many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

地球儀のスライス

2013-02-28 18:25:25 | 読んだ本
森博嗣 2002年 講談社文庫版
シリーズ10作を読み終えて、もういいだろと思ってたら、もうひとつ(どれか文庫本の解説によると、そのあと読むべきとされていた)短編集があった。
改行の多い(? 短いセンテンスの多いと言うべきか?)短編なんかもあるんで、わりと短時間でサクサク読んでった。
収録作品は、
「小鳥の恩返し」
「片方のピアス」
「素敵な日記」
「僕に似た人」
「石塔の屋根飾り」
「マン島の蒸気鉄道」
「有限要素魔法」
「河童」
「気さくなお人形、19歳」
「僕は秋子に借りがある」
の10編。(例によって、それぞれ英語タイトルもついてんだけど、省略。)
うーん、私が気に入ったのは「石塔の屋根飾り」かな。
出てくるのは、これまで読んだシリーズのおなじみの登場人物で、ちょっとしたクイズの謎解きをめぐってやりとりするだけなんだけど、まあ安心して読めるし、わかりやすいオチもあるし。
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知れば恐ろしい日本人の風習

2013-02-27 19:51:46 | 読んだ本
千葉公慈 2012年 河出書房新社
帯にいわく「しきたりや年中行事 わらべ唄や昔話、遊び… 「風習」に秘められたミステリーを解き明かす!!」
ということで、そういう本。
著者は曹洞宗の僧侶だそうで。
べつにムリくり怖がらせてやろうとかって、ホラーな本ではない。
まあ、しきたりとかの裏にあることを紹介はしているが、「そういうのを『迷信だ』とか簡単に切って捨てないで、『怖い』って思うことが、どう役立ってきたのか、それを伝えていこうとした意味はなんなのか、もうちょっと考えて大事にしなさい」みたいなことがテーマ、だと思う。
でも一読した感想としては、そーんなにおもしろいとまでは思わなかったな。
まあ私も長いこと日本人やってるから、どこかで聞いたことある話かもって思っちゃうのはしかたない。
著者はこういうことに博識らしく、いろんなことを紹介してくれるのはいいんだけど、ところどころに想像が入ってきちゃうのが、私としてはのめりこめない。
徹底的なリサーチ、客観的な検証とかは、傾聴に値するし、あるいはまったく逆で、史実に題材を借りた、思い切ったフィクション(たとえば私の好きな諸星作品みたいの)なら、それはそれで楽しめるんだけど、著者の想像ってのは、私みたいな人間にとっては、いちばん邪魔。
それでも、年中行事に関する逸話を、暦の順に並べてくれてる章なんかは、便利でいいけどね。
あれって何だっけえ?とか思ったときに、ちょっとした辞書代わりみたいに、サッと探すのには適してるかも。
1章 奇妙で不可思議な「しきたり・タブー」の謎を解く
2章 身近な「年中行事」に秘められたミステリーとは
3章 「子どもの遊び・わらべ唄」のルーツをたどって見えた恐怖
4章 本当に恐ろしい「昔話」はいかに編まれたか
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オリアンダーに乗るのも、これが最後か、もしかして

2013-02-25 17:47:47 | 馬が好き
というわけで乗馬に行く。
きのうは風が強かったらしい。馬場の砂が、海岸みたいに模様がついてる。
きょうは寒い。馬にハミくわえさせんのが(冷たいだろうなと)申し訳ないと思うくらい、寒い。
(練習おわったあとの時間帯でも、洗い場の水がコンクリの上に薄く流れてったのが、しばらくすると凍ってた。)

乗る馬は、なんでもよかったんだけど、オリアンダー。
「おまえに乗るのも、最後かもしれないよ」と言うと、ちょっとは神妙そうに聞いている。
オリーは、ちょいと俺様的な性格してるような気もすんけど、人の言葉はよく聞いてる。
一緒んなってワーッと楽しく騒ぐときも遊んでくれそうだけど、熱燗でも酌み交わしながら「ちょっと聞いてくれよぉ」とかシンミリ言ったとしても、たぶん付き合ってくれるだろう。
ふだんはテキトーな感じで、「え~?おまえ乗るのぉ?」って見下してるようなんだけど、マジメにやるときはやる。
調子に乗りすぎたなって思うと、急にシャンとかシュンとなるんで面白い。

いままでどこにも書かなかったんだけど、一度誰にも見られていないときに、オリアンダーから落ちたことがある。
去年の乗馬苑の引っ越し翌日、新しい場所で初めて乗ったときだ。
馬装して、乗るための踏み台のとこへオリアンダーを連れ出した。
馬によっては、踏み台を見ると警戒して近寄らないのもいるんだけど、オリアンダーはそんなもん怖がるはずもなく、どっちかっていうと無頓着と言うべきで、近づけたら、台なんか全然見てなくて、肢をガンとかぶつけたこともある。
そんなんだから、乗ろうとするときもテキトーな感じで、タラタラ歩き出したりする。私があわてて台から飛び乗るように跨ったこともしばしば。
で、その日も、台の近くまで、彼にしてはふつうな感じで、来てくれたんだけど。
私が台に登って、手綱もって、さあ乗ろうとしたときに、何を思ったかしらないが、オリアンダーが「あー、忘れ物しちゃったあ」とでもいうような悠長な態度で、しかし私にとっては驚くのに十分なスピードで、クリンと回った(回れ左?)んだよね。
アブミ踏もうとした私は、空中でカラ足踏んで、台から転落。(だから正確には「落馬」ぢゃない。)
手綱握りしめたまま、地面(アスファルト)にグーパンチくらわせちゃった。

↑薄い手袋してたんだが、関節んとこ破けちゃって、指はこのザマ。
私も驚いたけど、オリアンダーはもっと驚いてた。彼の、ハトが豆鉄砲くらったみたいな顔みたら、思わず笑っちゃって怒る気にもならない。
「バッカやろう、なんて動きすんだよ」って言って、やりなおし。
そしたら、今度ぁすごいの。台の真横にビタッと止まって、寸分も動かない。
よしよし、最初っからそうしろよな、とか言いつつ、私はよいしょっと跨ってアブミ履く。
それで、フラフラ動き出したりしない。ジーッと待ってる。直立不動だ。人間の指示を待ってる。
腹帯、アブミの長さ確かめて、ホラって脚つかったら、ハイって歩きだした。まったく普段からそうやってマジメにやってくれよな、ってクビ撫でてやる。
あー、そういえば、そのあとの大会のときに、ホントに落馬したこともあったなあ。
練習馬場で、先生がバンバン飛ばしてエンジン全開になってきたオリアンダーに、私が乗り代わった。
私の出んのは100センチだったんだけど、オリアンダーは110でも120だろうが飛んぢゃう状態。ドッカーンと遠くから高く飛び上がって、どうだぁーとばかりに弾んでいく。
そんな本気出した彼に、私がついていけるはずもなく、何回目かに落ちちゃった。
そしたら、次から、オリアンダーが遠慮してんのがありありとわかる。それまで自由気ままにバーンって飛んでたのが、こいつ乗れねえなと思ったのかどうか知らんけど、こんなもんでいい?って感じでポーンと飛んでくれた。すいませんねえ。

昔話はおしまい。今日はおとなしくしてたんだけど、カメラをポケットから取り出そうとしたら、やおらマエガキ始めた。
私は美浦ではポケットから角砂糖を出すようなまねはしなくなったんだけどなー、ポケットから何か食いもの出てくると思ってんだよね。
練習おわったらリンゴやっからな。さあ、乗りますか。

きょうは馬場に私とオリーの一組だけ。寂しがるかと思ったら、意外と平気。
ウォーミングアップしたら、駈歩をすこし詰めたり伸ばしたり。
なんだか、こないだもそうだったけど、駈歩んなると途端に、アブミが踏めてない。
なんなんだろうね、技術が後退すること著しい。こんなんぢゃ、半年もさぼったら、なんにもできなくなっちゃうだろう。
たまには障害も少しだけやりますかってことで、まずは駈歩の輪乗りで横木一本またぐ。
いつものとおり、横木の反対っ側で少し勢いよく出したら、直前の四分の一周くらいでは待って待って、またぐ。
左手前のほうが外に張り出してく感じが少しだけあるかな、ま、いーけど。
そしたら、ひさしぶりにコンビネーション障害。オリー、肢、だいじょぶ?
速歩でクロス飛んで、横木またいで、またクロス。なんか前進気勢たりねーなー。コンビネーションぬけたあと、すこし走らせてってから、速歩におとす。
うしろのクロスを垂直にして、やがて70cmくらいのオクサーにする。
なんかタイミングあわないなあ。オリアンダーの勢いがいまいちだから、飛ぶのかよ、おい?とか思ってると、ブオンと持ち上がってきて、私が遅れる。跳んでから慌てて手を前に出したってダメだって。

何回か繰り返し。コンビネーションぬけたら、左に180度回転して垂直。次は右に回転してオクサー。次に向けての始動がおそいなあ。
やってるうちに、馬の心配してるどころぢゃなくて、人が疲れてしまった。ひさしぶりに障害やると、呼吸がうまくできない。
最初はシャツの袖から入る風も気になるくらい(ウインドブレーカーを着てないからか?)寒かったんだけど、最後はかなり熱くなった。あとで冷えてくるほど汗かいてないし、真冬に3キロ走ったときくらいの感じかなあ。

手入れして、約束どおりリンゴとキャベツやる。馬が自分の手から何かを食うのを見るのは楽しい。
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不運のすすめ

2013-02-23 20:53:00 | 読んだ本
米長邦雄 2006年 角川書店・角川oneテーマ21
この新書での著者の肩書は日本将棋連盟会長になっている。現役の棋士ぢゃなく、引退後、連盟の会長になってから書かれた本。
っていうか、毎日新聞との名人戦の契約を打ち切るといって大騒ぎになった時期だあね。
結果は毎日と朝日の共催になったが。騒動の内幕を知りたいひとが多いときに出版するのがビジネスってもんだ。
それはそうと、前の著書を何度も読み返して愛読してた私なんかには、以前触れたネタの繰り返しみたいな部分も確かにあるんだが、まあだからって退屈なわけでもない。
タイトル“不運のすすめ”ってのは、べつに自虐的になれって言ってるわけぢゃなく、「不運は、幸運と表裏一体の関係にある。」って信念による。
負けたあとにどうするか、不運の渦中でどのように動くか、ってあたりがホントのテーマ。
だいたい、勝ち・負けにしたって、最近の日本でそれを分けてるのはおカネだけだってことは変ぢゃないかとか、そのへんから問題提起してんのがいいですね。
>今、巷にあふれている「勝ち・負け」のスケールは、自分ではなく他人が決めたものである。受動的な基準にばかり反応し、自らの価値観に基づいた能動的な幸福が軽視されている。
なんて一節があるんだから、“不運”についても(たとえばただ貧乏してるからってんぢゃなくて)自分自身で判断しろってことだ。
まあ、そのへん、いままでの著書にもあった勝負哲学が語られてるのはいつものとおり。
目新しいとこで、おもしろいのが、自身のホームページの掲示板が荒れたときの対処法。
>管理者である私は実在する人間であり、誹謗中傷してくるほうはデジタルの匿名性に隠れた、いわば“幽霊”にすぎない。実在者が幽霊に負けるわけにはいかない、と私は考えた。
と、出発点は、やっぱ「勝負」なんだけど。
で、その退治法は、逃げないで、実際に会って話をすることだという。
>幽霊たちは、ネット上でそれなりに注目を浴びたりしていても、しょせんは姿が見えず、地に足をつけた存在ではない。だからいつも、匿名から実名に、幽霊から実在になりたいと思っている。
>そこで、こちらのほうから「お目にかかりたい」と切り出すのである。
>「あなたが正体を明かせば、今までのことは全部なしにします。そして、私がビール付きで食事をおごりましょう。どうです、会いませんか?」(略)すると、まず八割は出てくる。(略)それからは、その幽霊は人間になり、私の友達になる。
だそうで。なるほどねえ。
57歳からホームページを開設したんだけど、トラブルへの解決法が若いときからネットの海にいる人とは、全然違う味がある。やっぱ元々の人間の器というか勝負術が違うんだな、これが。
あと、この本は引退して、六十歳過ぎてから書かれたんで、晩年の生き方についても触れられてるんだけど。
今回気になったのは、人生の指南書としての宮本武蔵の『五輪書』に関する次のような一節。
>『五輪書』は、三十歳前に読んでもなかなか理解できない。しかし、難解だけれど若いうちに読んでおく必要はある。やがて五十歳、六十歳になった時に、武蔵はこういうことを言っていたのか、とわかってくるからである。
うーむ、読んだことないけど、そろそろ一度読んでみるかあ。
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猫より犬が好き

2013-02-22 21:26:52 | Weblog
買ったはいいけど積んだまんまになってる本がいくつかあって。
もう、忙しいというほどではないけど心の余裕もないし、引越終わるまでブログなんか休むかな、と思ってはいるんだが。
きょうは、
>2/22は「猫の日!」
っていうgooブログトピックスのタイトルをみて、ふと「猫より犬が好き」って自分の決まり文句を思い出したんで、完全に個人的な、そんな話。
よく自己紹介っつーか、自分がどんな人なのかって説明を求められることってあるぢゃない。
そんなこと簡単に語れっこないのに。
聞くほうだって、だからマジメに訊いてんぢゃないと思うし。まあ、なんつーか話のとっかかり・挨拶にすぎないわけで。
で、そういうとき、たまに私は、「猫より犬が好き、紅茶よりコーヒーが好き、うどんよりそばが好き」なんて二択の答を言ったりしたもんだ。
それで、どう?あんたと好みは一致してる?って話をつなげてる“つもり”だったりして。
まあ、選択の幅が広いよりも、ふたつにひとつってほうが話を単純化しやすいし。賛否を戦わせることは、罪がなくて、おもしろかったりするんぢゃないかと。
一方で、私は、すべてを二者択一って設問を、数限りなく用意すれば、完全に一致する確率はありえないくらい低いから、仮に全部一致すれば自分の分身、大部分(95%だろうな、やっぱ)一致すればベストフレンド、を見つけることができるんぢゃないか、なんて馬鹿な考えを、半分マジで、持っていたりするもんで。(好みが一致するもん同士が、友達になれるかどうかは、実はあやしいとは思ってたりするが。)
で、以下は、過去につくってたホームページに「自己紹介の代わりに 私の選好 二者択一」として掲げてたもの。(古いファイル探し出してきた。)
内容は2001年のものみたいなんで、古いし、私自身も今は変わってるかもしれないが、まあ元々遊びなんで、そのまま並べてみましょ。
(並んでるリストの「○○>△△」の左が二択すれば好きなほうな意。カッコ内は、補足とか言い訳のようなもの。)
※※※※※※※※※※

人生の選択は「1か0か」という教えを受けてきた私、
世の中のことなにかにつけて、すべて 「どっちが好きか」って形に分けなければ気がすみません。
どっちでもいいことも多いんですけど、敢えてそれを「好き嫌い」に 分けることによって
何か(性格とかモノの考え方とか)みえてくると思いませんか?

犬>猫
コーヒー>紅茶 (どっちも砂糖なしで)
野球>サッカー (野球はいいよ!)
山>海
冬>夏 (秋>春)
早起き>夜更かし (好き嫌いというより得手不得手)
マラソン>スプリント (見るのも走るのも)
待つ>待たせる (平気です)
現金払い>クレジットカード
1階>最上階 (住むなら)
手紙>電話 (Eメールは嫌いぢゃない)
自由>平等 (意味なし)
梅>桜
小人数>大勢 (独りが一番?)
MT車>AT車 (できればFR)
アジア>ヨーロッパ (出かけるなら)
飛行機>船 (旅の移動は速く)
シングル>ダブル (スーツ(恰幅ないんで))
未来>過去 (タイムマシンで出かけるなら)
畳>フローリング
ロック>ラテン
そば>うどん (子供のころ逆だった)
耳掻き>綿棒
ショート>ロング (女性の髪)
才能>努力
タイガース>ジャイアンツ
SF>歴史もの (小説・映画)
正月>クリスマス
モノトーン>スケルトン
渋谷>新宿 (深い意味はない)
社会>理科 (文系です)
シンボリルドルフ>オグリキャップ (競馬は好きです)
PRIDE>K-1 (桜庭最高!(関節技>打撃))
松坂>上原 (「雑草魂」って古くない?)
落語>ミュージカル
荻野目ちゃん>Any Other (問答無用)
 大体そんな感じです。

※※※※※※※※※※
うーん、いつの時代でも、いくつになっても、それより若いときにつくったものは、見ると面はゆい。
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