many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

マスコミ亡国論

2010-07-31 19:34:19 | 読んだ本
西部邁 1990年 光文社カッパ・ブックス
副題は、「日本はなぜ“卑しい国”になったのか」。
何の脈絡もないんだけど、選挙とか政局をめぐる報道とかを見てると、なんとなく読み返したくなったもんで。
西部邁の著書はいくつか読んでんだけど、私が手を伸ばすようになった経緯ははっきりとはしない。
当時、すでに中沢新一の書くものが好きだったんで、東大に彼を採用するかどうかの騒動のとき、名前を知ったのかもしれない。
また、「朝まで生テレビ」なんてのにも出てるのを見てて、ずいぶんと頭の良さそうな(理性的なというべきか?)人だなーと思ったのはおぼえてる。
んで、この本は、わりと軽く読めるような本で、1989年ころのマスコミの「馬鹿騒ぎ」を中心に批判してて、マスコミの煽動とか無自覚さに対する憤りがストレートに表されている。
本質を突いた厳しい指摘がビシビシで、このひとケンカ得意だろうなあって感じ。

>日本人は豊かさのなかで退屈し、平等のなかで苛立ちはじめたのである。
と喝破して、本書中であげられる、なんも考えてない報道の例は面白い。
たとえば、「なだしお・第一富士丸の衝突事件」、国を守る軍隊と魚釣りをして遊ぶ船の双方に目的があり、双方の行動にそれぞれの効用はあるけれど、国を守る仕事の方が魚釣りの遊びよりも価値として重要だとしなければ、社会の秩序が成り立たないのではないか、少なくともそうかもしれないということについて考えてみないのか、とか。
「リクルート事件」、これは取るに足らないちっぽけな事件であり、「文部省ルート」は「就職協定を守りましょう」と働きかけた、「労働省ルート」は「就職雑誌に労働省が余計な官僚介入をしないでほしい」と働きかけた、「NTTルート」は「政府に任せておくと非効率な経営をするので民活を推し進めましょう」といったように、いずれもリクルートのしたことは国民に大きな実害が及ぶとかってことぢゃなく、国民の利益に沿うものでしょ、とか。
たしかに、なんかっつーと、民主主義だとか、自由だとかって騒ぐマスコミ多いんだけど、とりあえず権力に盾突いてるような姿勢を見せれば正義だ、みたいな勘違いがあるんぢゃないかと思うね。
で、たいがいの人は、それにやすやすと乗っちゃう。選挙のたんびに与党が負けちゃうのは、そーゆーのが原因ぢゃないかと思う。政党支持もない、政策なんか知らない、自分のポリシーもない、だけど現状はとにかく嫌だ、ってだけで右往左往してんぢゃないかと。
どーでもいーけど、>普通選挙制は素晴らしい制度ではなく、やむをえない制度にすぎない って本書中の言葉、けっこう言えてる名言だと思います。

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ドリーム仮面

2010-07-30 23:07:53 | マンガ
中本繁 2000年 太田出版・QJマンガ選書2000
こないだ衝動買いしちゃったマンガ。
小さいころの漠然とした記憶しかないんだけど、ずっと気にかかってた作品。
今回あらためて見たら、1973年からの週刊少年ジャンプ連載だっていうから、諸星大二郎の「生物都市」より1年早い。
私のマンガに関する最も古い記憶のひとつってことになる。
ものすごく不思議なマンガだった、だけど実際にどんなんだっけって、失われてたもの、今回30年以上ぶりに触れて、「おお!これだ!」って呼び起された。

でも、以前だったら、こういうの手に入れようと思ったら、神保町を足で歩いて探したりしたもんだけど、ネットで買っちゃったんだから、なんか味気ないねえ。
(絶版。定価より高い。)
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夏のうた(「サマーヌード」とかね)

2010-07-29 19:39:44 | CD・DVD・ビデオ
きのうの続きで、渡辺美里の『サマータイム ブルース』をあげようとしたんだけど、CDが手元に見当たらない。
どうでもいいけど、渡辺美里ったら、夏である、私にとっては
2枚目の「Lovin' you」2枚組と一緒に、野球サークルの初めての夏の合宿の日々が過ぎてったのが最初で、あとは毎年のように夏休みになると、その年に出たアルバムを聴いてたなーって記憶がある。
「サマータイム ブルース」の年には、もう私には長い夏休みはなくなってたけど。
翌年の「夏が来た!」くらいまで、まだまだ間違いなく、夏には渡辺美里聴いて、なんか伸び伸びしてた気がする。

あと、夏の歌っていったら、なんだろう。
何故か印象に残ってるのが、ガキのころ聞いた「Mr.サマータイム」(サーカス)
おとといラジオから流れてきて、お!懐かしいと思った「時間よ止まれ」(矢沢永吉)
いま調べたら、このふたつは同じ年の曲だった。
私にとって、特に何があったって年でもなかったはずだけど。
そのころの夏には、親に連れられて、釣りにでも行ってたんぢゃないかな。

最近のお気に入りは、真心ブラザースの「サマーヌード」。
耳にするたび、いーなー、こーゆー曲って思ってたんだけど、ずっと曲名もアーチスト名も知らなかった。
聴いてるCDは、「B.A.D.(Bigger And Deffer)~MB's Single Collection」
真心ブラザーズ 1997年 キューンレコード(持ってるのは去年買った2009年版)

「拝啓、ジョン・レノン」という曲も入ってるので、こないだの「イマジン」からのつながりというのもあります。
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SUMMERTIME BLUES(LIVE AT LEEDSから)

2010-07-28 18:44:19 | CD・DVD・ビデオ
『LIVE AT LEEDS』は、THE WHOのライブアルバム、持ってるのは1995年・MCAレコード版。
カッコいいライブアルバムです。非の打ちどころがない。
きのうの続きで採りあげたのは、「SUMMERTIME BLUES」が入ってるんで。
好きな曲です。THE WHOが演ると、カッコいいとしか、言いようがない。ギューンと駆け抜けていく感じ。
初めて聴いたのは、いつだったろう、たぶんRCを聴き始めてしばらくして、FMにキヨシローとチャボがゲスト出演したときに、選曲したんぢゃなかったかと思う。
それはそれは衝撃的だった。「Ain't No Cure for the Summertime Blues」ってとこ、いいしね。
後年、よくよくスコアとかも見てみると、ベースがすごいんだな、これが。ベースとドラム、すごいです。
あー、こーゆー曲が、自分で弾けたら、きもちイイだろーなー

アルバム収録曲は
1.HEAVEN & HELL
2.I CAN'T EXPLAIN
3.FORTUNE TELLER
4.TATTOO
5.YOUNG MAN BLUES
6.SUBSTITUTE
7.HAPPY JACK
8.I'M A BOY
9.A QUICK ONE,WHILE HE'S AWAY
10.AMAZING JOURNEY/SPARKS
11.SUMMERTIME BLUES
12.SHAKIN' ALL OVER
13.MY GENERATION
14.MAGIC BUS

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COVERS カバーズ

2010-07-27 22:03:31 | 忌野清志郎
RCサクセション 1988年8月15日 キティレコード
『カバーズ』いま手元にあるのは、1990年のキティのCD。
きのう、イマジンノココロヲって名前の馬に乗ったんだけど、この“イマジン”ってのは、ジョン・レノンのあの『イマジン』なんだろうなと思う。
どうでもいいけど、『イマジン』は、フォークランド紛争や湾岸戦争の時期にイギリスのBBCでは放送を規制されたらしいね。(「放送禁止歌」による。)
で、私にとっての“イマジン”は、このアルバムに入ってる、RCサクセション・忌野清志郎の歌う『イマジン』になる。
学生んときの友達で、ビートルズ研究会に在籍してたやつに、これを聴かせたら、いきなりの「天国は~、無ぁい」で苦笑してましたけど。(最後のコーラスの「僕らは薄着で笑っちゃう」のとこは「何て唄ってんの?」って興味津津だったけど。)
原曲の歌詞なんてロクに知らない私だけど、「夢かもしれなぁい でもその夢をみてるのは キミひとりぢゃなぁい」って、キヨシローの歌声は、やっぱ強く強く響きます。
ちなみに、私は、このアルバムの発売すこし前(だったと思う)のコンサートに行ったんだけど、『ラヴミーテンダー』で「何 言っ テンダー」って歌われたときは、おいおいって笑っちゃったんだけど、『風に吹かれて』は、浅学にしてボブ・ディランを知らなかったんだけど(恥)、ずいぶんとイイ曲だなー!って思った。「その答えは、風のなかさ、風が知ってるだけさ」って歌詞もカッコよかった。

1.明日なき世界 EVE OF DESTRUCTION 
2.風に吹かれて BLOWIN' IN THE WIND
3.バラバラ BALLA BALLA
4.シークレット・エージェント・マン SECRET AGENT MAN
5.ラヴ・ミー・テンダー LOVE ME TENDER
6.黒くぬれ! PAINT IT BLACK
7.サマータイム・ブルース SUMMERTIME BLUES
8.マネー MONEY
9.サン・トワ・マ・ミー SANS TOI M'AMIE
10.悪い星の下に BORN UNDER A BAD SIGN
11.イマジン IMAGINE

有名な騒ぎだったんで、みなさん知ってるとは思いますが、『サマータイム・ブルース』の歌詞で「ひとけのないとこで泳いだら 原子力発電所が建っていた」とか、『ラヴ・ミー・テンダー』で「核などいらねえ」とか言って、原発を揶揄(っていうか原発反対だな)してたら、“東芝”EMIからの発売が中止になったという、いわくつきのアルバムです。
コメント (2)
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