kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

狙うところは・・・

2016-05-20 | 陸上競技
続き。

「精度不足」を感じていました。この状況でどのような練習をしても効果はないかなと。ここ最近、あまりきつく話をすることはありませんでした。が、このような状態では「戦う」というところまで届かないかもしれないという思いがありました。最後は「選手がどうしたいか」です。ぬるま湯の中で「なんとなく過ごす」のでは戦える可能性はないと思っています。「県で表彰台に上がる」ことが目標なのか。準決勝に進むことが目標なのか。「これまでの取り組み」よりは上だと思います。が、本当に必要な「取り組み」とは大きな隔たりがあります。

全体を集めました。厳しいようですがこのようなバトンをやっていたら戦えないと思います。その話をしました。数年前、練習で「全く話にならない」バトン練習をしていた時があります。前任校の話ですがインターハイに行った直後の県新人の1週間前でした。バトンが全く合わないのに普通に笑って話している。どれだけの想いをして上級生がインターハイを勝ち取ったのか。近くで見てきたはずの後輩たちが「渡らなくても焦らない」という練習をしている。厳しく話してやり直しさせましたが「全くダメ」でした。

その時に「このままであれば間違いなく失格する」という話をしていました。こちらは痛い目に合わないように最大限の配慮をして話をしています。が、実際にやる本人たちが「何とかなるだろう」という感じでは話にはなりません。当時「失格してして痛い目に合えばいい」と突き放しました。実際にレースでは失格。決勝に残って中国新人を目の前にして失格です。「なるべくしてなる」という感じでした。痛い目にあってから目が覚めて県体では「50秒1」くらいで走ったのではなかったかと思います。12秒台で走る選手0、走力の平均は13秒5くらいでしたから上出来です。が、時すでに遅し。勝負する舞台には立つことさえできなかったのです。

この日も「今のままだったら失格をする」という話をしました。男女ともにですね。昨年と同じつらい思いをして帰ってくるのか。3年生男子が涙を流していた姿を忘れたのか。もっとシビアにならないといけないと思っています。バトンに対する「こだわり」をもつ。このレベルのバトンをしているようでは「走力」があっても勝負の舞台には立てなくなると思っています。自滅して終わり。かなりきつい言い方をしました。一つ一つに対しての「取り組みの甘さ」が残っている限りは戦えないと思っていました。かなり突き放しました。

その後、直線でのバトン合わせ。この段階では女子は少し目が覚めたかなという感じになりました。無難にバトンパスができるようになっていた。が、まだまだ「コミュニケーション不足」は否めません。もっともっと真剣に一つずつをやっていかないといけない。本来であればこれは「バトン」に限らず全ての部分で言えることなのです。男子は・・・。早出をする、バトンが詰まるの繰り返し。冬の間に何度もやってきました。この期に及んでタイミングが取れないというのは・・・。勝負する前の段階です。

最後にもう一度話をしました。最終宣告です。このレベルの練習をしていたら「バトンはつながらない」のです。それを認識する必要がある。「参加するだけ」「完走するだけ」を目指すなら私が指導する必要はないと思っています。厳しいかもしれませんが。本当に勝負をするという気持ちで県総体を迎えなければ「とりあえず走りました」で終わりです。何度も何度も言いましたが「3年生にとっては人生最後の県総体」です。その総体を「納得して終わることができるかどうか」なのです。下級生は「来年がある」と思っていたら来年も力を出せずに終わるのです。その年その年の県総体を大事にできなければ次も同じ。何度も何度もチャンスは転がってきません。

常にチャンスは1度しかない。バトンをミスして「次は上手くいく」といっても「次」を試せるチャンスはないのです。県総体は1度だけ。予選でミスをすればそこで「終わり」なのです。だからこそ練習の間にどれだけ真剣に考えることができるかが重要。可能性はあるのです。しかし、その可能性を実際のものにする前に「終わってしまう」ことだってありえる。怪我をしてしまったらレースに参加することさえできなくなるのだから。そういう感覚を常に持ってもらいたいと思っています。

女子に関しては前の記事にも書きましたが「若いチーム」です。2年生の女子が一人で引っ張っていかなければいけない。ミスをしても「来年はインターハイを狙おう」という気持ちでいたら来年も再来年もその可能性はない。県を代表する選手が複数いるのです。だからこそ「シビア」にならなければいけない。中学時代の実績?それはすでに過去のことです。力があるから優しく接して厳しいことを言わない。遠慮して選手任せにする。そんなことは絶対にやりません。例外はない。

厳しく話をすのはなぜか。それだけの「可能性」を秘めているからです。突き放されないとわからない部分もあるかもしれません。ある意味、私が悪者になり選手が一致団結するなら安いものです。私がこの子達に好かれて仲良しこよしでやるよりは「勝負する」「先生を見返してやる」という気持ちになって全力でやってくれるほうが何倍も意味がありますから。

かなり突き放しました。ある程度のフォローはしますが。これで本気になれるかどうかですね。ここの部分が今後の勝負を決めていくと思います。女子、県選手権で4継で2位になりました。が、それは遠い昔に終わったことです。その余韻に浸っている場合ではない。プレッシャーのない県選手権と勝負がかかった県総体は全くの別物。その感覚を持ってもらいたいと思います。あくまで「チャレンジャー」です。余裕なんて一つもありません。必死に勝ち抜く術を探していかなければいけないのです。

勝負できるところまで「心」が育つか。最大のチャンスだと思います。必死になれるかどうか。そこだけです。

また書きます。上手くいかないと期待されるかもしれませんが(笑)。
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精度不足

2016-05-20 | 陸上競技
練習について。

この日は「短い距離を中心に」と考えていました。1年生にとっては高校入学後初めての考査。毎日のように「勉強をしっかりやるように」と言われていましたから見えない疲れもあると思っています。だからといって「練習をしない」という選択肢はありません。

話をした内容に不足分があったのでそこを補足しておきます。選手には「細心の注意を払うこと」を伝えました。この日の朝、自分に非はないのですが脇道から自転車が飛び出してきて転倒してしまった選手がいました。それにより擦り傷を負いました。大きな怪我でなかったことが唯一の救いですが・・・。自分は何も悪くなくても「相手」が飛び出して来たら怪我をしてしまう危険性があります。その部分は把握しておかなければいけないと思っています。この段階で大きなけがをしてしまったら県総体への出場は厳しくなります。自分はきちんとやっていたのに・・・と言っても結局「走れない」のは同じ。

もっといえば「身体のケア」を怠って怪我をしてしまったら悔やんでも悔やみきれないと思っています。だからこそ「できることを最大限にやる」という部分を大事にしなければいけない。やるだけのことを全てやって迎えた結果なのか中途半端にやって迎えた結果なのか。大きな違いがあると思っています。

昨年、男子の4継は予選で失格をしました。準決勝進出の可能性があったにもかかわらずです。「走力」で選んでメンバーを決めていました。が、3走がほとんど練習ができない。バトン練習もきちんとできない。当日の練習も「足が痛い」という話になって練習ができない。結果、恐ろしいほどの早出をして失格。3年生の最後のレースをきちんと終えることができませんでした。悔やんでも悔やみきれない。メンバー変更をすればよかったのかもしれません。今の私であれば「信頼できる選手」を選ぶと思います。「何が何でもバトンをつなぐ」という気持ちがある選手としかリレーは組めないと思っているからでs。練習ができない状態で「団体戦」はできないと思っています。当然の話かなと。

そういう部分もあって練習開始。いつも通りの流れで実施しました。並走のあたりから「ん?」と感じることが。バトンの精度がものすごく低いのです。ここ最近このレベルの並走は見たことがありません。距離感もうまくつかめていませんし。手の出る位置もあやふや。これでは練習の意味がなくなってしまいます。何度か指摘しました。が、「何とかしよう」という感じを受けませんでした。この状態でバトン練習をして意味があるのかどうか・・・という感じでしたが予定通り実施。

前回行った形で150mでのバトン練習としました。が、悪い予想は当たるものでバトンが上手く渡りません。特に女子のバトンは・・・。精度が低いという次元ではなく「渡る気がしない」状態でした。声をかけるタイミングも合わない。手が出てくる場所の確認もできていない。早出をする。出遅れる。この状態では「上を狙う資格はないな」という練習でした。厳しいようですが「走力がある」から勝ってしまうのであれば他のチームに失礼だと思います。一生懸命にやっていてそれでも届かないチームは複数います。走力があれば勝って当然だとは思いません。男子は走力が不足しています。それなのにこのレベルのバトン練習をしているのであれば「結果は見えている」と思います。出場する意味さえ問われるレベルのバトン。

私が「精度不足」と考えるのは単純に「上手く渡らない」からではありません。渡らなかったら「どうすればいいのか」を互いに考えないことが「精度不足」なのです。1本走ってその走りがどうだったのか。上手く渡らなかったのであればその「原因は何か」を徹底的に話し合わなければいけません。コミュニケーションが不足していたら絶対にリレーでは戦えないと思っています。「渡ればいい」と思ってやっているのであれば「勝負をする前から負けている」と思っています。「経験不足」があるとすればそれは「別の手段で補う」必要があるのです。放置していて改善できるはずがない。

悪意はないと思います。危機感が足りないのです。何とかなると思っているから。「バトンを渡して終わる」というのはしつこくしつこく言います。実際のレースでも「早出」「出遅れ」は起こりえます。そうであれば「その時にどうするか」は考えておかなければいけない。考えるだけではなくそれに対する「対策」も打たなければいけない。「渡らなかった」では済まないのです。どうすればその状況下で「渡せるのか」をチーム全体の課題として考える必要がある。そのためにこれだけ練習をしているのですから。

「精度不足」。この一言に尽きます。これでは「勝負する前に自滅する」と思いました。リレーに対するこだわりを私自身が持っているからこそ「これでは意味がない」と感じたのです。正しいかどうかは分かりません。「リレーはおまけ」と考えているようであれば「勝負」にはならないと思っています。難しい部分ですが。こちらの意図が伝わるかどうかは非常に微妙ですね。

このことに関してはまた別に書きます。長くなるのでいったん記事を終えておきます。
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県総体に向けて・・・

2016-05-20 | 陸上競技
木曜日、中間考査最終日。2時間考査ののち壮行式などが実施されました。練習は午後からとしました。本当は13時くらいから始めたかったのですが日程的に厳しかったので14時開始に変更。ここの部分はある程度柔軟に対応しなければいけないと思っています。

練習を始める前に少しだけ話をしました。実際、翌週の土曜日から県総体が実施されます。3年生にとっては最後の県総体。残りの時間をどのように使うかというのは本当に大切になってきます。男子は3年生がこの1年間引っ張ってきてくれました。この子たちの存在が今のチームの土台を作ってくれています。だからこそ最後のひと頑張りをしてもらいたい。どこまで戦えるのかは正直未知数です。戦えるレベルに上がれるか。各自が最高の走りをして何とか可能性があるという水準です。3年生の最後の「意地」を見せてほしいと思っています。

同時に女子は1年生が3人、2年生が4人の「若いチーム」です。実際に県総体を経験した選手がほとんどいません。「バトンをつないでフィニッシュする」というのが昨年度の最大目標でした。が、今年は「勝負する」という大きな目標があります。が、経験不足というのは見えない「差」になると思っています。最後の最後に最上級生がいてくれるかどうかというのは大きいだろうなと。男子の逆のパターン。他校の3年生の「最後の県に総体にかける想い」に勝てるかどうか。これは「能力」や「走力」を超える部分があると思っています。根性論ではなく精神論でもなく。実際にあり得る話です。

残された練習をどれだけ有効に活用できるか。その部分ができなければやはり「勝ち上がることはできない」と思っています。県総体。こんな書き方をしたら失礼な部分があるのは分かっていて書きます。半分くらいは「県早総体に出場する」ことが目的となっています。「県の大会に出場した」という部分で終わってしまう。これは中国大会も同じです。30人、30チーム出場しますが準決勝で戦えるレベルでなければ「上を狙って勝負しよう」という感覚にはなれないと思っています。

「中国大会を狙う」というのが目標の選手、チームも県内には多くいます。それはそれで「正しい」と思っています。しかし、「中国大会出場」が目標となればそこを達成したときに「終わり」になるのです。「力に見合った目標を」と言われます。確かにそうだと思っています。県総体に出場するのが目標の選手が「インターハイを狙う」というと現実とのギャップが大きすぎて実現不可能になる。

しかし、「遠くの目標に向かう」ことで届かないかもしれませんが近づくことはできます。「県総体出場」が目標であれば「参加して終わり」となります。本当はそこで何をするかが重要なのです。最低でも「自己ベスト」「チームベスト」を出す。ここができなければ「参加して終わり」になるからです。昨年、男子は「予測できる失格」でした。女子は最後までバトンをつないで終わらせることができました。予選落ちでしたが「バトンをつなぐ」ことと「チームベスト」を出すことが最大目標でした。

3年生の最後の県総体をどのように迎えるのか。走る選手だけではないと思っています。走れない選手も「同じ目標」を掲げなければいけない。そうすることで「見えない力」が生まれます。「自分は出場しないから関係ない」と思っている選手が一人でもいればそれだけで「チーム」としては機能しなくなります。勝負する以前の話です。全員が同じ方向を向く。不平等と言われるかもしれませんがこれからの期間は「総体で勝負する選手優先」です。ほかの選手にも声掛けはしますが優先順位は「出場する選手」です。それは「チーム」として当然のことだと思っています。その部分をきちんと理解して練習ができるか。自分の役割が何かを見いだせるか。

この手の話をしてから練習を始めました。これに関してはまた別に・・・。
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