kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

与えられている環境は・・・

2020-03-12 | 陸上競技

思うことを。全国的な状況はそれほど改善されていません。スポーツ庁政策課からは「児童生徒の健康維持の観点から、児童生徒の運動する機会を確保するため、学校の校庭や体育館を設置者や各学校等の判断において行うことについては、一律に否定するものではありません」という通達が来ている。

 

「小学生が公園に集まっている」と感情的になる大人がいるというのをニュースが報道してました。それに応えるように文科省が「公園等で身体を動かすことは制限していない」と示していました。過剰に反応する必要性がないというのを公に認めているのだと思っています。

 

3月11日。東日本大震災から9年が経過しました。この年は岩手インターハイ。実施できるかどうかが危ぶまれていたと思います。当時の映像は衝撃的なものでした。今まで当たり前に存在していたモノが一瞬でなくなってしまう。「練習をする」というのが「当たり前」ではなくなっていました。多くの方の命が失われ「笑うこと」さえも「悪」のような雰囲気がありました。「自分たちにできることをやり続ける。そんな話を当時の選手にしていたと思います。

 

私が高校3年生の卒業を前にした1月17日阪神淡路大震災がありました。受験で関西に行く予定になっていたクラスメイトが「受験に行けなくなった」という話をしていたのを覚えています。高速道路が大きく崩れていてあちこちが燃えている。復興できるのか・・・と感じるくらいの風景でした。衝撃でした。この時も「練習をする」というレベルではなく「まずは生きる」という話になる。親しい方々の命が失われて絶望の中で競技をあきらめた選手も少なからずいたのではないかなと思います。

 

今。我々が置かれている状態。それは「学校での部活動ができない」というレベルです。命の危機に瀕するのではない。明日の生活がきちんとできるかどうか不安の中で息をひそめておかなければいけないという状況でもない。そう考えれば我々はまだ「幸せ」なのです。命があって「やりたい」と思えば工夫すればできる。周り瓦礫に囲まれていて身動きが取れないわけでもない。

 

近くに走れるスペースがない。練習するための道具が不足している。一人でやらなければいけない。こんなことはある意味些細なことだと思います。「練習をする」ということを考える余裕があるからです。阪神淡路大震災や東日本大震災の際には「今をどうするか」という状況でした。

 

選手には休業になる前に話をしました。沖縄インターハイで400mHで優勝したmiyashoの選手の話です。インターハイ優勝を目指して練習をしようと思っていた。しかし、口蹄疫の影響で公共施設等の使用の制限が入り陸上競技場での練習ができなくなったということでした。今回と同様、不要不急の外出を控えるようにという通達。お模様に練習ができない。専門練習もできない。そんな中で必死に練習をしてインターハイで勝った。そんな話だったと思います。自分でやれることをひたすらやり続けることで「勝利」に近づくことができた。

 

目の前にあることを嘆いたり、不平不満を言うのは簡単。私自身も「足りないもの」をつい口にしてしまう。しかし、今置かれている状況は「最悪の事態」ではない。やろうと思えばいくらでも身体が動かせる、練習ができるのだから。

 

そう考えて行動をしたいなと思います。まず今何ができるか。そこだけです。自分の役割を感じながら前を向きたいと思います。少しずる。心を整えていこうと思います。

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