kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

語る

2010-03-06 | 陸上競技
退官記念パーティーの一次会が終わってから市内に移動して二次会となりました。主賓はお休みモードに入っていたので他の人たちは語りに入りました(笑)。これがまた熱い話になるので大変です。こういう場では出来るだけ熱くならないように冷静に見るようにしていますが、話を振られると結構話をします。嫌いじゃないので(笑)。

参加していたメンバーは部活に真剣に取り組んでいる人ばかりだったので話の中心はやはりその事になります。自分の取り組みをアピールするつもりは全くありません。ゴルフの話になってそれを陸上に例えるなら「お前はハンデ1」と言われたのですがこれがどうなのかが全くわかりません(笑)。ゴルフやったことないんで…。良いのか悪いのか。

途中から本気トークになり、部活動の活性化と学校の活性化の話に。当たり障りのない話や自分だけの話をするのではなく核心をついた内容になります。表面上の話は面白くありません。
今回は居ませんでしたが、こういう話になった時に現実離れをした理想論を話す人がいます。これほど無意味な事はありません。現場で生きているはずの我々がそこを見ないで他人事のように話すというのはどうかと思います。全ては誰のためになのかを分かっていなければ自己満足でしかないと考えています。生徒に目を向けることができずに制度やシステム、教育課程などの枠組みばかりを考えても無駄だと思っています。そういうのは嫌いなんで。
今の仕事、正直メリットは少ないと思います。金銭的な部分も恵まれているわけではありません。一般企業と同じ賃金形態だったら間違いなく給料は今の倍以上です。残業は全てサービスですし、土日の部活は最低賃金以下。愚痴になりますが現実はそんなものです。それでも「育てたい生徒像」があれば何だって出来ると思います。そんな気持ちを持っている人が協力していけば全てが変わる。

私の周りにもそんな気持ちを持っている人がいます。部活の話をしていてもそんな「想い」が伝わってきます。大切なんだと思います。自分自身が評価されるかどうかなんてことは小さな事です。競技を通じて人間的な成長をする。勉強が出来るだけではなく、もっと大切なものを伝えていける人間にならなければ今の仕事をする意味はありません。教科を通じても色々なモノを伝える事ができます。人の心を動かす手段はたくさんありますが、それが本当に出来る人は少ないのが現実だと思っています。

私はやらないといけないことがあります。多分誰もが嫌がって大変な事になるのが分かっている事です。それでも私がやらないと絶対に出来ないと思っています。あえてその大変さに身を置く必要はないのですが、やるしかないと思っています。そんな話をしていた時に「お前が手伝って欲しいというならやる。他の者から頼まれても絶対にやるとは言わないがお前ならやる。」と言ってもらいました。嬉しいですね。別に評価をされているから嬉しいのではなく、そう思ってくれる人がいるというのが嬉しいのです。もちろん私のためにやるわけではありません。生徒のためです。

そんな話をする中で沖縄の話になりました。「今のうちの学校でインターハイの確率が一番高いのは女子のマイル」だと言っていただきました。専門委員長と国体バスケ監督から言われたのですからその水準に近づいてきているということだと思います。実力的に行けるというのではなく可能性があるというだけの話ですが、多くの方からの期待を感じています。褒められるよりも「甘いからインターハイに行けないんだ」と言われているほうが多いですが(笑)。陸上でいえば投擲と長距離のスペシャリストが、バスケのインターハイ監督が身近にいます。懇意にさせてもらっている半面、求められている事も高いと思っています。学ばせてもらう事が多いですね。

一次会開始が18時半、全てが終わったのが1時過ぎ。7時間近く話をしていたことになります。人に恵まれていると強く思いますね。非常に充実した時間でした。感謝。
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退官記念

2010-03-06 | 陸上競技
金曜日、夜はお世話になった先生の退官記念パーティーがありました。私が今の勤務先に赴任してからかなりお世話になりました。最初の2年間は野球部の部長という大役を任されていたのですがその時の監督さんです。本当に野球が好きで生徒が好きな人でした。今回は有志ということで付き合いの深い15人位が集まって会を開きました。

私が赴任した時の話を初め様々な話をしました。8年前の話なのですが細かいところまでよく覚えていて下さいました。前任校では運動部13のうち11が中国大会に進むような状況だったようで学校が活気に満ち溢れていたと言われていました。これは私の持論ですが「部活が活性化しなければ学校は盛り上がらない」と思っています。勉強だけで学校教育は成り立ちません。一般常識や人とのコミュニケーション能力は部活動のような関わりがあって初めて身に付くと思っています。勉強だけできる「お利口さん」は正直あまり魅力を感じません。それだけに10年前位前の活気ある学校の姿が羨ましく思えますね。

監督とはかなり懇意にさせていただきました。初めての遠征の時に私は集合時間の20分位前に集合場所に到着する予定だったのですが、いきなり電話がかかってきて「遅いから先に行く。保護者と一緒に来い。」と言われて置いていかれたことがあります(笑)。いやーすごい感覚です。車検の代車に「ポルシェを出せ」といって職場にポルシェで来たりもしていました(笑)。普通はいないですよね?!見た目はかなり怖いですが本当に優しい方です。

今でも覚えているのが、私が陸上競技部の顧問になることが決まってから行った関西遠征です。多分行く前から監督本人も話は聞いておられたはずですが、その事には全く触れることはありませんでした。なかなか言い出すタイミングがなくて悩んだ記憶があります。
最終日の夜に絶対に私が自分の口で伝えないといけないと思って意を決して「次年度、陸上部の顧問をやります」と伝えたらしばらくの沈黙の後に「あんたは陸上やらんといけん」とボソッと言われました。「自分の一番輝ける所で力を発揮することが生徒のためになる」と言われ、背中を押してもらいました。本当に嬉しかったですね。布団の中で涙しました。忘れられない思い出です。

昨日も初めての野球部長の時に秋の大会であれよあれよという間に52年ぶりに優勝した時の話をしていました。あの時のチームと選手、保護者が最高だったと繰り返し言われていました。なかなか選手が集まるという機会はありません。そういう時にきちんと勝負が出来るかどうか。これは私が師事している方が良く言われることなのですが「選手がいないときにどれだけチームを作るか」だと思いますね。特別に選手が集まるような学校ではありませんから、選手の力を引き出す指導者の力が問われます。監督からは本当に多くの事を学ばせてもらいました。

私にはまだ出来ることがある。そう思っています。まだチャンスがあるのです。しかし常に今回がラストチャンスだと思いながらやらないと「次がある」では絶対に勝ち上がれません。胸に刻んおきたいですね。本当に楽しい時間を過ごせました。
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