川崎浩市 2017年 双葉社
(※著者の姓の「さき」の字はホントは「﨑」だけど環境依存文字なので)
副題は「UWF、そしてPRIDEの崩壊」、“プロレス激活字シリーズ”とやらのvol4らしいけど、ほかの3冊は知らない。
私は『証言UWFの真実』なんかといっしょに去年の暮れに買った、表紙帯の高田対ヒクソンの写真が気に入ったもので。
著者の肩書は、元プロレス・格闘技ブッカー、というものだそうで、有名なひとらしいが私はそういう方面の報道には触れずに試合見ることしかしないタイプだったので知らなかった。ヴァンダレイ・シウバとか扱ってたらしいけど。
もとは福岡で大学卒業したあとサラリーマンになって数か月経ったとこで、UWFの興行の手伝いでポスター貼りとかしたら、誘われてUWFの社員になったんだと。
で、UWFは前田とフロントが対立して、前田についてかない若手がいて、解散しちゃって、ってとこは前に本で読んだばっかりなんだけど、それで著者は3つに分裂したうちの藤原組に行ったと。
藤原組でもいろいろあったけど、一年半で辞めることになって、そのあとはリングスへ。
リングスにいるうちに、アメリカぢゃあUFCが盛り上がってきて、ブラジルのファイターをつかってのヴァーリ・トゥード路線に行きたいがリングスはそっち行こうとしないので、辞めることになる。で、そのあとはフリーで活躍。
新しくて小さめの組織渡り歩いたからかもしれないが、90年代のプロレス興行って、けっこう手作り感満載だったんだなという感じがする。
大きな会場の座席配置図を自分たちでつくったり、チケット夜通し手作業で数えたり、ポスター貼ってまわったり、ひとつの興行終わると次の場所に先乗りして滞在して一人で全部やるような御苦労があったらしい。
ただ、格闘技ばなしとしては、やっぱ選手が語る形式のほうが私にはおもしろいのかなという気はした。
だから、裏方が中心の本書にしても、たとえばUWFの人気ある時代に、チケット買うためプレイガイドに徹夜で並んでるファンのとこに、前田と山崎と高田を連れてって缶コーヒーを差し入れした、とかって話のほうが私は好きである。
特に、自宅にいなくて、昔だから携帯もなくて、つかまんない高田を探して、行ってそうな店に片っ端から電話して探しあて、それで既に泥酔状態の高田を連れてったらハイテンションでファンと交流した、なんてのは笑う。
あと、藤原組のとき、選手とフロントのあいだにどうも溝があるんだけど、遠征先で鈴木みのるに「仲間なら落ちてください」って言われて、関係がうまくいくように、船木のスリーパーホールドで落とされたとか、そういう人種のプロレスラーが好きなんだろうな、私は。
それに比べると、興行の舞台裏でいろいろ動いてるひとたちのなかには、なんだか信用できない怪人物がけっこういるみたいに思える。
各章のタイトルは以下のとおりだが、なんだかネガティブな言葉が多いのもそのためか。
第1章 新生UWFの顛末
第2章 藤原組という選択
第3章 リングスとの別離
第4章 PRIDEの終焉
第5章 格闘技バブルの崩壊
(※著者の姓の「さき」の字はホントは「﨑」だけど環境依存文字なので)
副題は「UWF、そしてPRIDEの崩壊」、“プロレス激活字シリーズ”とやらのvol4らしいけど、ほかの3冊は知らない。
私は『証言UWFの真実』なんかといっしょに去年の暮れに買った、表紙帯の高田対ヒクソンの写真が気に入ったもので。
著者の肩書は、元プロレス・格闘技ブッカー、というものだそうで、有名なひとらしいが私はそういう方面の報道には触れずに試合見ることしかしないタイプだったので知らなかった。ヴァンダレイ・シウバとか扱ってたらしいけど。
もとは福岡で大学卒業したあとサラリーマンになって数か月経ったとこで、UWFの興行の手伝いでポスター貼りとかしたら、誘われてUWFの社員になったんだと。
で、UWFは前田とフロントが対立して、前田についてかない若手がいて、解散しちゃって、ってとこは前に本で読んだばっかりなんだけど、それで著者は3つに分裂したうちの藤原組に行ったと。
藤原組でもいろいろあったけど、一年半で辞めることになって、そのあとはリングスへ。
リングスにいるうちに、アメリカぢゃあUFCが盛り上がってきて、ブラジルのファイターをつかってのヴァーリ・トゥード路線に行きたいがリングスはそっち行こうとしないので、辞めることになる。で、そのあとはフリーで活躍。
新しくて小さめの組織渡り歩いたからかもしれないが、90年代のプロレス興行って、けっこう手作り感満載だったんだなという感じがする。
大きな会場の座席配置図を自分たちでつくったり、チケット夜通し手作業で数えたり、ポスター貼ってまわったり、ひとつの興行終わると次の場所に先乗りして滞在して一人で全部やるような御苦労があったらしい。
ただ、格闘技ばなしとしては、やっぱ選手が語る形式のほうが私にはおもしろいのかなという気はした。
だから、裏方が中心の本書にしても、たとえばUWFの人気ある時代に、チケット買うためプレイガイドに徹夜で並んでるファンのとこに、前田と山崎と高田を連れてって缶コーヒーを差し入れした、とかって話のほうが私は好きである。
特に、自宅にいなくて、昔だから携帯もなくて、つかまんない高田を探して、行ってそうな店に片っ端から電話して探しあて、それで既に泥酔状態の高田を連れてったらハイテンションでファンと交流した、なんてのは笑う。
あと、藤原組のとき、選手とフロントのあいだにどうも溝があるんだけど、遠征先で鈴木みのるに「仲間なら落ちてください」って言われて、関係がうまくいくように、船木のスリーパーホールドで落とされたとか、そういう人種のプロレスラーが好きなんだろうな、私は。
それに比べると、興行の舞台裏でいろいろ動いてるひとたちのなかには、なんだか信用できない怪人物がけっこういるみたいに思える。
各章のタイトルは以下のとおりだが、なんだかネガティブな言葉が多いのもそのためか。
第1章 新生UWFの顛末
第2章 藤原組という選択
第3章 リングスとの別離
第4章 PRIDEの終焉
第5章 格闘技バブルの崩壊