また失敗したと思った。
通常、私の乗馬は、月曜か火曜のどちらか。で、先週は暑い日のほうに乗馬する破目になったんだけど、今週は、月曜本降り・火曜のほうがちょっとマシって予報をみて、スケジュール決めたのに、今朝の6時くらいは音を立てて降るような雨だった
「このままだったら休みだな」と思っていると、9時前には少し雨脚弱くなり、空の雲も少し薄くなった。これならいけるだろ、依然として天気予報は一日雨だけど、「これで始めて途中から降ってきたらしゃーない」と思って出かけてく。
1年前の私なら、「こんな日に馬乗って落ちてドロドロんなったらシャレならん」と部屋で寝てただろうね。要は、慣れです
そしたら、キリーンが待っていてくれた。キリーン、最高!
一度しか乗ったことないけど。こんなに乗りやすい馬は、なかなかいない
馬房から出そうと、馬栓棒に手をかけたら、なんのつもりか知んないけど、奥から出てきて、ひとの手を舐めたりする。ひとの手をナメたりする馬は、かわいいよ
しばらく付き合って、ペロペロするのを遊んでてやる。私はいいんだけど、甘やかしてあんまりヘンなクセとかついて、そのうち誰かが間違って噛まれても困るんで、適当なとこでヤメる。そう言やぁ札幌のポニーは、私が何か隠し持ってんのを知っててポケットを噛んだりしてきたなぁ。乗馬ズボンのときは引っ張ってもいいんだけど、スーツんときはダメって教えたかったんだけど、馬はそんなことお構いなしだ。
閑話休題。鞍つけて、ハミまでつけたとこで、また雨がポツポツ降ってきたんだけど、どうせこれ以上たいしたことにはならんだろと馬場に出ていく
ここまできたら気合いだ。
常歩で大きくグルっと馬場を歩く。ふらふら内に入りこんだり、隅角で勝手にショートカットしない、真っ直ぐラチ沿いをキッチリ歩く。キリーン最高!性格がマジメなんだね、きっと
ときどき馬上体操。私の馬上体操は、両膝を上げたり、脚を大きく前後に振ったり、股関節動かそうとすることしか、しないんだけど。
常歩で輪乗り、ちゃんと丸になってるか確かめつつ、せっせと歩く常歩をこころがける。
一周したところで、輪乗りの手前を変える。真ん中で二つ巴(韓国の国旗の真ん中にあるようなやつ?)を描くようにして、逆回り。これがキレイにできると妙に自分に納得する。
では、速歩。軽速歩で、グルグル。ときどき巻乗り。わりとすぐ手前を替える。
小さい馬場だと斜めに手前を替えまくるんだが、大きな馬場でどこでどう替えるか、広すぎていつも迷う。今日は、一回巻乗りして、そのまま2周目の巻乗りで先程の二つ巴を描いて輪乗りの手前を替えて、蹄跡から戻るというヘンな替え方をしてみる。広いんでね。
歩度を詰めたり伸ばしたり、だいぶ人馬ともにウォーミングアップできたとこで、また輪乗りで姿勢を直すことに取り組む
「爪先をもう少し進行方向に。爪先開くとヒザも開きますよ」
今日も言われたんで、ふくらはぎの馬体への密着をテーマに、爪先を前に向ける。
下腿部っつーかカカトを馬の腹につけようとしちゃうと、がにまたみたいになって、ヒザが開いて、爪先が開く。それを爪先前に向けようとすると、そのまま前にはなかなか向かずに、ヒザのとこだけ締めるようになっちゃう。脚の向きだけ素直に直せばいいのに、意識するとムダな方向に力が入るのが避けられず。ヒザに内向きに馬体を挟むような力入っちゃうと、アブミをちゃんと踏めなくなっちゃう
どーでもいーけど、こないだっから、うまい人の障害飛んでんのとか見ると、私のアブミの踏み方はずいぶん深いな、みなさんそんなベタっとした踏み方してないじゃん、ってことに気づいている。また、初歩の初歩からやり直しだ
んで、やっぱ姿勢直そうと思うと、アブミはかないのをやる。アブミはかないと、ドスドス揺れる馬のうえで、なんとかバランスとろうとして、脚がフラフラする。力抜いて乗ってればいいのに、逆にヒザがあがったりする。上体が前かがみにならないように、少し頭を後ろにしようとすると、上体が後ろにいったぶん、足が前に上がる。これぢゃまるで運動音痴、つける薬がない
そうぢゃなくてー、ヒザを下げるんだよ、と自分で意識する。ふくらはぎで馬体に密着して爪先を前向きに。踵からつま先にかけてに意識を向けると、そこに力が入って、脚が自然に伸びずにヒザを曲げて縮めようとしてしまう。そうぢゃないったら。
でも、人間なかなか「ヒザを下げる」という動作はできないよぉ。ダッシュすんのに、ヒザを胸まで引き上げてみたいな訓練はするけど、ヒザを下げる運動って、ちょっとない。
前に長距離を走ることに取り組んでたとき、瀬古利彦が80年代の自分にとってはヒーローだったんだけど、あの走り、上下動が少なそうでスムーズに進む走りを実現するためのイメージとして、「(前に踏み出した足を)ヒザから着地する」ってのがあったな。あれくらいぢゃないかな、ヒザを曲げるんぢゃなくて下にってのは、とか考えながら輪乗りする。
こんどアブミ履く。アブミ履かないと、自然に身体の真下にあったカカトが、アブミ履いたがために、踵を下げようという力が入り、足の裏を前に向けるようにっつーか、足を突っ張る形で前にやるから、位置が前にいってしまう。そうぢゃないってば
アブミの長さひとつ伸ばす。アブミ履くとまた脚に力が入って、ヒザが上がる。ヒザが上がったら脚正しく使えない
そんなこんなを、あれこれ一所懸命やってる間、キリーンは、黙々と同じ大きさで一定のペースで輪乗りしてくれる。キリーン、最高!
そうしたら、適当なとこで脚の修正すんのいい加減あきらめて、駈歩へ。
と言いつつ、駈歩も一緒。油断すると、ヒザ開いちゃう、スクーター乗ってんぢゃないんだからさ。
外側の脚をちょっと引くんだけど、両足とも爪先を開かないようにして、ふくらはぎで密着。
駈歩の輪乗りを詰めたり開いたり。この馬に乗ると、わりと簡単にできるような気がする、キリーン、最高!
手綱がどうとか、脚がどうとか、あまり細かいことを意識するより、行きたい大きさの輪乗りの先に視線を持ってくことが肝要。自転車の両手放しと同じ、視線を持ってけば、何だかわかんないんだけど行きたい方向へ曲がるもんなんである。曲がるのは馬なんだけどね、そこはそれ、何となく伝わるもんなんである。ただし、視線を下に落とさないように注意。
輪乗り小さくしても、駈歩がしっかり持続するように動かす。輪乗り開いてって、最後は解いて蹄跡をまっすぐ、歩度を伸ばして走る。
なんかまだ爪先の向きに納得できないんで、もう一度速歩。こんどは馬場を大きくまわって、アブミに立つ。アブミに立ったら、ヒザを曲げて外向けようったって出来っこないし。
それでも、爪先を前に向けようとすると、ヒザが内に閉まるような気がする。スクワットするとき、ヒザを内や外に曲げたりしないだろうが。ヒザを狭めるんぢゃなくて、股関節からぐりんとローリングさせるんだってば。
ぢゃあ、障害やりますか。
前回、キリーンで障害飛んでないんだけど、なんの心配もしてない。なんせ最高だから、キリーン
あいかわらず、アブミ長いまんま、速歩でクロスに向かう。まっすぐ向かって、あ、ちょっと弱いか? 飛ぶ。次からは、障害の前2,3歩、ギュッと推進してってみる、念のためにね。
何回かやって、高さも徐々に上がるけど、真っ直ぐ向かってって、踏み切りも安定してて、飛んだあとも勝手に走ることなく冷静、いいねえ
バーは垂直、70センチくらいになる。速歩の助走は速くもならず遅くもならず、馬の真上にいるだけでいい、飛越、ポンポン
ぢゃあ駈歩でいきますか。
一回目は、適度な間隔で置いてある地上横木5本を、駈歩で駆け抜けていく。一定のリズムで、上でバタバタしない、ふくらはぎで密着、走りぬける
ぢゃあ、最後の一個を垂直にして、と。回転のところから障害をよく見て、前に出していく、あーいいなー、思ったところを通っていけるよ、この馬乗ってると、障害に向いて、トントントントン、ジャンプ
何回かやる、障害の高さは少しあがるけど、何の問題もなし。飛んだあとも、しっかり坐るようにして、どっちの手前で次いくか(手前替えるか=シンプルチェンジ)冷静に判断する余裕あり。キリーン、最高!
ということで、練習終了。例によって、激誉め
課題はいっぱいあるんだけど、まあ乗ってりゃ、それだけで、それなりに楽しい。
終わったあと、昼前からまた本格的な雨。いいタイミングで終わったねぇ。
あしたの早朝、グッドリーズンは千葉県勝浦(国体)へ出撃
金曜日の試合は、できたら観に行きたいと思ってる。