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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

好きな馬だと障害も楽しい

2016-02-29 18:28:50 | 馬が好き
乗馬にいく。
どうでもいいけど、前回の閏2月29日には何をしていたのだろう。
今後2月29日に馬に乗るなんてことはあるんだろうか、私の残りの人生で。(たぶん、というか、きっと無い。)

さて、きょうの馬は、サンダルフォン。揺れが気持ちいいし、反応がおもしろいので、けっこう好きな馬。
馬装してるときに、ネックストレッチが出てくる、私は着けなくてもいいんだけど、二鞍目に乗るひとのためにはあったほうがいいに決まってるだろうから着けてく。
馬場に入ったら常歩でズンズン歩いてもらう、あぶみ履かないで揺れるにまかせる、楽しい、ずっとこうして散歩していたくなる。
ところで、最近の部班の練習をする区画には、壁沿いにコーンとバーでセパレートコースがつくってあるんだが、今日はそこにわりと高いコンビネーション障害が組んであった、まさかこれは使わんよな。
部班運動を始めて蹄跡をまわってるあいだに、その障害は撤去するかと思ったら、地上横木にして残された。
そしたら、あとで横木通過をするので速歩は大きく動かして、と言われて、踏み込ませようと思うんだけど、セカセカ忙しくなるだけ。
もう少し手綱短くもってコントロールして、ということで、ネックストレッチついてると最初から馬のクビが下がってるのをいいことに、ついブラブラのまま適当なコンタクトになってしまっていた。
んぢゃ、横木通過。隅角まわってすぐのとこに一本目があるんで、隅角を内に入るとそれ斜めに突っ込んでっちゃう可能性あるから、大きくまわって横木に真っ直ぐ向かうように心がける。
横木5本あって、全部が等間隔というわけではない。気にしてもしょうがないので、下を見ないで遠い前方を見ながら跨いでくと、一回目は4つめのとこで踏切が合わなくなっちゃってカコンと蹴っ飛ばしてく。
反対側の長蹄跡のうちから速歩を元気よく出していくが、それ以上速くしない、と言われたので、前に出てるのをうけとめるつもりで隅角から横木へとまた入っていく。
こんどはうまく通過。一回目は「なんだなんだ?これ?」って感じで、馬に戸惑いというか緊張がみられたんだけど、二度目は余裕で通過。
渡りきったところで、あきらかに馬が喜んでいるというか得意になってる感じがある、もちろんむちゃくちゃホメる。こういうとこの反応がおもしろいのさ、この馬。

この二年くらいは、試合前以外はほとんど障害なんかやんないんだけど、なぜかサンダルフォンにあたったときは、こういう練習のめぐりあわせになる。通算七度目の騎乗なんだけど、障害やるの三回目。
最後の横木はクロス障害に上げられて、また繰り返し。コースに入っちゃえば逃げるところもないし、前に出る勢い十分、安心して跨いでいく。
一旦、輪乗りで駈歩。わりと小さい円しかつくれないんだけど、強く前に出すつもりで。
サンダルフォンの駈歩は楽しい、ネックストレッチ着いてるとあれこれ余計な手間もいらないので、ジャマしないようにして馬のリズムのまま揺られてく。
ぢゃあ、駈歩で横木通過。(一本目の横木は進入の難易度高いので除去される。)速くなり過ぎないように、強い駈歩でいく。
動かそうとバタバタすると、カカトが上がっちゃうので、しっかり座るようにこころがける。
動かしていって横木に入ったら、もうグリグリとかしないようにツーポイントで、勢いよく跨いでく馬の動きに乗っていく。
やっぱ一回目より、二回目のほうがスムーズに通過。最初のときは、踏切あわせるためにタタタってなったり、やっぱ横木カコンと踏んぢゃったりってあったんだけど、二度目はキレイに通過してく。
「どうよ、どうよ!」って言いたげな馬の態度がありありとわかるので、よーくホメる。通過した後もエキサイトしないとこがいい。
練習おしまい、あー楽しかった。
乗り替わったあと、二鞍目の様子を見ていると、やっぱ手綱もつ手が安定してないと、すぐブレーキがかかってしまう模様。ちょいとむずかしいかもね。
それどころか、調馬索まわされて手綱を持たずに乗っていても、手綱を引かずに馬の上でバランスを崩しただけでサンダルフォンは止まる。
アブミあげでこの馬の反撞についていけるようになればいいんだろうけど、アブミあげは恐怖なんだという。怖いと言ったら、そこから進歩はないよね、どんなスポーツでも。
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悪党

2016-02-25 21:48:50 | 読んだ本
ロバート・B・パーカー/菊池光=訳 2004年 ハヤカワ・ミステリ文庫版
二十年くらい前に読んだスペンサーシリーズを、つづきを読んでみようと思ったら、第22作目以降がなかなか容易には入手できないって話なんだが。
先日神保町界隈で古書市をのぞいたら、そのへんのとこを一挙に6冊買うことができた。ラッキーだ。ぼちぼち読んでこうと思う。
本作は、第24作目。原題は「SMALL VICES」、小さい悪徳?
それにしても、ダメだよ、帯に「スペンサー、瀕死の重傷を負う!」なんて書いちゃ、展開読めちゃうぢゃない。
今回の依頼人は法律事務所の弁護士で、かつて検察側として有罪にした女子大生殺しの犯人が冤罪ではないかという疑念があるので、真相を確認してほしいという。
一方で、私生活のほうでは、スーザンがなんと養子をもらってスペンサーと二人で育てたいなんていう提案をしてくる。このことは事件とも微妙にかかわってくる。
さて、事件解決のために、例によって、スペンサーはあちこちを突っつきまわる、そうしてるうちに何かが形を現してくるっていうのは彼の調査の基本。
実際、ホークに「しかし、お前は誰かを怒らせているようだな」と言われても、スペンサーは「それはおれの職務内容書のようなものだ」と答えてる。
終わったはずの過去の事件を蒸し返されて、腹を立てた敵方は、スペンサーを消すために殺し屋を雇ってくる。
灰色の髪、灰色の眼、灰色の服装、青白い顔をした、その男は見るからに只者ではない。
初対面のとき、スーザンと一緒にいるところを、脅してくる。
そのためスペンサーは、スーザンにも二十四時間護衛をつける必要が生じる。
「こういう場合は、彼がどうするか、ではなく、敵にできることに対して計画を立てるのだ」というスペンサーはまったく正しい、意思ではなく能力に備えるのは防衛の基本。
敵のあまりの不気味さに、さすがのスペンサーも事件から手を引いてもいいとスーザンにもちかけるのだが、「だめよ。あなたは今やってるこの妙な仕事をやるのに、才能、気性、それに図体も、ぴったり合った人なのよ。ほかのことはできないわ」と却下される。
危険なことは承知してるけど、スーザンは「私はあなたに変わってもらいたくない」と、スペンサーの生き方を認める。
で、帯に書いてあったように、スペンサーは銃撃されて、腕にも脚にも重傷を負う。
三週間も意識不明状態を彷徨い、奇跡的に一命をとりとめたスペンサーは、敵を欺くために、死んだことにして、ボストンを離れる。
カリフォルニアでホークとスーザンに支えられてリハビリに励むが、雪の降る日に撃たれて、ボストンに帰ることができたのは、夏の終わりだった。
このリハビリをやるあたりは、なかなか良くて、むかしのスペンサーシリーズ読んだときの良さに近いものを感じる。
そういえば、どうでもいいけど、本作ではスペンサーは、カフェイン抜きぢゃなくて、ふつうのコーヒーを飲んでたりして、原点回帰を目指してるのかもしれない。
で、体力も完全に戻ったスペンサーは、灰色の男と対決しにいくんだが、スーザンはここでもスペンサーが何も言わないのに、そのやりかたがわかっている。
ホークでも、ヴィニイ・モリスでも、警察の誰でも、頼めば加勢してくれるはずなのに、「一人でやるつもりなのね。そうでしょう?」とスペンサーの考えを見抜く。
やられた相手にやりかえすのに、自分ひとりで立ち向かう、それがスペンサーという男の生き方。
こういうとこもいいよねえ、昔の作品のなかでも、銃を置いて素手での殴り合いで勝ちにいったりとかあったけど、そういうとこがこのシリーズのよさのひとつ。
で、対決の結果、当然のことながら、主人公は勝つんだが。
返り討ちにあってしまうことを心底心配していたスーザンは、すべてがおわったあとに、
「(略)あなたがそれをやらなければならないことが判っていた。それをやらず、私に説得されてやめた男とは、一緒にいたくなくなることすら判っていたし、あなたなりの男にならせておくことが、あなたを愛すること(略)」
と心境を語る。そういう関係なんだよね、この二人、ってことを再確認できたのも、本作のいいところだと思った。


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開き手綱、内方姿勢、まるくするきっかけ

2016-02-22 18:42:52 | 馬が好き
二週間ぶりの乗馬にいく。
どうでもいいけど、この時期、私たちの周辺は何かとざわざわして落ち着かないのだが、幸い今年は引越したりしないですむことになったようだ。
だからって、いつまで今までのように乗馬できるかどうかは、わかんないんだけどね。
まあ、なるようになるさ。なるようにしかならないさ。

さて、今日の馬はリッヒーライアン。
うーん、ひさしぶりだなー、それはいいけど、うまく乗れたことないから、今日も苦戦するんぢゃないかなあ。
馬装を手伝ってくれる、もうひとりの人は、まだ駈歩やらないくらいのキャリアなんだけど、リッヒーライアン乗ったことないっていう。
「ちょっと難しいよー」と脅かすわけぢゃなく、自分の実感として言う私。
ジャマすると動かないから、と続ける私。軽速歩でも後ろにドスンと座って手綱引っ張っちゃうと止まるよ。回転するときも前に出さないで急に内向けたりすると止まるよ。畳み掛ける私。
「えー、ぢゃあ私止まっちゃいます」と相手は言うんだが、さあ、ここまで言ってしまって、私の方こそヘタやって止まるわけにはいかないよね。
んぢゃ、馬装もできたんで、またがって馬場へ。
なんかちょっと挙動不審な素振りを見せたんだけど、何を見てるんだろう、ほかの馬かな、敷地の外の車か人の音かな、怖いことはないからリラックスしていこうよ。
馬場に入ったら、常歩。なんか元気な感じ、寒い時期だから元気な馬いるけど、そういう元気さみたい。

とにかく、この馬については、うまく動かせないという記憶しかないので、手綱伸ばしたままのウォーミングアップのうちに、ポンと脚つかったら前出てもらうようにしようと思う。
ギューっと締めてはいけない、ポンと合図する、反応して何歩かノッシノッシという勢いで歩いてくれたらホメる。前の馬に近づく勢いなんで、すこしおさえて距離あけて、またポンと合図してグイグイと歩いてもらう、ホメる。
始まるまでのわずかな時間に、蹄跡をはずれて真ん中へんで常歩で8の字描く。開き手綱、内向けて、丸くなってもらうようにして、外の手綱で回るつもり。
んぢゃ、部班スタート。この馬で前行くつもりはないので、隊列の四番手につける。
ところが速歩スタートしたら、いい反応で速歩出たのはいいんだけど、勢い余って、ヒンッ!なんて変な声出して鳴くもんだから、前の馬に驚かれる。追突しちゃあ悪いので、距離は2馬身くらい空けていく。

軽速歩で蹄跡をグルグル。意外とサクサク歩いてくれる感じ、私が動かしてるんぢゃなくて、やっぱ今日は元気がいいだけ?
輪乗りで正反撞。もうちょっと丸くなってもらわないと乗りにくいので、腕力つかって少しギシギシやっちゃう。
すると、「そーやって下に圧しつけるんぢゃなくて、開き手綱で」とチェック入る。
はい、手綱短く持って、両肘を体側につける。外の手綱は絶対そのまま、手を前に出して内に曲げてっちゃいけないよ。
そしたら内の手綱を開く。肘を身体から離すんぢゃない、肘をつけたまま、そこから先だけを内に開く。手を内に引っ張るとか、馬を強引に曲げるとかぢゃなくて、そこにスペースをつくる感じで。
馬ゆずって丸くなったら、そこですかさず内の手をラクにすること。
ん、なんか少しずつできてきたっぽい。
まず前に出すこと。前に出てるとこで開き手綱、内方姿勢。
お、なんか乗りやすいんでないかい、リッヒーライアン。

(↑これは休憩中。なんかじゃれてくんだよね、なんのつもりなんだか。)
左右でそんなことやったら、一旦、常歩。
この常歩がくせもの。ポンと脚つかっても、最初の反応がない。ムチをチラチラさせる。脚、反応なければムチ、脚、反応して前出たら、ホメる。
なんでかなー、この馬に関しては、速歩から常歩、あるいは駈歩から速歩というようにシフトダウンすると、とたんにそれまで作ってきたつもりの関係性が失われてしまう気がする。まだ休憩ぢゃないよ。

そしたら駈歩やるよ。う、右手前からスタートか、この馬、右手前出にくいんだよね。
駈歩スタートしたら、あれれ、やっぱ手前逆ぢゃない? 速歩にして、詰めて、駈歩出し直す。
前に蹄跡の直線上で手前替えられちゃったことすらあるので、長蹄跡でも内の手綱を開いて、ちょっと内向く姿勢を求める、馬の眼が見えるか見えないかくらいね、あれれ、ちょっとやりすぎたか。
もちろん人間のほうも内方姿勢を維持、力入れると、ついつい何故か内の脚を引いたりしがちなんだけど、ちがうちがう、腹帯んとこで圧せ。
うまく駈歩維持できてると思ってても、隅角にくると、やっぱ外向くというか、右肩から中に入ってきてしまう。内の脚で圧してるつもりなんだけど、だめだ勝てない。
んなこと繰り返してばっかだけど、まあまあ、私にしてはまずまず駈歩が動き続けたと思う。いままでだったら、手綱いじくってるうちに、ギアはずれて速歩に落ちちゃうとこだったから。
はい、一鞍目おしまい。え? 乗り替わりぢゃなくて、おしまい? 二鞍目のはずだったひとは、やっぱべつの馬に乗るって? ま、そのほうがいいかもね、でも今日の感じだったら動くような気もするよ、リッヒーライアンも。

んー、なんか今まではこの馬乗ったとき、動き始めがちょっとコトコトしてるような感じがしたんで、ゆるゆると乗ってたんぢゃないかと思うんだけど、最初からすこしシッカリと持ってコンタクト強くしてったほうがいいみたい。次回また機会があったら試してみよう。
ぢゃあ、さっさと手入れして、おわったらリンゴやる。いやー、やっぱ、乗ってないとき、かわいいわ、リッヒーライアン。
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空っぽの罐

2016-02-17 20:57:14 | 読んだ本
E・S・ガードナー/三樹青生訳 1960年 ハヤカワ・ポケット・ミステリ版
できるだけ順番に、あるだけを読みかえしてる、ペリイ・メイスンシリーズ。
持ってるのは1990年の4版。原題は「THE CASE OF THE EMPTY TIN」
件の空っぽの罐というのは、事件の舞台となる金物商の一家が住んでる家の地下室で見つかる。
食料品とかをきちんと整理してあるなかに、突如紛れこんでたラベル無しの新品のブリキ罐、いちど開けたやつをご丁寧に溶接でフタしたみたい、でも持ってみればカラ。
最初の二章は、そんな家の様子を、メイスンが出てこないで、淡々と書いてあるんで、ちょっとこのシリーズにしては珍しい感じのタッチ。
メイスンが登場するのは、その家で夜中に銃声が聞こえる事態が起きた後、上の階に住む車椅子の男に呼び出されて、事件解決を依頼されてのこと。
といっても、銃の音は多くのひとが聞いてるし、床や車には血痕があるんだけど、被害者が見つからなくて、なんの事件かはっきりしない。
空きカンに興味をもったメイスンは、調べて罐のフタに暗号が刻まれてるをの見つけ、それが互いに直接連絡をとりあえないもの同士の通信手段だと見抜く。
なんと、このシリーズに暗号の謎解きなんかが出てくるとは珍しい、こんな話あったの今回読みかえすまですっかり忘れてた。
そうこうしてるうちに、メイスンは怪しい電話に呼び出されたりして、いつものとおり、死体を発見してしまって、窮地に追い込まれてしまうんだけど。
登場人物は誰もかれもひとくせふたくせありそうで、誰がいちばんの悪人かはなかなかわからない。
でも、冒頭に、ある特徴的なキャラクターについて、その趣味と特技について触れてるとこがあって、これって何かの伏線だよなーと思わざるをえないとこが、なんとも分かりやすすぎて残念。
ま、いずれにしても、法廷シーンとか無いし、メイスンものにしては、ちょっと変わってる感じがする一作という気がする。

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談志が死んだ

2016-02-16 18:34:40 | 読んだ本
立川談四楼 平成27年 新潮文庫版
いや、また最近、立川談志家元に関して、某BSで生誕80周年記念の特集なんてやってたりするんだが。
「談志が死んだ」ってのは、本人だって生前から言ってた、上から読んでも下から読んでも同じ、有名なフレーズ。
談志の高弟である談四楼の書いた「小説」。
小説ったって、どう見ても実名ドキュメンタリーなんだけど。
談四楼師匠は、これまでも小説をいくつも書いてるそうだが、不勉強な私は読んだことなかった。
本書は、弟子たちにも伏せられた談志の死去から、一周忌の記念イベントをやるかってとこまでの話。
単行本の刊行は2012年12月ってことなんで、リアルタイムだったろうね。
もちろん、ふりかえる形で、ずっと前のこと、著者が真打試験に落ちて、立川流が落語協会と袂を分かついきさつなんかも描かれてるけど。
なんつっても、本書の展開でショックなのは、談志の晩年について、理不尽に振り回されて戸惑ったり怒りをおぼえたりするんだが、実は老人性のうつか何かで壊れてしまっているんではないかと気づくとこ。
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