世界

2010-11-28 18:28:30 | 読んだ本
フィリップ・K・ディック 小尾芙佐訳 昭和52年 ハヤカワ文庫
きのうのつづき、『ブレードランナー』の原作は、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』なんだけど、その作者フィリップ・K・ディックの長編。持ってるのは昭和61年の5刷。
冒頭から何の説明もなく独自の世界が展開されて、そこにムリヤリ引き込まれるように物語が始まります、2203年のことですが。
けっこう退廃的な感じの世界で、ひとはそれぞれの階級みたいのを持ってるんですが、そのトップの座は、ときどきランダムなくじ引きみたいなもので決定されることで選ばれます。
(原題は「SOLAR LOTTERY」。)
その最高権力者みたいなひとは、「クイズマスター」と呼ばれてて、実際「クイズがすこしは役にたった。高価な製品を買えない人々にクイズであてる望みをあたえた。」って説明が第2章でされてるんですが、クイズ自体は物語のなかに出てきません。それもちょっと謎めいてます。
(最初に出版されたときの邦題は「太陽クイズ」。)
このクイズマスターに対して、選ばれた刺客が殺しに行くことが公けに認められているというのが、また不思議な世界です。なんでそうなってるのか、ちょっとこの世界の秩序がいつどうやって作られたのかはわかんないですけど、そーゆーもんだって思わされてグイグイ読んでくことになります。
その刺客から最高権力者を守るのが、超能力集団で、どうやらそういう官僚組織っぽいんですが、「ティープ」と呼ばれる、人の考えていることを読むことができる能力をもつ者たちです。
どうでもいいことのようで、「レプリカント」もそうかもしれないけど、こういう独自の作られた用語が出てきたときに、スッと受け入れられるかどうかが、SFを読むときに大事なことかもしれません。「なんぢゃ、そりゃ?」っていちいち突っかかってると、どうも先に進みにくいですから。(でもホントは私は得意ぢゃないんだよねー。言語を発明されちゃうとついてけないし。)
で、そういう権力闘争と、もうひとつ宇宙の遠くにある『炎の月』なる天体を探しにいく宇宙船の旅と、ふたつの物語の流れがあわさって進んでくんですが、なーんかいまひとつ、何が言いたいのかわかりにくいストーリーではあります。まあ、勧善懲悪の安っぽいスペースオペラとは違う、そこがディックのSFの面白いとこなんですが。
物語全体の流れよりも、ランダムな権力転移によってその座を追われた陣営が、新しいクイズマスターに対する最初の刺客を送り込むんだけど、超能力者たちの防御網を破るために、刺客にほどこした細工に関するアイデアが秀逸で、どうなるんだろうって興味をそそられる部分ではあります。
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ブレードランナー

2010-11-27 19:38:48 | CD・DVD・ビデオ
『ブレードランナー クロニクル』 2010年 ワーナー・ホーム・ビデオ
こないだ『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読み直して、やっぱどーしても観たくなって、買っちゃいました、DVD。
オリジナル劇場版『ブレードランナー』(1982年)、インターナショナル劇場版『ブレードランナー 完全版』(1982年)、音声・画質初リマスター『ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版』(1992年)の、3つが1枚のDVDに入って、安い。
それぞれのバージョンの違いは、大まかにいうと、オリジナル版に「レプリカント」による残虐なシーンがちょっとだけ加わったのが完全版、オリジナル版から主人公のモノローグを除いて、「ユニコーンの夢」と呼ばれるシーンを加え、ラストの明るい部分(?)を取り去ったのが最終版ということになります。
(このDVDには、それぞれ冒頭にリドリー・スコット監督の短い(1分くらいの)イントロダクション(ここがこう違う)があります。)
見比べて、私の趣味としては、ラストは最終版のほうがいいけど、主人公のモノローグはあったほうがわかりやすいかな、ってとこです。(主人公であるブレードランナーに内面があるってことが。)
ちなみに主人公を演じてるのは、ハリソン・フォード。ハン・ソロもインディ・ジョーンズも好きですが、私はこのブレードランナーの、カッコわるいハリソン・フォードがいちばん好きですね。
ストーリーは言うまでもないですが、未来を描いてるSFのくせして、妙にゴミゴミした街の描写とかが、いいです。2019年のロサンゼルスなんだけど、あちこちに日本語とかがあふれてる、不思議な空間です。近未来は整然としたスマートな都市ぢゃないよ、ってのは当時としては新しいアイデアだったんぢゃないかと思いますが。
(ひさしぶりに見た、あの有名な「ふたつで十分ですよ!」「ツー、ツー、フォー!」のシーンには、思わず笑った。)
制作当時の想像では、この時代になると車が空を飛んでるようだけど、どうやらあと9年くらいでは、現実はそこまでいきそうにないですね。
人間そっくりのアンドロイドを作っても、車が空を飛んでも、ひとは雨のなか傘を差してるってのが、個人的には妙に気にかかる。雨の日に片手を傘差すことに割かれる労力から人間が解放されるべき、ってのが、ありそうでないSFの設定だと思ってるもんで。(高校の同級生に、そのテの開発を夢みるやつがいた。)
レプリカント(アンドロイド)たちの描写については、今回見直してるうちに、意外と「写真」に固執したりしてるんだよね、という単純なことを改めて思った。原作にもあるとおり、レプリカントの寿命は4年くらいなんだけど、植えつけられた、あるわけのない、幼少時の記憶なんかを、写真と一緒に持ってるわけで。(「これが私の小さいとき」みたいに言うわけだ、去年人工的につくられたばかりのアンドロイドが。)
写真とか映像で証拠がないと、現実かどうかおぼつかない、はかない人間の記憶(自己同一性っつーか)ってのも何だかなー、という感を、映画から突きつけられてしまったりして。
あと、音楽もいいですね。シーンの後ろで静かに流れてるのが、意外と耳に残って離れない。

(どうでもいいけど、買ったあと今になって気になってるのが、このDVDのジャケット(って言わないか?)、映画館の外に描いてある看板の絵みたいで渋い。)

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変わりゆく現代将棋

2010-11-26 23:25:47 | 読んだ本
羽生善治 2010年4月 日本将棋連盟(上・下巻)
きのうから、羽生善治つながりで。
将棋の本、かなり専門的な本。
1997年夏に、当時二十代だった羽生が、2000年冬まで専門誌に連載した講座の単行本化。
ちょっと前に梅田望夫氏が『シリコンバレーから将棋を観る』のなかで絶賛(でいいんだよね?)したことから、連載開始から十年以上たった今年、分厚い2冊の本にまとめられて出版された。
なかみは、けっこう、読むの、大変。(図面が多いんだけどね)
将棋のある形(矢倉)の出だし、最初の5手目は何が最善かということを見究めるために、その後の変化の可能性が延々と書かれている。
ささっと指せば、なにも考えずに、1分で通過するところ(それで有利不利とかは一般的にはないところ)について、そのウラにある膨大な変化を、論理的に説明しています。
はっきり言って、理解できません。っていうか、そんな広がり、勉強してもおぼえられませんって。
そんな本、なんで持ってるかっていうと、もう持ってることが趣味の分野のステータスみたいなもんとしかいいようがないです。
あるいは、使いもしないけど、本棚に並べて飾ってある百科事典ひとそろいに似たような感覚と言っていいかもしれません。
出版にあたって加えられた書下ろしエッセイと、羽生・梅田対談も収録されてます。
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