many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

しまった。

2014-02-28 19:28:44 | マンガ
とり・みき 昭和59年 白泉社
先日、「とりみ菌!!」と一緒に古本屋で買った、「とり・みき傑作集」。
初出は、1979年から1984年にかけてのものだが、なかでも「こまけんハレーション」は、作者の最初の週刊連載作品で、
>作者自身もホントはあまり読み返したくない代物
と語られている、お蔵入りにしたかったものらしい。
タイトルの「こまけん」は、作者が学生のころ参加していたファングループ「小松左京研究会」からとられているが、内容は小松左京とも関係ないし、SFでもない。
でも、その縁あってか、小松左京氏が巻末に「時を駆けるマンガ家―とり・みき」という文を寄せている。
「少年のための天才マンガ家入門」
「元祖たきたかんせいくん」
「大空港」
「デリシャスセットに地中海サラダ」
「こちら学園探偵局」
「こまけんハレーション」
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夢見村にて

2014-02-25 18:36:32 | 諸星大二郎
諸星大二郎 2014年2月 集英社・ヤングジャンプコミックスウルトラ
先週19日に発売になったばっかし。
即日買った。
妖怪ハンターシリーズの最新刊である。
サブタイトルに「稗田の生徒たち(1)」とある。
なにがうれしいって、(1)という表記である。
そりゃ(2)も(その後も)あるってことだろう。
諸星大二郎の新刊を読むことは、私の生きがいのひとつだから、シリーズが続いてくのはありがたい。
雑誌をほとんど読まないんで、知らなかったんだが、今回この単行本に収録されたのは、2010年と2012年にウルトラジャンプに掲載されたものだという。
サブタイトルのとおり、主役は稗田先生でなくて、教え子ってわけぢゃないが、過去に関わり合いをもったせいで、因縁の深い少年たちである。
ひと組は、天木薫と美加の兄妹。もうひと組は、大島と渚。
古い読者にはおなじみである。
この調子なら、万が一稗田先生が引退しちゃっても、妖怪ハンターシリーズは永遠に続いてくんぢゃないかと、期待してしまう。
「夢見村にて ―薫の民俗学レポート―」
「悪魚の海」前編・後編
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先週と同じ馬に乗っても、まぐれは再現できず

2014-02-24 19:17:30 | 馬が好き
乗馬にいく。
本日の馬は、ギルデッドエージ。

先週、思いもよらず、まるで手綱に天使が勝手に舞い降りたかのように、私とのあいだにパーフェクトなハミうけが実現したんだけど。
さあ、あれを再現するぞと、私は勝手に気負ってしまう。

部班が始まるまで時間がありそうなんで、まずは手綱を伸ばして軽速歩して、馬がそこそこ前に出る気ありそうなのを確かる。
そしたら、常歩で輪乗りして、前回のハミうけをめざして、ウニウニやる。
あれー、拳つかうと止まっちゃうよー、とか苦労しながらやってると、先生にみつかって、
「ゆずったら、かえしてやったほうが、馬は動きやすいですよ」
と、ダメだしされる。
あれえ? なんか感触がわかりにくいんだよね、この馬、ゆずってくれてんのかどうかとか。
アタマ上げんな、上げたらその瞬間にギュッて使うぞ、って内の手綱を握ってると、またおんなじこと言われちゃう。
もっとラクにして、歩かせて、ストライド伸ばせるでしょ、って。

そしたら、部班。いつもより多めの6頭の隊列。メンバーみわたして、これは先頭に立つ展開ではないなと思い、後方に位置する。
(でも、きょうの部班は、先頭が各個に巻き乗りして最後尾にまわり、順に先頭が変わる展開になったんだけど。)
うしろのほうで、部班についてくふりして、ひとり手綱をウニウニして、馬を内に向けてハミうけをなんとかしようとバトルする。
たまにいい感じになるかなと思うんだけど、すぐアタマ上げられてはずれちゃう。
なんか馬に遊ばれてるみたいだ。はい、あんたに見せてあげるのはここまで、もう少しうまくなったらまたおいで、とかって感じ。

駈歩が始まると、なんか前出てる感ないし、丸くなってくれる感はもっとないしで、ジタバタしちゃう。すると、「爪先、外向けない」って、いつものこと言われちゃう。
本日の部班は、隅角とか、中心線にはいるところとか、輪乗りで蹄跡に接するところとか、目印にコーンを置いて、目標がわかりやすくなってたんだけど、思ったより前に出せてない感じで、ジッとできずにバタバタ脚を使ってたこともあって、ハミうけの真髄には触れることができなかった。
やれやれ。
残った時間で、2課目と呼ばれる経路のおさらいをする。試合に出る気はないけどね。

ギルデッドエージの手入れを終えて、ごほうびのリンゴをやってると、

隣の馬房の栄燐ちゃんが、
「わたし、お昼まだなの。それ欲しいな、ちょうだい」ってアピールしてくる。

ひとかけらやったら、かえって食欲に火をつけたみたいで、逆効果。おさまんなくなっちゃった。
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百器徒然袋―雨

2014-02-20 22:20:09 | 読んだ本
京極夏彦 2005年 講談社文庫版
つい最近読んだ、京極堂シリーズ。
文庫で刊行された順にそって読んでいる。
でも、これは、京極堂が主人公ぢゃなくて、えーと、スピンオフってやつにあたるのかもしれない。
主役は、私が最も気に入ってるキャラ、探偵の榎木津礼二郎。
なんせ「そうだ! 僕だ。お待ちかねの榎木津礼二郎だこの馬鹿者!」とか叫んで登場するんだから、かっこいい。
読むたびに、なんか躁状態がひどくなってくる気がするが、まあ普通のひとではないので、しかたない。
ひとの記憶が見えてしまうという、特異体質というか、超能力の持ち主だから、探偵とはいっても、捜査も推理も何もしない。
事件解決の方法だって、自分の思うようにやるだけ、そのありさまを本作では、
>彼は気に入らないものを粉砕すると云う、ただそれだけの人なのである
なんて評されている。
でも、金持ちのボンボンたちの婦女暴行事件とか、青磁の瓶(かめ)だか父親のペットの亀だかの捜索とかを、面白半分に扱ってるうちに、いつのまにか「通産官僚の汚職脱税事件」とか「茶道具屋の書画骨董贋作事件」とかを、快刀乱麻の活躍で解決してることになっちゃうのは、持って生まれた強運の星のなせるわざである。

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牙の紋章

2014-02-19 20:53:42 | 読んだ本
夢枕獏 平成3年 祥伝社
埋もれてたのをひさしぶりに発見して読み返してみた小説。
なんでハードカバーの初版を持ってんのか自分でもよくわからないんだけど。
『上弦の月を喰べる獅子』かなんかで興味をもったんだろうな。
たしかサイコダイバー・シリーズも何冊か読んで、そのあとぐらいだろうとは思う。
厚い(370ページ余)んだけど、なんせセンテンス短いし、改行はしまくりだし、って感じの文章なんで、さっさか読む。
格闘シーンなんか、
>拳を。
>拳を。
>蹴る。
>拳。
>打。
>蹴。
って調子だから、これはスピードつけて読んでほしいんだろうと思って、サーッと流す。
3年の歳月をかけて描いたらしいんだが、わるいけど通勤の1往復半の時間で読んでしまったよ。
物語は、ある空手家(北辰館=出たな?餓狼伝!)が、タイでムエタイと戦って敗れた過去を背負ってるんだけど、ある日もうひとりの若き才能と出会うんだな、こちらはキックボクサー。
んで、まあ、己の存在をかけて、もう一度闘いたいとか、そういう思いをかかえて悶々とするんだが。
モデルがいるかどうかわかんないけど(たぶんいるんだろうとは思うが)、登場するキャラが極端にデフォルメされた性格してんで、そのへんの荒唐無稽さがおもしろいんだよね。
コーチに、キックの練習始めろって言われて、サンドバッグだかなんだか蹴り出して、コーチがべつのところ見に行って戻ってこなかったら、朝になってもまだ蹴り続けてた、とか。
あと、餓狼伝なんかでも、強くメッセージとして出されてんだけど、身に着けた力や技術が、老いとともに失われていく、ってことのせつなさみたいなのが、根底に静かに流れてんだけど。
そういうのって、最初に読んだ若いときにくらべて、体力が落ちてきていることを自覚してる30代、40代になって読むと、また違う感慨があるような気がする。
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