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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

10月最終日、ハロウィンなんて関係なく、乗馬

2016-10-31 18:41:49 | 馬が好き
乗馬にいく。
世間はハロウィンとやらで、その経済効果だか市場規模だかはクリスマスにせまるものあるとかないとか、とにかくにぎやかみたいだが、私にはあまり関係ない。
そういや、むかし、ポニーに帽子買ってやったななんて思い出しはしたけれど。


そうそう、札幌から便りがきて、ポニーのトニーは、先週10月23日に新天地に移ったそうだ。
ところが、行った先には、すでにゴルゴが行ってたんで、めでたくコンビ復活ということになった。
よかった、よかった。
(トニーが年下のくせにナマイキなので、ゴルゴがほんとに喜んでるかは微妙ぢゃないかと、私は思っているのだが。)
閑話休題。
私のほうはといえば、土曜日の夜にちょっとしたことでつまづき、顔に擦過傷をこさえるなんて、久しぶりにやらかしてしまったということがあった。
なので、今日は目立つ場所にキズパワーバッドなんか貼ったうえで、出かけていくことになった。
それもかっこわるいけど、当日はわかんなかったが、あちこち擦り傷とか打ち身とか謎の筋肉痛とかあって(なぜ右の上腕三頭筋だけ?)、どうにも不安なんだが、まあ乗っちゃえばなんとかなるだろ、きついのは手入れとかのほうだよなと、これまでの経験でだいたい想像はつく。
きょうの予想気温は平年並の19度らしい、きのう14度くらいで涼しかったが、まあいずれにしても、私が乗馬するのにまだウインドブレーカー的なものはいらない。

きょうの馬は、天蓬。ついこないだも乗ったな、動いてくれるといいんだけど。
またデカくなってないか、馬着がパツンパツンになっちゃうぞ、とか話しかけながら馬装始める。
できあがったら、跨って馬場へ。おとなしいけど、歩きっぷりはわりと元気な感じ。
馬場に入ったら、手綱伸ばして、常歩。
脚ポンと使ったら勢いよく踏み込んでほしいんだけど、正直いまいち。反応したときホメるようにして、徐々に約束つくってくつもり。
それよりも、回転のとき内に入ってこないことのほうに今日は重点置いてみたいので、隅角んとこで内の脚をピタッとつけて奥まで行かせる。手綱で指示出して曲がる、できたらホメる。
うーん、いま常歩ではできるんだけど、速歩、駈歩になってくるとグダグダになっちゃうかもしれないなあ。馬をうまく内向かせているとは言えないし、この時点で。
ぢゃあ部班やります、先頭やんなさいって言われる、んー、ちゃんとした図形描けるかなあ。斜めに手前を替えなんて、丸くなっちゃうかも。

速歩スタート、軽速歩中心で蹄跡をクルクルと。
なんかリズムがよくない、私のお尻を持ち上げてくれるような踏込をしてくれてこない。もっと前に出してって言われるし、えっちらおっちらと動かす。
怠けてるときはムチ使ってって言われるけど、過剰反応してもらっても困るので、見せるくらいにして、前に出たときにホメる。
ときどき歩度を伸ばす。長蹄跡で伸ばすときとか、斜線上で伸ばすときとか、回転のところでエンジンをかけといて、回りおわったら自然とスッと出るようにしたいんだけど、どうもうまくいかない。直線に入ってからゴソゴソ脚を使う破目になる。
半巻きなんかもフラフラしちゃって、回転のとこから遅くなっちゃう感じ。蹄跡行ってるときと同じリズムを保ちたいので、脚つかって回転に入るとき意識して前に出すつもりで。
下を向いている場面が多いので前を見るようにと言われる、うーん、回転のときに馬が内向ききれてないから、あれこれやろうとして見ちゃうんだよね、馬の顔。

輪乗り、速歩が遅くならないようにいっしょけんめ促す、それより内に入ってこないようにしないと、蹄跡に接するとこ意識する。
んぢゃ、駈歩。ああ、弱い、駈けてないよ、脚使って出てくれるのを待つ、手はすこしラクにする。
動いてないと余計に内に入ってきちゃうので、それを内の脚で直そうなんてのはムダ、まずは勢いよく前に出すほうが先、遠心力で外へ広がってくれるくらいのイメージでいたい。
蹄跡で駈歩。ときどき伸ばす。もっと出してと言われて、ドンと脚使う。動かそう動かそうとして、自分の上体が倒れてんのにときどき気づく、馬から離れて鞍の真ん中に坐って、馬が前にいるイメージもつようにする。
ときどきツーポイント。馬が動いてないとアブミに立ったとたんに勢い落ちるので、回転のとこで強くしといてから、長蹄跡でアブミに立って軽く前傾。
回転のとこ強くするのがあまりうまくいかない。直線で前に出してくのはいいが、そのときどうしても馬が前に倒れるというか、伸びちゃってバランスよくなくなってる気がする。
そこんとこを少し起こすようにして回転してみたいんだけど、うまくいかない、ヘタに手綱いじるとブレーキかかって勢い殺すだけみたいだし。
手前替わって、蹄跡でふつうに駈歩発進、しようとしたら、止まっちゃった。
詰めてから出そうなんて考えてたんだけど、馬のジャマしただけみたい。この馬の駈歩出すとき、手綱引っ張るとろくなことにならない。

また伸ばしたり詰めたりして、元気のいい駈歩をつくったら、横木通過。
二本だけ置いてあって、何歩でもいいから、真っ直ぐ駆け抜けろということで、回転のとこからよく見て入っていく。普通の横木より短いやつなので、真ん中をいつも以上に意識する。
横木と横木のあいだはまあまあいいんだけど、二本目をまたいだ後に勝手に早めに回られちゃう。
横木に入るところも弱い。回転から狙ったとこへのコースどりはまずまずだと思うんだけど、そこんとこで勢いがない、障害だったら飛べない感じ。
横木向いてから、バタバタ脚使って、前に出し直してるようぢゃあ、ダメだ。せっかく助走でつくったリズムが、回転するときに死んぢゃってる、フラットワークから改善されてない。
んなこんなやってるうちに、練習終了。乗り替わり。
いまいち納得いかんな。天蓬にはじめて乗ったころは、もっといい駈歩ができてたような気がするんだけど。どんどんヘタになってないか俺?
私の技量はともかく、馬のほうは横木とかもやったし、まあ前には出てくれるだろう、特に二鞍目のひとにアドバイスの申し送りはなし。

練習おわったら、手入れする。
手入れ終わりに近づくと、ジッと前肢持ちゃげたりして、なんか欲しそうにする。
お約束なんで、馬房に入れてやってから、リンゴやる。

なんか、隣にいるエルサちゃんが、クビの伸ばしかたとか、肢の持ちゃげかたとか、真似してるみたいな気がする。
だめだよ、お嬢さんはお行儀よくしなきゃ。
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マーズ

2016-10-27 20:52:37 | マンガ
横山光輝 昭和51~52年 秋田書店少年チャンピオン・コミックス 全5巻
前回からは横山光輝つながり。
そういえば、あれどこいっちゃったんだっけと、ほこりかぶってるとこから探し出してきた、私が唯一持ってる横山光輝マンガ。
これ、リアルタイムでチャンピオンで断片的に読んで、けっこう印象に残ったものがあった。
スフィンクスのかたちした大型ロボットが走ったり高熱を発する攻撃をしてきたりするとこなんか子ども心に魅せられるものあった。
で、後年そろいで古本屋で買って、全然知らなかった物語の冒頭と最後をようやく読むことになったんだけど、結末は衝撃的だ。
おはなしは、海底火山の噴火でできた秋の島新島ってとこで謎の少年が見つかる、それが主人公のマーズ。
彼は、遠い昔にやってきた宇宙人が地球人の残忍で好戦的な性質を恐れて、宇宙を侵略するような文明をもつようになったら、地球を滅ぼすようにセットされた人造人間。
しかし、なんかの手違いでマーズは、自分の使命を忘れちゃってる状態。自分に関すること全部おぼえてないけど、超人的な能力だけはもってる。
で、大昔に同時にセットされた6人の男が、マーズを殺して地球を滅ぼすべく動き出す、彼らは六神体っていう巨大ロボットを操る。
マーズのしもべ(←バビル2世用語で言ってみる)はガイアーっていう、いちばん強いロボット。こいつを使ってマーズは戦う。
六神体は一個ずつで大陸をぶっつぶすくらいの威力を持ってるが、ガイアーはひとりで地球を吹っ飛ばせるくらいの力がある。
マーズを殺せば地球は滅ぼせる、ガイアーを倒せば地球は滅ぼせる、そうなんだけど力の差があって、六神体は勝てない。
ところが、マーズとガイアーが六神体ぜんぶをやっつけると、ガイアーは自爆して、やっぱり地球は吹っ飛ぶってことが判明する。
自分が負けてもいけないし、相手を全滅させてもいけないって状況で、マーズはどうすることを選ぶのか。
そして、衝撃のラストがやってくることになる。
けっこう好きなんだよな、これ。横山光輝にしては中編にすぎないし、あまりメジャーぢゃないかもしれないけど。
六神体の造型もいいけど、その名前がウラヌスとかラーとか、神話からとってたりするのが、またなんか想像力を刺激するとこあったんだよね、当時の私にとっては。
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伊賀の影丸

2016-10-26 22:29:04 | マンガ
横山光輝 昭和44~51年 秋田書店サンデー・コミックス 全15巻
ことしの8月下旬に、古本のワゴンセールで、たまたま見つけた15巻セット。
(3巻だけ昭和61年で、あとは平成元年の版。)
一瞬どうしようかと迷ったが、えいやっと衝動買い。
名前は知ってたけど、全然読んだことなかったんだよねー、私が本格的にマンガ読みだすより前の時代だもん。
四方田犬彦の『日本の漫画への感謝』とかで興味もって、いつかは読まなくてはと気になってた。
ことしは、『忍者武芸帳』を読んだり、某映画専門的チャンネルで『仮面の忍者赤影』やってんのを観たりで、なんか古き良き忍者マンガ世界に近づきつつあったんだが、そういうところで見つけちゃったもんだから、読むっきゃないっしょ、影丸。
むかしほどマンガ読むの速くないし(時間がないのと、集中力がない)、ちょっと間あくと話忘れちゃって前の巻から読み直したりで、けっこう時間かかったけど、どうにか読み終えた。
さて、しばらくしたら、もう一回アタマから読み直してみるかと今は思っている。
なかみは言わずと知れた忍者マンガである。
時代は、第1巻の冒頭には「承応二年 十二月」とある、1653年?江戸時代、四代将軍家綱の世?
でも、あとのほうの巻で由比正雪が出てくるんだが、それって承応より前の慶安四年(1651年)のことだ、話は必ずしも時系列に沿って並べられてないようで。
それはいいんだけど、意外な感じがしたのは、主人公の影丸って、幕府公儀おん密とりしまり役の服部半蔵の配下である。
ってことは、いわゆる“幕府の犬”的な存在ってこと? 徳川政権に盾つくやつらを始末してくん? なんか意外。
私の勝手な思い込みでは、忍者ものって大概は反体制側の戦うヒーローみたいなイメージもってたから。権力者の鼻を明かすとか。
なんでだろ、猿飛佐助とかが真田幸村を助けて徳川と戦う、みたいなとこにイメージの原点があるからだろうか。
最後は負ける側で、いかに個人が天才でも、多勢に無勢というか、歴史の流れには勝てないというか、そういう時代劇像を私が勝手につくっちゃってるのかも。
ちなみに「仮面の忍者赤影」は、飛騨の忍者で、木下藤吉郎とか信長についてたという設定だった、テレビドラマでは。
影丸は、タイトルのとおり伊賀もので、その飛騨忍者たちと戦うエピソードもある。
で、その戦いがメインなんだが、どうでもいいけど、一読したところの私のもった印象としては、まあ、よくみんな戦って死んぢゃう話だな、ってとこか。
多彩な忍者が次々出てくるんだけど、忍者同士で団体戦みたいに戦ってくうちに、両陣営勝ったり負けたりで、片っ端から死んでってしまう。
生き残ってくのは主人公の影丸くらいで、せっかくつくった他のキャラクター、長持ちせずにもったいない、って思うくらい、私なんかは。
影丸の得意技は「木の葉」。木の葉が舞って、それに隠れたり、木の葉に取り囲まれた敵はしびれてしまったりする。理屈は抜きだ、ヒーローの必殺技なんだから。
・七つの影法師の巻 1~2巻
・半蔵暗殺帳の巻 2~3巻
・邪鬼秘帳の巻 3~4巻
・影丸旅日記の巻 5巻
・土蜘蛛五人衆の巻 6~7巻
・地獄谷金山の巻 7~8巻
・ムササビ 8巻
・若葉城の巻 9~10巻
・由比正雪の巻 11~13巻
・闇一族の巻 14~15巻

※10月27日付記
それにしても、マンガ置いとく本棚が足んなくなってしまった、困ったなあ。
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3週間ぶりの乗馬は秋だった

2016-10-24 19:42:41 | 馬が好き
3週間ぶりに乗馬にいく。
私がサボってたわけではなく、私の休日に練習設定がなかったのである、馬と場所貸してもらって乗せていただいてるので、思うようにならないのはしかたない。
乗馬をしないと、他になんにも運動をしない私ではあるが、いま土日の仕事の場面だけではとにかく歩きまわってる、だいたい18キロってとこか一日。
朝7時ころ出勤して、9時半くらいから本格的な用務始まるんだけど、いろいろあって既にその時点で6キロ歩いている。それから夕方4時半くらいまでのあいだに10キロ歩く。あと帰り道とかでうだうだ2キロくらいか。
以前にもやったことあるんだけど、前はそんだけ歩くと脚のスネの筋肉が痛くなったもんだが(たぶん私の足首の硬さと関係してると思われる)、いまは尻の筋肉(脚を後ろに振り出すときに使う?)と腰が痛くなる(大きな筋肉が衰えてるのにはトシを感じる)。疲労のピークは火曜日ごろになるんだけど。
そういうわけで、きょうもこの状態で、気合いさえ入れれば馬には乗れるんだけど、翌日以降どうなっちゃうか(特に腰が)、若干の不安を抱えながら出かけてくことになる。
しかし、ひさしぶりだと、なんか忘れたりしないかなんてことも気になる。
キュロットだろ、ソックスだろ、手袋もって、長靴とムチ、プロテクター、帽子被って、さあ行くかと外に出たとたん、ヘルメット忘れてたのに気づいて戻る。
それで目的地に到着したころに、最近いつも使うことにしてるビタミン剤を飲んでくるの忘れたことに気づく、あーあ、今日カラダ動かねえぞ、こりゃ。
さてさて、3週のあいだに季節はぐんと秋らしくなって、きょうの東京の朝の気温は12度、昼間の予想は20度だって。
ちなみに数々の名馬の産地である、標茶では今朝の最低気温マイナス6度らしい、寒いよね、北海道。
馬房に行ってみると、馬たちも馬着を着てる、そうだよな。

きょうの馬は、リッヒーライアン。(↑外から声かけると、こんなして出てくる。これ、決して敬意をはらってアタマ下げてるわけぢゃなく、「なんかうまいもんでも持ってね?」って私の持ち物検査しようとしてんである。)
んー、だいじょうぶかなあ、動くときは動くけど、苦労させられたら今の疲れてる俺、ひとたまりもないぞ。
白い馬体は汚れてると目立つので、すこしゴシゴシしてから、馬装して、できたら乗ってく。
馬場に入ったら部班の区画へ。
やっぱりアブミをひとつ短くする、長くして脚で馬を抱え込むより、アブミに立ったとき軽く乗りたい気分。
ウォーミングアップだけど、なかなか前に歩いてくれない、困ったなあ、脚に反応したときは声かけてホメる。
隅角をえらく内に入ってまわろうとしがちなので、内の脚を馬体にくっつけて奥まで行かせてから、手綱を明確に開いて回転させる、できたらホメる。
そのうちみんな列になりはじめたので、この馬ではラクをしたいので、後ろのほうにまわり、6頭立ての4頭目につける。
常歩で周回、前のでっかい馬はけっこう内回りをしたがるので、ついてかないように隅角は奥まで行ってまわる、直線で追いつくように急がせる。(ほんとは歩度伸ばしたいのだが、ストライド広がらない。)
だー、おもったいなー、こやつナメてんだろと、ドンドン脚でどつくんだが、「脚つかったら反応させる、反応のない扶助使わない!」とさっそく関係性にダメ出しされる。
しかたないんでムチちらちらさせる、脚→シカト→ムチ→シャンとして動く、ってできたら、その回数なるべく減らして、脚→動く→ホメる、のほうを増やしていきたい。

んぢゃ、速歩スタート。一発で出たら、とりあえずホメる。まだ本気の動きぢゃないので、脚で前出ろという、もう少しだけ動いたらホメる。動き出したら、なにもしない時間帯つくるようにする。
なんかねえ、いつもそうなんだけど、動いてるか前出てるか、ちょっとわかんない感触なんだよねえ、最初。
フワンフワンしててリズムとりにくい。やってるうちに勢い出て来るから、動いてないってことなんだろうけど。
軽速歩の座るときほんの軽く座るようにして、アブミに立った自分の股の下で馬の背中がスイスイ動くことを目指すんだけど、いやー、思った感じと違う、まだ後ろ肢の踏み込むパワーが足んないか。
さて、ぢゃあ前から順に番号、自分の番号おぼえたら、奇数偶数で分かれるよ。中央線を進んで、奇数番は右へ、偶数番は左へ、半周したらまた中央線の入り口から合流。
うまくできるまでやるぞと言われて、反対側の長蹄跡の様子を見て、私の前に入るべき馬の一馬身うしろくらいをキープするようにする。
だけど、あの馬はわりと内回りしやすいタイプだから、少し急いどかないと合流するとこで遅れるかなとか余計なこと考えてると、いざ中央線に入ったら距離が詰まっちゃったりする。本気出すと速いのよ、リッヒーライアン。
ときどき左右の回転方向を取り換えるたら、今度は斜めに手前を替えを入れる。右行った馬と左行った馬が斜線に入って真ん中で交差する。私は3頭目の馬が眼の前通り過ぎたあと、5頭目の馬が来る前に真ん中を通過する。

そしたら、また列になって蹄跡進んで、真ん中へんで巻乗り、蹄跡から駈歩。
この馬が得意なほうの左手前なので難なく出る、でも、やっぱ最初はリズムがつかみにくい。
上でグラグラ揺すっても馬駆けにくいだけだと思うので、とにかく鞍の真ん中に座ること心掛けて、動いてきてくれるのを待つ。
駈歩の勢いが出てきたようなので、馬の顔をちゃんと内に向けて隅角をしっかり曲がるようにする。
勢い出てくると、馬のアタマが下がってきたりする、はっきり言ってどこがベストポジションでバランスがいいのか皆目わからない、ジャマしないでテキトーに乗っていく。
こんどは右手前。逆手前で出かかったような気がしたので、速歩整えて、急がせないで出すと、まあふつうに出た。
あー、ダメだダメだ、こっちの手前は隅角超内回り、前のでかい馬のあと追っかけて、短蹄跡通らずにUターン状態。
あれこれいじると駈歩が途切れちゃいそうな感じなので、軽くあきらめて、前進すること優先でテキトーに乗ってく。おかげで長蹄跡ではかなり勢いだけはいい。
駈歩おしまい、最後の軽速歩では、手綱を伸ばす、クビすこし下がってく、急ぎそうになるのを、人間のほうから軽速歩のリズムをゆったりにしてやる、リラックスしてそうなとこをホメる。
おしまい、乗り替わり。
二鞍目のひとを見てると、最初やっぱかったるそうだったけど、やがて動いてくる。
駈歩でアタマ下げたりしてんのを見てるうちに、そうだ、この馬は手に重く出てきて弓を張ったような手応えになるときのほうがいいんだと以前の注意を思い出す。あー、いまから、もう一回乗りてえ、試してみたいこといっぱい。

練習おわったら、けっこう汗かいてたみたいだし、練習前から気になってた汚れはあるしで、ジャブジャブ洗う。
けっこうハエもいたりするんだが、そんな簡単にバタバタしない。人がなんかやってると口寄せてくる。まったくもって乗らないとカワイイ。
乾くのにちょっと時間かかったけど、おしまい、馬房に入れてから、リンゴやる。

いまリンゴのほうがニンジンより安いんぢゃない?
それにしても、いちばん高いのはキャベツだよねえ。

↑これは、リッヒーのちっちゃいとき、って筈もなく、となりにいたネロ。
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鳥肌が

2016-10-20 21:40:02 | 穂村弘
穂村弘 2016年7月 PHP研究所
最近出たのを見つけて買って読んだ、私の好きな歌人、穂村弘のエッセイ集。
しかし、好きな歌人とか言って、全然短歌は読まないで、こういうのばっか面白がってんだけど、ま、いいか。
タイトルから想像つくとおり、怖いことに関してってのがテーマ。
ただ、単純に怪談めいた話だけぢゃない。
いままでのエッセイでもあったと思うけど、日常のちょっとしたことが自然にできない、みたいな弱点を著者は持ってて、本書のあとがきにも、飲み会に途中参加したり宴の途中で席を移動したりするのがこわい、なんて例があげられてるように、そういうのがある。
>他人の心は読めない。いくら考えても、やってみるまでわからないことが多すぎる。それが私の心におそれを生むのだ。(p.126「やってみるまでわからない」)
ってことで、なにかをちょっと変化させることで、それまでの関係がこわれちゃうことを恐れるっていうのが基本線にあるみたい。
あと、体重計に乗る時は服を着て何かを手に持ったままとか、かなり以前に出演したテレビは観られるがリアルタイムのは観るのがこわいとか、
>誤魔化しツール。私は現実を直視することができないのだ。(p.135「現実曲視」)
っていう自身の傾向を認めてるけど、この弱さがおもしろい作品を生んでいるってのはあると思う。
全部で44篇あるけど、実際にタイトルの「鳥肌が立った」って表現が出てくるのがいくつか。
・プロジェクトの最終日に他の参加者から“鉛筆のキャップ”をひとつずつもらいたいという女性。電卓を使ってもらったっていう。どこに電卓があるのか訊くと、何も無い片手を開いてみせる。ぱあっと鳥肌が立つ。(p.72「ヤゴと電卓」)
・外国の連続殺人事件の雑誌記事を読んでるとき、被害者女性の写真が並んでるページがあった、ぜんぶ青い目に金髪のロングヘアーの真ん中分け。それを見た瞬間に鳥肌が立った。(p.74-75「そっくりさん」)
・路上にヘンなものが落ちてたり、並んでたりして、意味わからないとこわい。或る場所に大量のベビー靴が飾られているのを見たことがある。鳥肌が立った。(p104「落ちている」)
・83歳になった父と鮨屋に行った。耳の遠い父親が、べつの席にいる客を指して、有名人じゃないかというが、どうみても普通の人っぽい。しばらくして、父は、その隣のひとも有名人じゃないかと云う。その瞬間、鳥肌が立った。(p.217「鮨屋にて」)
というぐらいか。最後のは説明が必要で、その何年か前に亡くなった母親に「今は昼かい?夜かい?」って質問されて困ったという悲しい経験がベースにある。
鳥肌が立つまでいくと困りものなんだけど、そのちょっと手前、「状況が理解できればなんでもないことなのに、それを把握するまでは脳内がパニック」くらいの出来事は、語られるのを他人事として聞いてるぶんには面白い。
撫でようと手を伸ばした猫がふいと顔を上げたら、異常な姿をしてて鳥肌が立ったけど、正体は耳が短い種類のウサギだった、みたいなやつ。(p.164-165「異常な猫」)
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