乗馬にいく。
うーん、ホントに試合に出られるんだろうか、ちと悩む。
去年みたいに期するものは無いし、「出るだけ」と割り切れば、出るのは全然かまわないんだけど、出るだけぢゃしょうがないしねえ、と思考が堂々巡りする。
よーするに、この一年のあいだに、なんにもしてこなかった、もうちょっとマジメに取り組めばよかった、ということである。
なにもしないでいても問題解決しないので、先週は朝練もしてみた。
水曜日は、サンダルフォンに騎乗。
横木をまたぐ程度だったんだけど、まあまあ、初めこそエキサイトされかけたけど、後半は折り合いついて、なんとか乗れたんぢゃないかと思う。(サンダルフォンは乗ってて楽しい。)
木曜日は、天蓬に騎乗。
障害はやらなくて、駈歩でコントロールする練習だったんだけど、大失敗。
ノーマル5歩のところ、6歩入っちゃうもんだから、思いきって動かしてやろうと思ったら、天蓬のファイトに火が点いちゃって。
こんど一歩入れて6歩に戻そうとしたら、もうダメ、横木向いたとたんにスイッチ入って爆走する馬を止められず。
これぢゃ練習やってんぢゃなくて、馬の調教破壊してるだけだよという事態に陥り、かなりへこむ。
というわけで、きょうもへぐるようだったら、試合に出るのなんかやめよう、という気持ちで臨むことに。
さて、きょうの馬は、ポートマジン。マジンくんで、障害やんの? カラダはちっちゃいけど、飛ぶことに関しては、絶対迷わないからいいけどね、ポートマジンは。
ほかのひとより10分くらい早く馬場に入れてしまったので、ウォーミングアップを丁寧にやる。
ポートマジンの場合は、前に出ることよりブレーキきくことのほうで関係性を作んなきゃいけないと思う。
そしたら、なんかいつもより前進っぷりがいまいち。馬房から出したあともしばらく寝てるみたいだったし、もしかしたらお疲れなのかも。
常歩でたっぷり5分以上歩く。勢いが出てきたら、なるべく、チョコチョコ歩きぢゃなくてノッシノッシと歩けないかと、馬の上でこちらも動く。
速歩でも駈歩でも、マジンくんは急いでっちゃう感じがするんで、できたらこっちの動きに馬をひきこめないかなと思って乗る。
輪乗りで軽速歩する。手綱はわりと長いまま、アタマが前に倒れすぎるようなら少し短く持ち直す。
脚への反応がいつもよりない、まだ寝てる感じ、ドンと使ったら前に出るようになるまで繰り返す、出たらホメるとだんだん調子出てくる。
そしたら、馬装点検して、こんどは手綱をちゃんと持って、また軽速歩。
伸ばしたり詰めたり、詰めたときは座っちゃう、正反撞。詰めて、手に力入れなくてもそのペースのまま続けられたところで、ホメる、ブレーキへの反応のほうに重点を置いてホメる。
駈歩、スッと出たのでまずホメる。伸ばしてみて、脚に反応したとこでホメる。詰めてみて、こっちの手をかえしてやって、そのペースを維持できてるのでホメる。ブレーキへの反応で関係性つくっとかないと、たぶん障害やったらエキサイトして走られちゃうと考えている。
「いつもより元気なくらいでいい、わざと蹄跡から内に入ったところで真っ直ぐ走るかどうか確かめて」と言われて、最初速歩そのあと駈歩で、馬場を広くつかって伸ばすと詰めるをやってみる。
伸ばすぶんには申し分ない、完全に真っ直ぐぢゃなくてちょっと外側の肩に逃げてくような感じがするけど、まあいいでしょ。
詰めるときに腰フワフワと立ち上がったりしないように、しっかり座ることを意識して丁寧にやる、いうこときいてかえしてやってホメるとこまで。
んぢゃ、ウォーミングアップというか、フラットワークは、おわり。
でも、完全に「休め」しちゃうんぢゃなくて、輪乗りで外の手綱でまわれるかを意識しつつ常歩して待機する。
障害への誘導についてやるよということで、馬1頭ぶんの幅のコーンを障害の前後において、そこ通っていく練習。
真っ直ぐ入ってきて、障害通過後も真っ直ぐいく、勝手に馬に回転されないように。
最初、低いクロス、速歩で、やがて駈歩で。
「もうすこし元気よく入ってきて、障害の直前で仕掛けたりしない」と言われて、繰り返し。
「障害飛ぶとき、もうすこし手を前に出して」と言われる、随伴悪い、あいかわらず。
っていうか、駈歩にして障害向くと、馬が勝手にスピードアップしちゃいそうなので、おさえようと引っ張ってんだな、私。
回転のところで強く、そこでかえしてやった状態で入れないか試す、さっきさんざフラットワークでやってたことだ。
障害は垂直になる、「クロスは馬が真ん中の低いところ目がけて飛ぶが、垂直は人間がちゃんと真ん中に目標定めて飛べ」と。
どうにかふつうに飛べるようになると、こんどは「飛んだあと前に出せ」と、「もうひとつ先に目標なり障害なりあると思って出して、それから抑えろ」と。
やってみると、「前に出すの遅い」と言われる、ひとつ飛んだら終わりだとポートマジンが判断しちゃってんだよねえ、きっと。
駈歩継続して回転して次に向かうぞと思わせるべく動かしてく。回転してスローダウンしてから、もう一回蹄跡で前に出してみる、そして抑える、ブレーキきいたらホメる。
んぢゃ、複数の障害を組み合わせるよ。真っ直ぐのラインは、先週やったとおり、ノーマルだと5歩なんだけど、きょうは6歩でやると。
ひとつ飛んで、まっすぐ二つ目に向かうと、なんか弱い、7歩かかっちゃう、しかも中途半端な踏切。
私の予想に反して、きょうのポートマジンは障害エキサイティングモードに入ってない、ひとつ飛んだら仕事終わりだと思ってるみたい。
「飛んだあと最初の3歩は馬が前に出るのに乗っていくように、そのあとの3歩は少し待つ感じ、障害飛ぶときは待って飛ぶのが基本」、ということで私がやってるのは逆。
私は障害を飛ぶと、往々にして体勢が前に崩れるので、飛んだあとの1!2!で身体起こすようにして、ついでに勢いついてしまった馬を自分の手のなかに戻そうとして引っ張っている。
逆だ逆、スーッと気持ちよく3歩走らせてから、そのあと行きたがるのを待たせるくらいで次へ向かうべし。
やってみると、今日のポートマジン、いつもよりエキサイトしてないから、ひとつ飛んだあと続けて前に出すくらいの意識のほうがちょうどいい。
いつも、5歩で行っちゃいそうな勢いの馬を、抑えて一歩余計にいれさせるって感じの練習になることが多いんだけど、ポートマジンは歩幅が狭いせいかなんか知らんが、そこまでしないで普通に乗ってけばいいみたい。
(んなこと言ってて、試合で乗ったらバンバン行かれちゃって裏切られたりして。よくあるパターンだ、練習とイメージが違ったとか。)
次は斜めの7歩のラインもいれて、飛んで回る。「その馬は優秀で、絶対だいじょうぶだから」と言われてるんで、半分目をつぶっていく、リバプールなんか人間のほうがモノ見ちゃうからね。
勢い出てきたみたいだし、遅れないようにって思ってると、「そういう『先随伴』しなーい!」と言われちゃう、手と気持ちだけが前に行ってた?
ぢゃあ、最後、まっすぐ・斜め・斜めと6個の障害を飛ぶ。
それでも、きょうは最初の助走のとこだけはホメられた、そのペースで入ってきてと。なんとなく、障害の経路を走行するベースの駈歩については、自分なりにどのくらい動かしてったらいいかはわかってる気はする。
繰り返すうちに、ポートマジンは、手綱ギュッと短く持ったとたんスイッチが入るような感じになってはきてるし。
ひとつ飛んで、ふたつめへ、ここのあいだはとにかく普通に助走の勢いを継続する、抑えたり仕掛けたりしないのが理想。
ふたつめ飛んだあとは大きく回転することになるんだけど、いちど真っ直ぐ前に出してったとこで回転するんだが、回転がどうにも弱いらしく、「そこでもっと前に出して」と言われることが多い。内の脚で強く推進して、障害向いたら、フラットワークでさんざやった、少し抑えてかえしてやった状態を目指す。
最後の走行は、力の入るところもなく、全体としてスラーっと回れた感じがする。とかく飛んだあとの回転で内回りしそうになるポートマジンをなだめて、なるべく大きくターンして次の障害には真っ直ぐ入れたんぢゃないかなと思うし。
ということで、次のひとに乗り替わり。マジンくん、おつかれのところすまないけど、もうちょっと頑張ってね。
ぜんぶ練習おわったら、手入れして、ニンジンとリンゴ。喜んで食った、うい奴だな、ポートマジン。
きょうの最後のほうは、なんも考えずに馬にまかせてたら、わりとうまく飛べたみたい。
比べると、助走の駈歩のときの座りだけは、去年より安定感があると思う。進歩したの、そこだけ。
本番でどの馬に乗るかは知らないけど、せっかくだから、出てみようかなー試合、って思う心理状態に戻る。
楽しく乗れた、キミのおかげだよ、マジンくん。