乗馬にいく。
きょうの馬は、ポートマジン。
手綱とかを噛ませないでって、いつも言われるんだけど、ふつうに外に出して、ふつうに扱ってるぶんには、そんなそぶり全然見せない。
とうとう一度も叱る場面のないまま、馬装が完了したんで、よくホメる。さあ、気分よく馬場に行こうぢゃないか。
ひとがそろうまで、輪乗りでウォーミングアップする。
常歩で前に出す。外へふくらまないことぐらいだけ気をつけて、あまり手をガチャガチャしない。
前回ムリいいすぎて、機嫌をそこねたからね、ポートマジンに対しては。
急に強いハミうけを求めても、応じてくれるようなタイプぢゃなさそうだし。適当なコンタクトが感じられたら、あとは勢いよく前に出てくれることだけを大事に。楽しく、楽しく。
人数がそろったんで、部班。うしろから2番目、まあ何もしないでも前の馬についてって動くだろ、ここなら。
蹄跡を行進、隅角にコーンが置いてあって、内に入ってこられないようにしてあるが、それでもなお一層奥まで押し込むようにして回る、いうこときいたらホメる。
隅角で遅れたぶんを、長蹄跡で歩度を伸ばして、距離を一馬身までつめる。脚つかって、スーッと伸びたときに、すこしラクにしてやる、っていうか、動いたら、とにかくホメる。
んぢゃ、輪乗り。一旦、常歩。常歩のときに、脚に反応して前に出ること確かめる、そうしとくと駈歩のときラク。
駈歩、すこし詰めといて出す。動いたらラクに、脚つかって、とにかく前に。
ポートマジン、元気よすぎ。すぐ前に馬に追いついちゃう。はからずもときどき歩度を詰めることになる。引っ張りっぱなしになんないように気をつけて、ちょっとでもスピード落ちたらかえしてやることを心掛ける。
よく動いてくれてラクなまんまに、部班は終了。
「障害、やりますか?」って訊かれる。
うーん、どうしよー? 「この馬、飛びますか?」って訊き返す。愚問である。当然、飛びますよって言われて、飛ぶことになる。
まあ、人間の方が、どのくらい飛べるか、特に随伴が自然にできるか、確かめてみなきゃなんない。試合も近いし。
試合は出ても出なくてもいいんだけど、やっぱあまりにヘタだったら、出るのはやめとこうと思ってる。だって、ハンターシートなんだもん。
それにしても、障害飛ぶの、半年ぶりなんだよね、私。去年の10月に、単発で80センチくらいを数回飛んだのが、最後だ。年明けに低いのをまたいだけど、あれは障害のうちに入んないし。
さて、飛びますよとは言われたものの、障害やるとなったら、さっきまでの動きぢゃちょっと不安なので、ちょいと駈歩で歩度を伸ばしてみる。うん、もうしぶんなく動くよ、このくらいのベースはつくれないとね。
そしたら、こんどは詰めてみる。ブレーキきくほうが大事、詰めたら手をラクにしたまま、それ保てるか様子をみる。ちょっと怪しい、俺が不要な脚の圧迫してる?
んぢゃ、私を入れて3名なんだけど、久々の私に配慮してくれたのか、クロスから。(ほかの二人は110センチへ行くはず?)
駈歩でひとつ飛んだら、斜めに角度がふってあって、左へいって二つ目。その先で大きく右回転したら、同じように真っ直ぐ入って飛んだあと、右に角度ふってあって二つ目。
馬をコントロールできてるかどうかを確かめることが大事なので、一つ目飛んだあと、いちど速歩におとすこと。速歩になったら、あらためて駈歩を出して、二つ目へ。
けっこう勢いいいのはいいけど、やっぱ速歩にスローダウンしてくんないポートマジン。この馬でその気になったら、基準タイムより10秒くらい早く回ってこれるよ、きっと(笑)
こんどは、一つ目飛んだあと、二つ目までは駈歩維持して飛んでいいけど、二つ目飛んだあとは速歩に落とすこと。そして大きく回転して、次の障害を見ながら駈歩を出す。後段の二つを飛んだあとも、速歩にして真っ直ぐ止める、馬に勝手に回転させない。
んぢゃ、垂直に変える。高くないか?80くらい?
同じ経路たどるけど、恐る恐る乗ってる私を尻目に、果敢に飛んでくポートマジン。こいつぁ、いいや。
二組目の最初の障害に入るとき、なんか合わないで近すぎたんだけど、ポートマジンは躊躇なく高く飛び上がった。手を上げてジャマしちゃってるのは、俺だ。
「気にしなーい」って言われるのは、ちっとやそっと踏切があわなくてもバタバタすんなってこと。
停まってもいいとまで言われることもある。ひとが飛ばしにいくんぢゃなくて、同じペースの駈歩を続けろってことだ。
とは言え、ほっぽっとくと、騎座グリグリやる一方で、障害にくると先飛びしがちな私、意識して前傾、飛ぶとき手を前にだす。
んぢゃ、コースを変えるよ。高さも上がるけど。オクサーも作られる。あー、思い出した、俺オクサー苦手だったんだ。
駈歩で真っ直ぐ並んだ二つを飛ぶ。ふつうなら6歩。
例によって、「1,2,3、1,2,3」って声に出してったら、「歩数気にしないで!」って言われたんで、やめとく。
実はひさしぶりで、前に動かすの維持するだけでいっぱいいっぱい、合わすことはできない。
飛んだら左に回転、斜めになってるやつに入ってきて、飛んだら右に振って、最初に飛んできたやつを飛ぶ。
そのあと速歩、シンプルチェンジ。次に飛ぶやつ見ながら駈歩、右回転。
真っ直ぐ入ってくることに傾注、左右に傾かないようにシンプルな駈歩をこころがける。
真ん中に入れずに、わずかに左右に寄ってしまうことがあるけれど、障害の直前でそんなこと気にしてガチャガチャやってもしょうがないので、馬の行く気に任せて飛ぶ。
飛んだら、左に角度ふってあって、オクサー。「待って」と言われたので、仕掛けないでジッと駈歩に乗っていって、飛ぶ。
青息吐息で飛びきったとこで、今日のところは、おしまい。
飛ぶときの姿勢、予想通り、バラバラ。ひさしぶりだし、人間がモノを見ちゃってた。そのわりには、リバプールとか、めったやったことのないものまで飛んぢゃったけど。すべては、ポートマジンのおかげ。
ナイスジャンプ、えらいなー、って馬をホメる。
ほんとすごいわ、おとなしそうな外見とは全然ちがう行きっぷりのよさ。
なに出んの、マジンくん? おまえとだったら80センチ出てもいいよ、って言いながら、とにかくホメる。
練習後に、「むっちゃ随伴わるいんです、わかっているけど直りません」と嘆くと、先生からは「ふだん前傾姿勢を練習すれば大丈夫、ツーポイントとかでやってみて」と言われる。つぎからはフラットワークで前傾か?(←一応、やる気はある。)
でも、ひさしぶりにしても、やっぱひどかった、納得いかねーなー。
試合出てもいいって言われたけど、出るだけぢゃしょーがないからね、障害は。
(ほんとは馬場に出たかったんだけど、人数多かったんでヤメた。「2課目で55%をとる」ってのが目標だったんだけど、自己満足のためだけに、ほかの人を押しのけて出るわけにはいかない。)
もう2,3回練習してみて、考えようと思う。まわりは勝手に話を進めるけれど、出るかどうか、決めるのは自分だ。(←結局、自己中なだけだったりする。)