many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

レアリティーズ

2015-05-28 20:23:34 | 岡崎京子
岡崎京子 2015年1月 平凡社
なぜか突如出版された、ヲカザキ関係の新刊。1月から3月まで個展が開かれた関係か。
私が買ったの2月頃だっけか。
同人誌時代の作品、企画単行本への寄稿作、その他単行本未収録作品などなど。
読めるのはうれしいけど、お蔵入りにはそれなりの理由があったんだとしたら、なにも出してこなくてもいいのにとも思うが。
“コミック・エッセイ”もいいんだけど、やっぱマンガ(短編)のほうが私は好きだ。
巻頭の無題の作品は未完成だからおいとくとして、ちゃんと短編マンガのかたちしてんのは、
「FLOWERS」「三日月曲馬団」「思うところも思わぬところもきれぎれの夏草達」
「ターゲット128〈後篇〉」「HELLO」「犬養智子の恋愛」「ベティ・ペイジの冒険」
といったところ。
最初の三つは、初期のころの絵柄してて、私としてはそんなに好きってほどのものではない。
この本に収録されてるなかでは、「ターゲット128〈後篇〉」(原作/福原まり)が、私が好きになったころの岡崎らしくていい。
ちなみに〈後篇〉とあるけど〈前篇〉なんてもともとない、「前篇のあらすじ」ってわざわざ1頁目につくってるけどね。
「犬養智子の恋愛」も好きだな。なぜ初期短編集に入れられなかったのか、謎。
そんなこんなで、コンテンツは以下のとおり。
「無題(未定稿)」
「オカザキの素」(1990年)
「FLOWERS」(1983年)
「三日月曲馬団」(1984年)
「思うところも思わぬところもきれぎれの夏草達」(1984年)
「美形のスケッチブック ひ・み・つ」(1985~1986年)
「DREAMing MARY」(1986年)
「ターゲット128〈後篇〉」(1988年)
「HELLO」(1989年)
「虹の彼方に」(1993~1994年)
「JLGの孤独」(1994年)
「錆びてゆく彼、彼ら、彼女、彼女ら」(1994年)
「犬養智子の恋愛」(1987年)
「ベティ・ペイジの冒険」(1991~1992年)
「'90年代“楽勝”宣言 テイトウワ物語」(1993年)
「下北パラダイス」(1990年)
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STROLL ON ~「欲望」サウンドトラック

2015-05-27 21:40:16 | CD・DVD・ビデオ
「欲望」原題「BLOW UP」のサウンドトラック、オリジナルは1966年らしい、今回買ったのは2010年のCD、ソニーミュージックジャパン
前回につづいて音楽なんだけど、あいだ空けると話どっか行っちゃって帰ってこないから、つづけて書いとく。
レッド・ツェッペリンをひさしぶりに聴いたりしてるのはいいんだけど、そしたら、どしても聴きたくなっちゃった曲があって。
それが、ツェッペリンぢゃなくて、ヤードバーズの、このアルバムに入ってる「STROLL ON」って曲。
すごいカッコイイ曲で、私の知るなかでも、相当上位にくるカッコイイ曲だ。
とはいうものの、音源を持ってなくて、長年CDでも欲しいなと思ってたんだけど、存在してるかどうかすら知らなくて、それを先日めでたくネット上のショップで見つけたんで、ツェッペリンというかジミー・ペイジいいなという勢いにまかせて、購入した。
ほかの曲は、ぜんぜん知らない、っていうか興味ない。
映画は、もちろん、観たことない、観るつもりもない。
ただ、ひとつ驚いたことには、このサントラというか、この映画の音楽担当が、ハービー・ハンコックだったってこと。
ああ、そんなことに気づいたら、「Rockit」聴きたくなってきた。(ハンコックについては、それくらいしか知らない。)
ちなみに「STROLL ON」に出会ったのは、“渋谷陽一のサウンドストリート”を聴いてたからであって、そこで渋谷氏は、「ジェフ・ベックのソロから、ジミー・ペイジのソロに移った瞬間、指がもつれて、泣かせますね」とかなんとか言ってた。
言い得て妙。そこの箇所は私も好きだ。
1.「欲望」メイン・テーマ MAIN TITLO(BLOW-UP)
2.フェルシカ(パート1) VERUSHKA(PART 1)
3.フェルシカ(パート2) VERUSHKA(PART 2)
4.ブッチーズ・チューン BUTCHIE'S TUNE
5.たわむれ DID YOU EVER HAVE TO MAKE UP YOUR MIND?
6.ブリング・ダウン・ザ・バーズ BRING DOWN THE BIRDS(OUT TAKE)
7.隠しカメラ THE NAKED CAMERA
8.ジェーンのテーマ JANE'S THEME
9.泥棒 THE THIEF
10.キス THE KISS
11.好奇心 CURIOSITY
12.トーマス、写真を注視する THOMAS STUDIES PHOTOS
13.ベッド THE BED
14.ストロール・オン STROLL ON
15.「欲望」エンド・タイトル END TITLE(BLOW-UP)
16.アム・アイ・グラッド・トゥ・シー・ユー AM I GLAD TO SEE YOU(OUTTAKE)
17.欲望(アウトテイク) BLOW-UP(OUTTAKE)
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楽しく馬に乗れたし、試合にも出てみようかなと思う

2015-05-25 19:16:08 | 馬が好き
乗馬にいく。
うーん、ホントに試合に出られるんだろうか、ちと悩む。
去年みたいに期するものは無いし、「出るだけ」と割り切れば、出るのは全然かまわないんだけど、出るだけぢゃしょうがないしねえ、と思考が堂々巡りする。
よーするに、この一年のあいだに、なんにもしてこなかった、もうちょっとマジメに取り組めばよかった、ということである。
なにもしないでいても問題解決しないので、先週は朝練もしてみた。

水曜日は、サンダルフォンに騎乗。
横木をまたぐ程度だったんだけど、まあまあ、初めこそエキサイトされかけたけど、後半は折り合いついて、なんとか乗れたんぢゃないかと思う。(サンダルフォンは乗ってて楽しい。)

木曜日は、天蓬に騎乗。
障害はやらなくて、駈歩でコントロールする練習だったんだけど、大失敗。
ノーマル5歩のところ、6歩入っちゃうもんだから、思いきって動かしてやろうと思ったら、天蓬のファイトに火が点いちゃって。
こんど一歩入れて6歩に戻そうとしたら、もうダメ、横木向いたとたんにスイッチ入って爆走する馬を止められず。
これぢゃ練習やってんぢゃなくて、馬の調教破壊してるだけだよという事態に陥り、かなりへこむ。
というわけで、きょうもへぐるようだったら、試合に出るのなんかやめよう、という気持ちで臨むことに。

さて、きょうの馬は、ポートマジン。マジンくんで、障害やんの? カラダはちっちゃいけど、飛ぶことに関しては、絶対迷わないからいいけどね、ポートマジンは。
ほかのひとより10分くらい早く馬場に入れてしまったので、ウォーミングアップを丁寧にやる。
ポートマジンの場合は、前に出ることよりブレーキきくことのほうで関係性を作んなきゃいけないと思う。
そしたら、なんかいつもより前進っぷりがいまいち。馬房から出したあともしばらく寝てるみたいだったし、もしかしたらお疲れなのかも。
常歩でたっぷり5分以上歩く。勢いが出てきたら、なるべく、チョコチョコ歩きぢゃなくてノッシノッシと歩けないかと、馬の上でこちらも動く。
速歩でも駈歩でも、マジンくんは急いでっちゃう感じがするんで、できたらこっちの動きに馬をひきこめないかなと思って乗る。
輪乗りで軽速歩する。手綱はわりと長いまま、アタマが前に倒れすぎるようなら少し短く持ち直す。
脚への反応がいつもよりない、まだ寝てる感じ、ドンと使ったら前に出るようになるまで繰り返す、出たらホメるとだんだん調子出てくる。
そしたら、馬装点検して、こんどは手綱をちゃんと持って、また軽速歩。
伸ばしたり詰めたり、詰めたときは座っちゃう、正反撞。詰めて、手に力入れなくてもそのペースのまま続けられたところで、ホメる、ブレーキへの反応のほうに重点を置いてホメる。
駈歩、スッと出たのでまずホメる。伸ばしてみて、脚に反応したとこでホメる。詰めてみて、こっちの手をかえしてやって、そのペースを維持できてるのでホメる。ブレーキへの反応で関係性つくっとかないと、たぶん障害やったらエキサイトして走られちゃうと考えている。
「いつもより元気なくらいでいい、わざと蹄跡から内に入ったところで真っ直ぐ走るかどうか確かめて」と言われて、最初速歩そのあと駈歩で、馬場を広くつかって伸ばすと詰めるをやってみる。
伸ばすぶんには申し分ない、完全に真っ直ぐぢゃなくてちょっと外側の肩に逃げてくような感じがするけど、まあいいでしょ。
詰めるときに腰フワフワと立ち上がったりしないように、しっかり座ることを意識して丁寧にやる、いうこときいてかえしてやってホメるとこまで。
んぢゃ、ウォーミングアップというか、フラットワークは、おわり。
でも、完全に「休め」しちゃうんぢゃなくて、輪乗りで外の手綱でまわれるかを意識しつつ常歩して待機する。

障害への誘導についてやるよということで、馬1頭ぶんの幅のコーンを障害の前後において、そこ通っていく練習。
真っ直ぐ入ってきて、障害通過後も真っ直ぐいく、勝手に馬に回転されないように。
最初、低いクロス、速歩で、やがて駈歩で。
「もうすこし元気よく入ってきて、障害の直前で仕掛けたりしない」と言われて、繰り返し。
「障害飛ぶとき、もうすこし手を前に出して」と言われる、随伴悪い、あいかわらず。
っていうか、駈歩にして障害向くと、馬が勝手にスピードアップしちゃいそうなので、おさえようと引っ張ってんだな、私。
回転のところで強く、そこでかえしてやった状態で入れないか試す、さっきさんざフラットワークでやってたことだ。
障害は垂直になる、「クロスは馬が真ん中の低いところ目がけて飛ぶが、垂直は人間がちゃんと真ん中に目標定めて飛べ」と。
どうにかふつうに飛べるようになると、こんどは「飛んだあと前に出せ」と、「もうひとつ先に目標なり障害なりあると思って出して、それから抑えろ」と。
やってみると、「前に出すの遅い」と言われる、ひとつ飛んだら終わりだとポートマジンが判断しちゃってんだよねえ、きっと。
駈歩継続して回転して次に向かうぞと思わせるべく動かしてく。回転してスローダウンしてから、もう一回蹄跡で前に出してみる、そして抑える、ブレーキきいたらホメる。
んぢゃ、複数の障害を組み合わせるよ。真っ直ぐのラインは、先週やったとおり、ノーマルだと5歩なんだけど、きょうは6歩でやると。
ひとつ飛んで、まっすぐ二つ目に向かうと、なんか弱い、7歩かかっちゃう、しかも中途半端な踏切。
私の予想に反して、きょうのポートマジンは障害エキサイティングモードに入ってない、ひとつ飛んだら仕事終わりだと思ってるみたい。
「飛んだあと最初の3歩は馬が前に出るのに乗っていくように、そのあとの3歩は少し待つ感じ、障害飛ぶときは待って飛ぶのが基本」、ということで私がやってるのは逆。
私は障害を飛ぶと、往々にして体勢が前に崩れるので、飛んだあとの1!2!で身体起こすようにして、ついでに勢いついてしまった馬を自分の手のなかに戻そうとして引っ張っている。
逆だ逆、スーッと気持ちよく3歩走らせてから、そのあと行きたがるのを待たせるくらいで次へ向かうべし。
やってみると、今日のポートマジン、いつもよりエキサイトしてないから、ひとつ飛んだあと続けて前に出すくらいの意識のほうがちょうどいい。
いつも、5歩で行っちゃいそうな勢いの馬を、抑えて一歩余計にいれさせるって感じの練習になることが多いんだけど、ポートマジンは歩幅が狭いせいかなんか知らんが、そこまでしないで普通に乗ってけばいいみたい。
(んなこと言ってて、試合で乗ったらバンバン行かれちゃって裏切られたりして。よくあるパターンだ、練習とイメージが違ったとか。)
次は斜めの7歩のラインもいれて、飛んで回る。「その馬は優秀で、絶対だいじょうぶだから」と言われてるんで、半分目をつぶっていく、リバプールなんか人間のほうがモノ見ちゃうからね。
勢い出てきたみたいだし、遅れないようにって思ってると、「そういう『先随伴』しなーい!」と言われちゃう、手と気持ちだけが前に行ってた?
ぢゃあ、最後、まっすぐ・斜め・斜めと6個の障害を飛ぶ。
それでも、きょうは最初の助走のとこだけはホメられた、そのペースで入ってきてと。なんとなく、障害の経路を走行するベースの駈歩については、自分なりにどのくらい動かしてったらいいかはわかってる気はする。
繰り返すうちに、ポートマジンは、手綱ギュッと短く持ったとたんスイッチが入るような感じになってはきてるし。
ひとつ飛んで、ふたつめへ、ここのあいだはとにかく普通に助走の勢いを継続する、抑えたり仕掛けたりしないのが理想。
ふたつめ飛んだあとは大きく回転することになるんだけど、いちど真っ直ぐ前に出してったとこで回転するんだが、回転がどうにも弱いらしく、「そこでもっと前に出して」と言われることが多い。内の脚で強く推進して、障害向いたら、フラットワークでさんざやった、少し抑えてかえしてやった状態を目指す。
最後の走行は、力の入るところもなく、全体としてスラーっと回れた感じがする。とかく飛んだあとの回転で内回りしそうになるポートマジンをなだめて、なるべく大きくターンして次の障害には真っ直ぐ入れたんぢゃないかなと思うし。
ということで、次のひとに乗り替わり。マジンくん、おつかれのところすまないけど、もうちょっと頑張ってね。

ぜんぶ練習おわったら、手入れして、ニンジンとリンゴ。喜んで食った、うい奴だな、ポートマジン。
きょうの最後のほうは、なんも考えずに馬にまかせてたら、わりとうまく飛べたみたい。
比べると、助走の駈歩のときの座りだけは、去年より安定感があると思う。進歩したの、そこだけ。
本番でどの馬に乗るかは知らないけど、せっかくだから、出てみようかなー試合、って思う心理状態に戻る。
楽しく乗れた、キミのおかげだよ、マジンくん。
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永遠の詩(狂熱のライヴ)~【最強盤】

2015-05-21 20:38:24 | CD・DVD・ビデオ
レッド・ツェッペリン オリジナルは1976年? 今回買ったのは2007年のリマスター版ワーナーミュージック・ジャパン
やおらツェッペリンが聴きたくなって、CD買ってしまった、という話をここに書いたのは3月のことである。
たしか2月に買ったんだよね、もう3か月も前のことだ、月日の経つのが早すぎて怖い、最近。
さすがに、ジミー・ペイジかっこいーなーとかいう、当時の熱はちょっと冷めてしまったけど。
で、『フィジカル・グラフィティ』と一緒に買った、もう一枚が、これ、ライヴアルバム。
これ、むかし貸しレコードで聴いたんだよねえ。
カセットに録音するんだけど、長いから120分テープを使ったんだ。
ところが、120分テープってのは、細いっていうか薄いっていうか、ダメなんだ、かけてるうちに熱で溶けてくるみたいになっちゃって、デッキのヘッドにくっついてきちゃったりして。
あまり早送りとか巻き戻しとかすると、ホント切れそうな気がしたなあ。
まあ、そんなことはどうでもよくて、とにかくこのライヴ盤がまた聴きたくなったんで、買ったさ。
そしたら、「最強盤」とか銘打たれてて、すごい曲数が増えてんの、9曲しかなかったはずが全部で15曲になってる、しかも未発表音源なんて言われりゃ、そら聴きたくなりますわな。
しかし、1973年のライヴの音を、30年以上も経って、どっからどう持ってきたものやら。
ちなみに、これ発売になった2007年は、再結成ライヴやった年だ。
このアルバムのなかで好きなのは、あたりまえすぎるかもしれないが、「ロックン・ロール」と「天国への階段」。
DISC ONE
1.ROCK AND ROLL ロックン・ロール
2.CELEBRATION DAY 祭典の日
3.BLACK DOG ブラック・ドッグ★
4.OVER THE HILLS AND FAR AWAY 丘のむこうに★
5.MISTY MOUNTAIN HOP ミスティ・マウンテン・ホップ★
6.SINCE I'VE BEEN LOVING YOU 貴方を愛しつづけて★
7.NO QUARTER ノー・クォーター
8.THE SONGU REMAINS THE SAME 永遠の詩
9.THE RAIN SONG レイン・ソング
10.THE OCEAN オーシャン★
DISC TWO
1.DAZED AND CONFUSED 幻惑されて
2.STAIRWAY TO HEAVEN 天国への階段
3.MOBY DICK モビー・ディック
4.HEARTBREAKER ハートブレイカー★
5.WHOLE LOTTA LOVE 胸いっぱいの愛を

↓あったよ、昔聴いてた120分テープ。・・・これで、やっと捨てられる。
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魔性菩薩

2015-05-20 20:49:09 | 読んだ本
夢枕獏 昭和61年 祥伝社ノン・ノベル(上・下巻)
きのうから怪談つながりで、なんか怪奇小説をとも思ったのだが、見当たらないので“伝奇小説”とやらを。
ずっとしまいっぱなしだったのを引っ張り出してきて、読み返してみた、「興奮小説(エキサイティングノベル)」(ウラ表紙カバーにそう書いてある)の「サイコダイバー・シリーズ」の第五弾と六弾。
私の持ってるのは、平成2年発行の上巻が23刷、下巻が21刷。
今回の主人公は、いままでのシリーズのどっかに、名前だけは出てきたような気がする、毒島獣太(ぶすじまじゅうた)。
いわばスピンオフ作品なのかと思ったんだが、いずれどこかで他の登場人物たちと合流する話が書かれるんだそうである。
私はその後、中途半端なとこで、このシリーズをほっぽりだしたので、どこでどうなるのか知らないんだけどね。
(だって、そんな展開ばっかなんだもん、はなし横道にそれて、それがまた膨らむいっぽうで長くなるというか。)
まあ、もし、こうして読み返してるうちにまた興味もてたら、最近出てるっぽい文庫で、続編でも読もうかという考えはなくもない。
で、この毒島獣太さん、職業はもちろんサイコダイバーなんだが、女好きでしかたない、そのことについては己に正直というキャラである。
性格が「明朗なるも、極めて下品」、容姿が「端麗なるも、極めて野卑」っていう設定である。
それはいいけど、なんかっつーと「おれは美男子(ハンサム)である」とかなんとか言う。
「おれ」が一人称で語るストーリーだからしょうがないんだけど、ハンサムなる語彙は今だったら用いてないような気もしないでもない。
意外な特技がピアノで、しかも「ショパンの楽曲のほとんどを、譜面を見ずに終わりから逆に弾くことができる」という、役に立つんだか立たないんだかわかんない技をもってる。
しかし、この音楽が特技という設定は、本業のサイコダイビングに活かされてて、ひとの意識のなかに潜っていくのに、音楽の姿に化けて深層へと入り込んでいくという、おっと思わされる描写がある。ここんとこは、とても興味をひかれる。
メインの仕事は、人気絶頂の清純な女性アイドル、公称18歳、二年前のデビュー以来出す曲すべてヒットチャート1位という、叶雪(かのうゆき)を救うこと。
叶雪は、誰かのかけている呪いのせいで、真夜中になると狂ったように淫らな女に変身してしまう、それをサイコダイビングで解決しようというのだが、「ひるこ」とかいう妖怪みたいな婆さんの敵役も出てきたりしているうちに、事件のウラに隠されてたドロドロしたものが明らかになってくる。
誰が味方で誰が敵で誰がホントに悪い奴かってあたりも混沌としてくるんだけど、主人公・毒島獣太は常にスタンスが明快、信用するのはやらせてくれた女で、約束のカネを払わないのが悪い奴である。
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