kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

本当の成長のために

2014-01-19 | 陸上競技
土曜日の走練習、かなりの成長と弱さを感じました。矛盾している表現かもしれませんがここはすごく大切なことだと感じたので書いておこうと思います。

練習ではグループ分けをして走らせています。あまり一度に走ると選手の動きが分からなくなるからです。一つのグループは男子と大きなエース、もう一つのグループは4継メンバーで走らせています。すごく意味があるというわけではないのですが強い女子2人を一緒に走らせるのは避けています。理由は色々あるのですが。意図的に分けている感じですね。結構気を使います(笑)。

で、女子グループの走りの話。小さなエースは何度か書いていますが練習でものすごく強いというのはありません。手を抜いて走っているわけではなく走れないのです。ここは分かっているのでできる限りの力で走るように指示をしています。以前は諦めてしまう部分もありましたが苦手なソリッド走でも最後まで動かそうとする姿勢が見られるようになりました。「負荷走は苦手」という部分が最初から頭にあります。「走れなくても仕方ない」と決めつけてしまえばそれ以上の成長はないので「行けるところまでしっかりと走る」というテーマを与えて走らせています。ピッチを最後まで維持することはほぼ不可能ですがここを大切にしたいと考えています。それを理解してやろうとしている姿に大きな成長を感じるようになりました。

同時に高跳選手(もう違うかもしれませんが(笑))のスプリント向上が著しいという現実があります。ほぼ全ての練習で小さなエースと並んで走っています。元々隠れた才能はあったのですがここ最近かなり強くなっています。ひょっするとひょっするのではないかという走りをしています。高跳の力もかなりあると思うのですが走らせても強い。12秒台に入るか?という水準ではなく強いと思います。秋には100mを走り切ることもできませんでしたがこの冬で力をつけています。面白い存在だと思っています。

だからと言って「走れている」と自分の力を過信させるわけにはいきません。力が付いてきているからこそきちんと話をしないといけません。「今は小さなエースと並んで走っているかもしれないが、試合になったら絶対に勝てない。本当に勝ちたいと思ったら練習で前を走るくらいのレベルにならないと勝負にはならない。」と話をしました。これが聞こえた小さなエースは激怒(笑)。「絶対に譲らないけどね」と言っていました。基本的に負けるのは楽しくありません。ただでさえ負けず嫌いな所があるのに下級生に負けるというのはかなり嫌だと思います。こうやってチーム内で刺激を与え合う事が出来れば間違いなく練習の質は上がります。

このタイミングで3走もそばにいたので「このままだと3人の力が上だから100mには出場できない。200mだけしか走れないね。」と話しました。すると「200mで良いです…」との返答。ここに明らかに弱さがあります。力があっても大会や練習で遠慮してしまったり、「負けても仕方ない」と自分で自分を納得させてしまう。だからガムシャラになり切れないのです。ここが力が出せない最大の原因だと思っています。その前に小さなエースは他の選手に話をしているのを聞いて「絶対に譲らないけどね」と言い切れる。この子は勝てそうにないので「出れなくても仕方ない」と自分を納得させようとしている。この「差」が最終的な力の「差」になるのです。

そのまま少し話をしました。今のままでは新入生が入ってきても同じ事が続く。来年も100mには出場できない。自分で限界を決めているからいつまでたっても力が出せないのです。最後の一押しができないのです。確かにチームの上位2人は県の上位2人です。更にそれに練習で付いていけるようになりつつあるもう一人が同じチームにいる。練習でなかなか付いていけないこの3走の子は自信を失うかもしれません。しかし、それで本当に良いのか?自分が強くなってその3人と戦おうという強い部分がないのです。ここが生まれないとかなりの確率でチームは成長しません。上の選手の力がそのままレースに反映されるのではなく全員の「力」と「心の強さ」が出るからです。

2年生の前半までは小さなエースも県でも学内でも勝てずにもどかしかったと思います。負けたくないのに勝てないというのはかなりのストレスですから。それでも「負けたくない」という気持ちを持ち続けていたから一気に力が出せるようになった。たまたま強くなったのではありません。更に以前よりは頑張れるようになってきているので県で勝つ可能性も高いのではないかと思っています。大きなエースと一騎打ちになるのではないかと考えています。その根底にあるのは勝てなくて悔しくても諦めず、腐らずに練習をやってきたからです。この3走の弱さはこの部分を自分で受け入れて「絶対に負けたくない」と思えるかどうかだと思います。

チーム内で競争が生まれる。ここは本当に大きなことです。昨年の秋、大きなエースが絶不調から脱したのは小さなエースの存在があったからです。目の前で12秒35を出されて「このままでは負けてしまう」と思えたから最後の一押しができた。あの時小さなエースが記録を出していなかったら大きなエースの今はないと思います。チーム内に最大のライバルが存在していることは自分達の競技人生にとってプラスなのです。他の3人が走れるようになっている。自分だけ走れなくても仕方ないという考えから抜け出さないと本当に置いていかれてしまいます。このままでは戦えません。

かなり話をしました。ここが本当に伝わって気持ちの持ち方を変えてくれない限りはうちのチームは戦えないと思います。成長が見られる反面、こういう部分の成長が見られないというのはトータルとしては伸びていないということです。力があるのに出せない。良い時はきちんと並んで走れるのに周りが良い走りをして少しでも置いていかれてしまったらそこで気持ちが負けてしまう。ここの脱却がチームとしての大きな鍵だと感じています。

私にできる事は限られています。最後は本人の「想い」が練習の中に出せるかどうかです。もっと必死にならなければ力の差は大きくなる一方。本当にそれで良いのか?シーズンに入って後悔をするのではなく今からきちんと見直していかなければいけないのです。この子の伸びがチームの結果を大きく左右すると思っています。期待している分、物足りなさが目につきます。何度か殻を破ってもらいたいものです。

練習的には良かったと思います。ここで満足はできません。この手の練習があと2ヶ月できれば本当に面白いと思っています。それなりの手応えを感じることができました。あとはこれが本物になるかどうかです。見て行きたいと思います。
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意欲的に取り組む

2014-01-19 | 陸上競技
土曜日、久々にじっくりと練習に取り組むことができる日でした。私自身、一週間の疲れが一気に金曜日の夜に出てしまいました。グッタリ(笑)。さすがに一週間通常とはかなり異なる生活をしていたので気持ちの部分で疲れていたのだと思います。東京生活で早起きしていたので目は早い時間帯に覚めました。生活リズムですねー。

練習は通常通り。動きの部分を前半部分でしっかりと行うようにしました。前日は時間の確保ができなかったので動きの確認ができませんでした。ある程度時間に余裕があるのでこの日くらいはですね。色々と思うことがあって練習時間を短めに設定しようと考えていました。

一日練習の予定としていましたが、ここ最近の練習の状態を見ていると午前中にしっかりやると午後が疲労困憊で動けません。「気持ちの部分」というのもあるのでしょうがこちらもある程度配慮しなければいけないと思います。集中力の問題も影響してきます。疲れているというのが頭の中にあると「仕方ないけどやるか」という雰囲気になってしまいます。そうならないように練習負荷だけを高めるのではなく良い練習をするという部分にこちらも気を配らないといけないなと思います。

ドリルと腿上げ、ハードルを行うことに。アップも含めてここが終わるまでに1時間程度かかりました。地味で退屈な練習だと思いますがこういう練習が先につながっていくと信じて行っています。この段階でなかなか感覚をつかめない選手もいます。これもこちら側の工夫が足りないのかもしれません。「できない」を表情に出す者もいます。この状態では力は出せないと思いますね。「できない」で終わってしまうから次につながらないのです。「できるようにする」ことが必要です。「できないけど頑張っている」というところから抜け出さない限りは強くなることは難しい。そこの部分の理解ができるかどうかは大きいと思います。

もうしばらく時間をかけないといけないと思います。少しずつ改善されてきているのですがまだまだ目指すところには届きません。何人かの動きが良くなってきているとは思っています。しかし、全員の動きを改善していくことが最大の目標となります。特にリレーを考えた時に3人が良くなっても1人が変わらなければ勝負はできません。私だけではなく選手自身もそういう感覚で1人でもきちんと出来ていないのであればそこを許してはいけないと思います。全員でやっているのですからそこの自覚は必要です。

そのままの流れの中でスパイクに履き替えて腿上げからバトンへ。前日に行ったバトン練習をやりました。が、ここである者がバトンを落としました。あり得ません。冬期練習をしている中でこのようなことはありませんでした。特別難しいことをやっているわけではありません。しかし、練習でバトンが落ちる。このような状態では絶対に戦えないのです。ここに関しては厳しく話をしました。全ての流れが終わってしまいます。許してはいけない部分です。本当に戦うのであればあってはいけないミス。なぜこのような事が起きるのかを全員で考えないといけません。「練習だから大丈夫」ではありません。

後で別途話をしましたが昨年、県総体の決勝でバトンをミスしました。春の支部大会でバトンがイマイチ、県選手権では失格。こういう部分の流れの悪さが結局は一番大切な所で出てしまうのです。昨年のミスを繰り返さない。そのためには私自身が「ミスをしないため」の練習を繰り返しやっておかなければいけません。細かい部分まで突き詰めてやっておかないと何が起きるかわかりません。
今回練習見学させて頂いた学校はこのバトンでインターハイ優勝をしています。優勝候補の学校はアンダーハンドパスで予選でかなり良い記録を出した。が、結局決勝で若干のミスが出てしまい減速。優勝した学校は安定したバトンでしっかりとつないで優勝。走力的には不利だったと言われていましたがそれを補うだけのバトンが出来ていたのだと思います。ここの部分は非常に大切だと感じています。だからこそ一冬かけてじっくりと練習をしていきたい。走力だけではなくきちんと「チーム」としての取り組みをしていかなければいけないと思います。

バトン練習をかなりやってから走練習へ。年が明けてからはきちんと走るようにしています。昨年は本当に短い距離しか走っていなかったのでこの状態で終わるわけにはいきません。一応200mまでは考えていますからそこための練習を積んでおかなければいけません。学校で練習をする場合は120mまでしか取れません。ここは工夫をしていかなければいけないと思います。走練習の開始前にポイントになることを指示しました。ここもやるだけにならないようにという部分です。疲れてくるとどうしても動きが曖昧になり「走るだけで精一杯」という状況になります。目標があったり目的が明確であればしっかりと取り組めると思います。最初の段階でこの練習がきちんと出来れば強くなるし、出来なければ走るだけで終わってしまい力は上がらないという話をしておきました。

120mを中心にかなり走りました。この中で様々な事を感じました。うちのチームの成長と甘さが混在している練習だったと思います。かなり長くなってしまったのでここに関しては記事を別に書こうかと思います。書き始めると話がまとまりません。うーん、文才の無さが出てしまいますね(笑)。また書きます。お許しを。
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久々の練習

2014-01-18 | 陸上競技
金曜日、午後からは通常通りの練習予定。しかし、商業系の1年生は検定課外、工業系の生徒は検定実施。この状態で練習をするというのは事実上不可能です。せめて動きの確認くらいをしておこうかと思ったのですが残念ながら私も会議。3年生が来てくれるということだったので少し身体を動かしながら待つように指示をしておきました。が、会議が思っていた以上に長引いてしまいました。結局50分かかってしまい何も指示が出せないまま終わってしまいました。自分達で補強をしながら待っていたようです。いやー、成長です。

結局17時前からの練習開始となりました。もう一度話をしました。アップにしても動きにしても本当に必要な事をやらなければいけない。朝話した内容がきちんとできるかどうかです。うちの選手が本気になって必要な負荷を正確にかけることができるように成れば間違いなく強くなります。「走る」ことに関してはかなり高いレベルの選手もいます。私がこれまで指導して中では最高のレベルかもしれません。あとはそこを引き出せるかどうかです。何度も話をしましたが最終的に選手自身が本気になって自分に必要な練習をやっていけるかにかかっています。どれだけ才能がある選手達が集まってもどんなに工夫した練習を行って適当にやっていたら成果は出ないのです。最終的には本当にシンプルだと思います。

メディ投げをアップ代わりにしてからすぐにスタート練習を始めました。これまでよりも少し細かく指示を出しました。難しいことを言うのではなく基本的な部分を押さえながらです。加速段階の動きをしっかりと作っていかなければいけません。100mではスタートの遅れは致命的です。また、レース全体を組み立てる上でやはりここの区間を重視する必要があります。以前のように甘く考えていたら本当の勝負はできないと思います。100mをやるにしても200mをやるにしてもきちんとした加速ができなければレースになりません。重要な部分です。

見ているとかなり良い動きをする者がいました。こういう部分のセンスは抜群です。チーム内で群を抜いていると思います。逆に全くできない者もいます。スタート練習でやりたいことの半分もできません。が、この2人が60mを走るとほぼ横一線で60mを走ります。これも信じられない話なのですが。うちの3人目の4継メンバー、実はめちゃくちゃ強くなっていると思っています。あと数ヶ月本気でできれば驚くレベルに到達するのではないかと。最大目標は県総体で表彰台に3人乗る!という大きな事までできるようになるかもしれません。

また、小さなエースの動きは抜群です。練習の時の動きよりも試合の時の動きの方が2つくらいレベルが上がりますから面白いと思います。最後まで必要な練習がきちんとできれば大化けするのではないかと思います。実際に練習で走るとなかなか力が出せません。昨年の冬期は13秒後半の選手に追いつけないとうのもありました。それから比べると今の状態はかなり良いと思います。チーム一番のセンスですからこれを伸ばすための努力をしなければいけませんね。
大きなエースもまずまずかなと。まだ動きの部分で悩んでいる所があるのかもしれません。それでも少しずつ改善されつつあるかなと。まだまだ自分の身体をコントロールできない部分があります。意欲はかなり高いのでこの意識に合わせてこちらも考えていかなければいけません。

この二人を中心に戦って行くことになりす。昨年と同じレベルでも確かに強いのですが年も変わり同じ力が保証されるものではありません。さらなるレベルアップをしていく。その気持ちを持たずに守りに入ってしまったら絶対に戦えません。この二人で県の短距離を引っ張ることになるはずです。それに見合う取り組みを期待したいと思いますね。この日の練習ではこれまでにないほどの取り組みができていました。これをどれだけ継続できるかですね。

最後にバトンを。これもヒントをもらったので実践してみることに。選手にも映像を見せて説明をしていたので実際にやってみる。これはシンプルですが様々な感覚を養うことができると思います。昨年の冬は並走を中心に行っていましたがやはりこれではリレーの練習にはなりません。きちんと計画して考えながらやっていかなければいけないと思っています。昨年と比べるとかなり精度は高くなっています。練習で大きなミスをすることはなくなりました。まだまだ細かい部分の詰めが甘いところはありますが。

この日の練習はこれまでとは大きく違ったと思います。スイッチが入ってくれたかなという感じです。この雰囲気がシーズンインまで継続できれば私たちが考えている事は「夢」ではなくなると思います。信じたいと思います。
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学校へ

2014-01-18 | 陸上競技
金曜日、久々に職場に行きました。各方面にご迷惑をおかけしたとは思いますがこのタイミングでしか勉強できないというのもありました。最終的にこれが選手に還元できるのであれば今回の東京への練習見学は最大の教育活動につながるはずです。何かをやらなければ何かを生み出すことはないと思います。

この日は朝はミーティングをしようと考えていました。月曜日に練習をしてから全く話をしていません。また、今回の練習見学で感じたことをきちんと話をしておきたいと思いました。前日の練習の様子を聞くとかなり足に疲れが蓄積しているという事だったので朝練を休みにするという意味もありました。

朝練では今回感じたことを話しました。幾つか映像を撮っていたのでそれを見せながらです。練習の内容を撮影したものなのですがその内容を説明するのではなく私自身が感じたことを伝えるためです。単に話をするだけよりはかなり効果が高いと思います。また、総監督が書いておられる本の一部をコピーして配りました。どのような場所に行ってきたのかというのを客観的に示すものがある方が良いだろうなと。

「強くなろうとする選手」と「強くなれない選手」の違いについて今回の練習見学では話を聞きましたし、そのことを見てきました。技術的なことはもちろんですがこういう基本的な物事への取り組みが大きく影響してくるのだと思います。何度も何度もしつこいくらい話をすることにしました。「強くなるための練習をする選手」と「同じようなことをする選手」ではそこから生まれる結果に大きな違いが生まれるのです。この部分は強豪校であれ普通の高校であれ同じ事が言えるのではないかと思います。

実際に多くの学校でダイナマックスを利用した練習をしているのではないかと思います。しかし、その本質的な事を理解してやっている学校がどれだけあるのか?先日の中四国合宿にも多くのダイナマックスが準備されていました。パートによっては実際に利用していたと思います。実は普通のメディシングボールでも大差ない練習であっても「目新しい」という意味でダイナマックスを使っているということもたくさんあると思います。まーこんな話を選手にしても意味がないので実際はしていませんが。

うちの選手に映像を見せながらいくつか質問しました。実際に強い選手とそこそこの選手との違いを自分達で判断させるためです。この映像には11秒台の選手はあまり映っていません。うちの選手と同レベルの12秒2から3の選手と12秒後半の選手です。まー12秒後半の選手でも強いのですが。実は実際に走っている映像は全く撮影していません。ここの部分は意味がないと思うからです。動きの解析をしてこのような動きをすればもっと速く走れるなんて事を示しても選手には伝わりません。「強い選手の動きを真似する」というのは大きな弊害があると思います。

話がかなりそれていきますが(笑)。ある意味同じですよね?「速い人の動きを真似したら速く走れる」と思って根本を無視した動きをするのですから。うちの師匠がよく言われることですが「本人が意識してその動きをしているのかどうか」が重要であり、映像に現れる「結果」よりも本人の内面的な部分が重要なのです。ボルトとスタートで「前足を擦る」というのがあってそれをマネするのが「ジャマイカ式スタート」だともてはやされたことがあります。いやー本当に足をする動きをするとスタートが速くなるのでしょうか?映像では確かに擦っていました。しかし、本当にボルトが足を擦る意識があって行っている行為なのか?ある指導者が海外のトップ選手がアップの際に膝から下を振り出すような動きをしているのを見たので「やはりこの動きは必要なのだ」と練習に取り入れたという記事を見たことがあります。これも本当に「走るために膝から下を積極的に降り出している」のでしょうか?走りや動きの感じに関しては本人がどのようにやっているのかがすごく大切なことだと思います。

ということで走りではなく他の部分の比較をしました。補強のような練習なのですがここに関してかなりの差がありました。出来ているから強いのか、やろうとしているから出来るのかという部分もありますがここに関しては総監督に直接質問をして確認をしたので「やろうとしてやっている」という部分は間違いない事実でした。出来ていない選手は前日から「これでは強くならない」「やり直しなさい」と何度も指摘を受けていました。一生懸命にやっていると思います。しかし、その努力の方向性が違えば結果にはつながらないのです。

うちの選手にも話をしました。練習は一生懸命にやっていると思います。本人達も「自分達は頑張っている」と思っているはずです。ここは否定しません。私が与える厳しいメニューを一生懸命頑張ってやってくれています。しかし、いつの間にか「頑張ることが大切」という事に目的がすり替わっている可能性があるのではないか?77頑張るため」に練習をしているわけではありません。「強くなるため」にやっているのです。だからこそ私が求めている動きや意識と「同じようなこと」「似たような事」をやるのではなく自分のために「強くなるため」の練習に変えていかなければいけないと思います。そこの部分を念押ししました。うちに来て練習さえしておけばいつの間にか強くなるわけではないのです。ここは考えないといけない。

これまでも「練習はやる」という選手が何人もいました。キツい練習は怖がって力を出し切れない。それなりに練習をやって疲れたことで「今日も練習を頑張った」と思い込む。疲れるために練習をしているのか??ここがいつの間にか分からなくなっているのです。本当に大切なことは疲れることでも、練習で自分を追い込むことでもない。「強くなるための練習をする」ことだと思います。だからこそ疲れた時に適当な動きをするのではダメ。苦しい時ほどしっかりとした動きを意識して行う。どんな時にも「本当に大切な動き」を意識してやっていかないと思います。

かなりの時間をかけてミーティングを行いました。自己満足の話にならないように選手からも話を聞きながら進めていきました。ここの部分がすごく大切だと思います。今回の練習見学での一番の収穫と言ってもいいかも知れません。他にもたくさんの事を学べたのですがうちの選手に最も足りない部分なのかなと。

長くなりました。相変わらずまとめる能力が低いですね~。書いているうちにあれこれ思い出してしまうので(笑)。また書きます。
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学校訪問

2014-01-18 | 陸上競技
陸上の話だけを書き続けておきたいのですが、他にも記録しておかなければいけないことがたくさんあるので忘れないうちに。陸上に関してはまた別途書きたいと思いますが、とにかく時間が過ぎてしまうので慌てて記録している感じでしょうか。こうみえてもやることたくさんあるんですよ(笑)。Facebookにのみ「東京生活」を更新していましたが「何しに行っているのか?」と突っ込まれる部分もありました。別に悪いことしているわけではありませんからご安心を(笑)。

木曜日、この日は朝から学校訪問へ。以前から同僚が行きたいと熱望していた学校です。歴史のある学校ですがここ10年くらいで大きく変わってきているということでした。「進学校」でありながら様々な取り組みをされている学校です。「28プロジェクト」というのがあって28歳の時の自分をイメージしながら物事に取り組んでいくというスタイルでした。中高一貫の女子高ということもあり「28歳」をポイントにされているということでした。

簡単に概要を。高校を卒業するのは18歳です。それから10年後、自分たちが持っている「夢」の達成に向けてどれだけ進むことができているか?通常であれば中学生は「高校受験」、高校生は「大学受験」を目指します。一般的に言われることですが「大学に行く」というのが最大目標になっていてそれ以後の目標がない。「文系」「理系」という大きな枠の中で自分が入学できる学校を目指す。当たり前と言えば当たり前のことなのですが。が、この学校で「28歳」というキーワードがあります。大学受験は「目標」ではなくあくまで「通過点」でしかない。自分が勉強したいことは「経済」であればどこの大学でも学べる。第一志望校に合格しなかったらそれで終わりではなく、「自分が目指す場所」に近づくためであれば他の大学でも学べるのではないか。生徒自身が「自己判断」をすることがでいるように育てていくというのが大きな狙いでした。結局は「本当に学びたいこと」を考えるといわゆる「一流」と言われる私学になることも多いと言われていましたが(笑)。

また、「活動できる生徒」を育てるという部分に特化している学校でした。これはすごく印象的でしたね。学校行事などもすべて「実行委員会」を作って自主的活動をする。我々がやろうとしていることをすでにやられているという感じでした。人は「必要だ」と感じたら自分自身で動きます。そういう経験を多くさせることで変わっていくのです。「きちんとやりなさい」と指導したからと言って変わるわけではない。本当に変わるためには本人たちが「このままではよくない」と気づくことが必要なのです。ここは本当に大きな部分だと思いますね。そういう「仕組み」を様々な場面に織り込んでいくことで自分たちでやるようになる。

例えば英語教育。中学3年生でニュージーランドに3週間の修学旅行に行くとのこと。中学1年生から7時間の英語の時間があります。ここで重要なのは「授業数」の問題ではない。どれだけ時間を確保しても本人たちが「やらなければ」と思わない限りは効果はないのです。3年生の時に実際い海外に行ってホームステイする。「今のままでは絶対に困る」というのがありますから必死に勉強するようになります。また、ペーパーテストだけで評価するのではなく「英語スピーチコンテスト」を行うことで「学力」と「実践力」の違いを知ることができる。だからもっと力を上げないといけないという感覚になるのだと思います。

また、高校1・2年生ではうちの学校が行っている「総合実践」に近い形のものを実施するようです。実際に自分たちで発案して起業し、株式会社形式でお店の経営を行う。特別に授業時間を確保するというのではなく中学校からの系統的な指導の中で「自然と活動できるようにする」という話でした。中学3年生の時に一般企業と共同で商品開発を行う。これは実際に有名メーカーが協力してくれるようです。一般に販売されている商品も多々あるとのことでした。1年間かけて取り組む。それも40人をグループ分けしてそれぞれのグループに担当の人が付き「コンペ」形式で競争をする。その中で最も優秀なものが一般商品化される。担当の人も自分が関わった商品が販売されるかどうかの瀬戸際ですから中途半端な取り組みはできません。だからお互い必死で取り組む。その中で多くのことを学ぶことができる。「ロールモデル」です。実際の社会人がどれだけ必死になっているのかを目の前で見ることで「働くことの意味」を考えることができるのです。

その流れの中で「模擬株式会社」を自分たちで設立する。これも「私利私欲」のためにやるのではない。自分たちの活動が「社会貢献」につながるという意識が常にあります。有名な話なのかもしれませんがこの学校の制服を着た「キティーちゃん」を作成したようです。その販売を行い利益でカンボジアに学校を設立するという大きな「夢」を持って活動したそうです。販売する子供たちも「自分たちの活動で学校が建つ」という「働くことが誰かの役に立つ」という意識で活動する。生き生きと働けます。結果3年間の利益で本当に学校を設立したとのことでした。「自分さえよければいい」という考え方ではなく「誰かの役に立つ」という意識があるから頑張れるのだと思います。

このような話を3時間くらいは聞けたでしょうか。本当はもっともっと書きたいことがあるのですが(笑)。大きな刺激を受けました。「教育」というものの根本を考える必要があると感じましたし、私が「やりたい」と思っていることは間違っていないという確証を得ることができました。こう考えると一昨年実施した「ぞうさんプロジェクト」におけるシリコンバンドの販売も同じかもしれません。もっともっと生徒が活躍できる場所を作っていかないといけない。このような考え方が主流ではないのは間違いない事実です。「検定受験」が全てという商業教育が存在する。「人間教育」という部分から逸脱していると感じています。これは私の私見です。このままではよくないと私は思っていて10年以上前から言い続けています。なかなか浸透しませんがそれでもずいぶん変えることができたのではないかと思っています。

うーん、長くなりました。充実した時間を過ごすことができました。そして現実に戻らないといけない(笑)。ここが一番大変です(笑)。
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練習見学2日目2

2014-01-17 | 陸上競技
更新遅れました。記憶からなくならないうちにとにかく記録しておきたいと思っていますがなかなか時間が確保できません。忘れてしまわないうちに記録しておかなければいけません。ということで前の記事の続き。

ダイナマックスをつかったアップをした後に今度は別の形の練習が始まりました。前日に「私の練習方法をきちんとわかろうと思ったら一ヶ月はかかる」と言われていました。断片的に練習を見ても本質的なものが理解できないからだと思います。正直一ヶ月付きっ切りで練習を見ても全てを理解できるとは思いません。可能ならやってみたいですがどう考えても今の所それは難しいですね。師匠の所で1ヶ月練習を見ることも夢のような話です。やってみたい(笑)。

練習、指示を出されたのですが選手が戸惑っているような感じを受けました。総監督の指示が上手く通っていない感じでした。初めて行う練習だったのだと思います。思い過ごしなのかも知れませんが「私のためにヒントを出してくれている」のではないかと感じました。見ていると「やろうとしていること」が見えました。これは自意識過剰なのかもしれませんが「練習の意図」を感じ取ることはできたと思います。狭いスペースですがそこを使ってどのような練習をするのか。ダイナマックスマックスを使って選手にどのような動きをさせようとしているのかを見続けました。出来ている選手、出来ていない選手の違いを明確に感じることができました。何人かでグループを使って行う練習なのですがボールの投げ方一つにしてもどうすれば良いのかを考えさせられる内容でした。かなり刺激となりました。

さらにスタート。プラス補強。これも練習で何をやろうとしているのかを示して頂いている気がしました。ここで前日から話をされていたことが結びついてきました。「練習がきちんと積めていない者はやはり大切な練習の時に走れない」と言われていました。練習をやっているつもりできちんとした負荷をかけていない者は春先に必ず負けると。前日の練習の意味はここにあったのです。これ以上は書きませんが「同じような練習をしている」という慢心というか安心というかそういう部分が周りから見るだけでは分からない部分があるのかもしれません。練習を見ていて気づく部分が私にもありました。ここはきちんと戻ってからうちの選手に伝えようと思っていました。結局ここの部分が全てを左右するのだと改めて感じました。

更に「4継で勝負をしたい」と前日に話をさせて頂いていたので「リレーの事を少し教えよう」と言ってもらえました。少しハードルの先生から内容は少し伺っていたのですが実際に行っている練習を一つ教えてもらえました。ここにも狙いがあってそれに沿ったポイントを押さえて行う練習です。実際に見せてもらいながら話を伺うことで今後やっていかないといけない事が少しずつ見えてきました。師匠が「バトンは指導者の力がでる」とずっと言われていました。以前はそこから逃げていた自分がいたと思います。しかし、今のチーム状況からすれば避けては通れない。なかなか教えてもらえないのですが様々な事から推測しつつ自分の練習パターンをきちんと作り出していかなければいけないと思います。

更に縄跳びを使った練習をしていました。総監督に勧められてわたしも跳んでみることに。かなりハードでした。動きを意識するというレベルではなく跳ぶだけで精一杯な感じでした(笑)。客観的に見ていたらポイントにしなければいけないところも分かるのですが全く運動していない私では体現できませんでした。それでも効果を感じる所はたくさんありました。見るとやるとでは大違いですねー(笑)。

そこから教官室に戻ってかなりの時間話を聞くことができました。それだけではなくインターハイ優勝時のリレーのレースの解説もしてもらいました。加えて様々なトレーニングの話を聞いたり、実際にやり方を教えてもらうことができました。距離を置いて練習を見ているだけでは絶対に分かりません。勉強できるのであればどれだけ頭を下げても構いません。多くのことを学ぶということが最優先事項だと考えています。
私のような無名の指導者に「指導者の心得」や「指導の注意点」の話を熱く語って頂きました。本で読んだりDVDで見たりではなく直接話を聞くことができるというのが本当に大きな財産だと思います。一流選手の話を聞くというよりも何倍も今後の指導に生きてくる経験だと思います。実際に多くの選手を育てて来られた指導者がどのようなスタンスで選手と関わってきたのかというディープな話を聞くことは人生の大きな財産となります。心より感謝したいと思います。

「また来て良いですよ」「次は選手を連れてきて」という話も頂きました。社交辞令なのかもしれませんがこういう部分は本当に図々しいので可能な限り参加させてもらいたいと思っています。どこに行っても思うのですが「優れた指導者」は本当に懐が深い。何よりも選手のためにという意識が大きい。自分の手柄のために選手を利用するという感じは全くありません。指導者として人として本当に尊敬できる方ばかりです。このような方々と出会って話ができるというのは幸せだと感じます。

書きたいことは山ほどあるのですが一先ずここでまとめておきたいと思います。本当に貴重な時間を与えてもらいました。心より感謝したいと思います思います。恩返しはきちんと選手を育てて全国の舞台で同じレースを走ることだと思います。いつの日にかレースで「勝負する」事が出来たらとおもいます。しっかりと指導する力を高めていきたいと思います。
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練習見学2日目

2014-01-16 | 陸上競技
水曜日、この日も練習見学をさせてもらうことになっていました。とはいえ、通常授業日ですから練習は午後から。普段よりも早く始まるということでしたがそれでも時間があります。午前中は浅草に行くことにしました。ここに関しても書きたいことはあるのですが、記憶が鮮明なうちに練習について書いておきたいのでこちらは気が向いたら書きます(笑)。

練習開始は14時半からでした。前日は3年生も参加していましたし、全国入賞する選手が複数名参加していました。この日は別メニューになっていたようです。それでも選手達は十分競技力が高いのですが(笑)。層が厚いですね。

短距離の練習は最初室内で行われました。この間は「他のパートの練習を見ておいて」と言われました。極秘練習なのかもしれません(笑)。ということで跳躍や投擲のアップを見ていました。どのパートもダイナマックスを使用したアップ。跳躍も河川敷を利用してダイナマックスを投げていました。ここは本当に工夫だと思います。投擲の先生に話を伺ったのですがグランドが狭いので他の場所を利用しての練習が多くなるとのこと。宮崎に行った時も同じようにグランド以外の練習を重視されていました。勉強になります。

今度はグランドの中で投擲がアップを兼ねて補強をしていました。補強を兼ねてアップ?かもしれません。ここも意識するポイントを明確にして練習をされていました。今回訪問させて頂くきっかけになったのはうちのBOSSから投擲のDVDをお借りして見たからというのもあります。この投擲の先生が指導されている映像を見て「行ってみたい!」と思って行動に移しました。狭いスペースだからこそ出来る練習、練習時間が確保できないからやる練習がある。この辺りも見ることができたのは本当に大きいと思います。疑問に思った事も直接質問をすることができました。

前日に「前に来た先生はじっと練習を見ていた」と言われていました。複数の先生が来られて練習をずっと見ていたとのこと。「あなたのようにあれこれ聞いてくる事はなかった」と。これは良い意味なのか悪い意味なのか(笑)。せっかくの機会なので聞けることは全て聞いておきたいという気持ちが強くありました。これは「褒め言葉だ!」と勝手に判断しています(笑)。単純ですね(笑)。

短距離も屋外に出てきました。昨日と同じようにダイナマックスを始めました。とにかくここはしっかりと見ておきたいと思って集中。前日とは異なり総監督の先生もあれこれ指示を出しておられます。この中に何かヒントがあるのではないかと思い近くで話を聞きながらその動きを見る。この繰り返しをしていました。見ていると「良い動きをする選手」と「異なる動きをする選手」がいました。感じたことをすぐに質問をしてみました。正確にいうとすぐではないのですが、タイミングを見計らってという感じでしょうか。

ここに関してもまた別に書きたいとは思います。多分ですが。ひとまず新幹線が到着しそうなので中途半端になる前に一区切り付けておきます。この時点でかなり中途半端ですが(笑)。お許しを。
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練習見学3

2014-01-16 | 陸上競技
この日印象に残った事を書いておきます。

この学校には全国各地から練習を見学させて欲しいという話があるようです。「先生だけで来るよりも選手を連れてきてください」と何度か言われました。指導者が見て満足して帰るだけではなく実際に選手が肌で感じることで強くなる可能性が出てくる。その方が早いですよと。ものすごく懐が深い。全国的に無名の学校のうちの選手達であっても受け入れてもらえる可能性があるというのは私としても本当に嬉しく思いました。

また、ある学校の選手の話をされました。練習に参加して帰り際にお礼を言いに来た時の話。その選手に「目標は?」と聞くと「12秒6です」との弁当。現在12秒9なのでなんとかベスト更新して12秒6を出したい。普通です。が、その時「それが目標ならそれでもいい。けど、その記録ではインターハイには行けないよね。」と話されたそうです。選手にとっては大きな目標かもしれませんが大きな視点で見た時に本当にそれで良いのか?という問いかけだったのだと思います。どうせやるならもっと大きな目標を持ってそこを目指しなさいという話をされたということでした。目標記録を「12秒36」と書いて選手に渡したそうです。自己満足で終わらない。つねに高いところを目指す。

我々はいつの間にか「出来ないかもしれない」と考えてしまう。自分達の中で限界を決めてしまってそこを越えることはできないと思い込む。だから、それ以上強くならない。指導者が枠を決めてしまってそこから抜け出せないようならそこで終わりなのです。先生の話を伺っていてなんども「日本一」という言葉を聞きました。常にそこを見ているのです。選手に「そんな練習では日本一にはなれません」と言われていました。選手の中にももっと強くなりたいという気持ちが生じるのだと思います。

また、この日の練習でスピードが持続できない選手が何人かいました。特に声かけをされることもなく「見ている」という感じでした。最後に「練習をきちんとやっていないから走れないのです」と言われていました。練習をやったつもりになって様々な場面で誤魔化している。だから走れない。それを自分自身で知りなさいと。ここはかなり割愛させてもらいます(笑)。ここは今の私にとって本当に大きな話でした。きつい練習でそれなりにやっている姿を何度も見てきました。「頑張っている」というのは間違いないのですが「強くなるための練習」にはなっていない。ここは大きな違いです。疲れているからそれなりにやるというのでは絶対に強くならないのです。

「うちで練習をしたから強くなると勘違いしていないか?」とも言われていました。何処で練習をするかではない。何をするかだと。同じ練習をしているつもりになっているかもしれない。しかし、本当にやらなければいけないこととは全く違う。そこが分からない限りは絶対に強くならない。この部分は指導する者にも言えることだと思います。きちんとした練習をきちんとやらせる。ここが大切なのです。

「いつも陸上を一番に考えなさい」というのも何度も言われていました。これは言わずもがなですね。今の高校生は陸上以外にも様々な事に興味があります。当然といえば当然。しかし、そのような状態であれば持っている力を最大限に伸ばせない。ここもよく考えていかなければいけない部分だと思います。勉強をするなと言っているわけではない。そこは考えたらわかる話です。自分が一生懸命にやることに対してどれだけ優先的に考えることができるかなのです。

この日は練習の中身についてというよりは「強くなるための心構え」について多くの事を感じることができました。本当に貴重な時間でした。練習見学を一日だけにしないで本当に良かったと感じました。

本当はもっともっと書きたいことがあるのですがここは省略(笑)
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練習見学2

2014-01-16 | 陸上競技
続きです。

圧倒されている中で練習は始まりました。全員がダイナマックスを使って練習をしていきます。短距離、投てき、跳躍、ハードルとそれぞれ指導される方が違うのですが簡単に指示が出ていきなり動きが始まる。全く同じ事をしているわけではないのですが練習の中にダイナマックスが全て入っています。通常の学校では考えられないくらい多くのダイナマックスがありました。何年も前からダイナマックスを使った練習をされているのは陸上雑誌や専門書などで知ってはいました。が、実際に見るのは初めて。見ていてワクワクする感じがありました。

私はひたすら見る。総監督の先生から「見て動きの違いを理解して」とだけ言われました。その動きのポイントの説明はありませんでした。あれこれ教えるよりはまずは目で見て理解しなさいということだと思い、とにかく見続けました。見ながら気になったことはコソッと質問。あまり話かけて練習の邪魔をしたらいけないと思いながらもせっかくの機会なので見て感じたこと、疑問に思ったことを聞くようにしました。やはり図々しいですね(笑)。

とにかく見ていると「できないだろうな」と思うような事ばかりでした。練習前に他の先生から「ウエイトは全くしない」と伺っていました。それでも身体の軸がしっかりとしている。見た目の凄さもですが細かいところのすごさを強く感じました。何のためにやっているのかというのかは明確でした。選手は汗だく。休む間もなく動き続けました。私自身が驚いている中で練習が進んでいきました。この日の練習は走り込むことがメインだったようで「あっちで走ってくるから他の先生に話を聞いてみて」と言われました。走る練習を見たいというのもあったのですがここに来た目的は速い人の走りを見ることではなく「練習の中に何があるのか」を勉強することでした。学内のグランドに残ってしばらく話を聞くことにしました。

ハードルの先生に色々と教えてもらいました。何のためのダイナマックスなのか?実際に総監督が選手の練習を見ていて「これは意味がない」と何度も言われていました。「同じようなことをしているだけ」「こんなのでは強くならないよ」と何度も言われていました。練習方法の紹介は様々な場所でされています。ダイナマックスを使って練習をしている学校は他にもあるでしょう。しかし、ほんとうに何のためにやっているのかを分かっていないままやる練習では「疲れるだけ」なのです。目的をきちんと果たせない状況での練習では「やって満足して終わり」ということだと思います。普段から練習ではそういう話しをしていますがそこへの理解と徹底は指導者も選手も必要だと思います。

実際にやっている選手に聞きました。で、結局私も少しだけやってみることに。見ていて意識するポイントを感じていたのですが実際にやってみると出来ません。ハードルの先生からもコツを教えてもらいながらやっていきました。ダイナマックスをやっていて「速いな」と思う部分があったのですがやはり意識するポイントがありました。全然違います。分かったとは思いません。まだまだ分からないことの方が多いからです。これだけ見て「分かった!」と言えるのなら既に自分の所の選手が考えられないくらい強くなっていると思います。やはりまだまだ見る目がない。これは私個人の考え方なのですが、練習見学をさせてもらって分かったと思っているようでは絶対に指導はできないと思います。「真似をするだけ」で強くなるのならこれほど簡単なことはありません。やっていることの意味を理解して何度も試行錯誤して初めて意味が出てくるのです。

教えてもらったり動きを見たりしながら時間が過ぎて行きました。せっかくなので走る練習も見せてもらうことに。土のグランドで走っていました。今年になって初めての走り込みだったようです。総監督は練習を「見ている」と感じました。ここの表現は適切ではないのかもしれませんが「見ている」のです。ここに関しては後で詳しく聞きました。あえて書きませんが(笑)。そこに大きな意味があったのです。それが次の指導につながっていく。今の私にそこまで達観した練習ができるかと言われると難しいですね。

見ていて「強くなるんだ」という気持ちがすごく伝わってきました。とにかく妥協がない。「強くなるためにやる」という気持ちが大きくあるのだと思います。かなりの量を走ってたのですが淡々と走っています。テンポ走と言われていましてが女子の走りはすごいレベルでした。様々な学校で練習を見させてもらっていますが、それぞれの学校の特徴があります。「頑張っています」という姿は一切ありません。とにかく淡々と「強くなるため」にやっている。それが伝わる練習でした。ここは大きな部分だと思います。

私は怪我をしている3年生からあれこれ話を聞いていました。こういうのも大切だと思います。実際に練習をしている選手から聞くことでどのようなスタンスで練習を進めているのか分かります。また、指導のポイントも。ここで聞いた話が後で総監督から聞く話とリンクするのですが、選手が素直に感じている部分というのは大きなことだと思います。

練習は開始して1時間半程度で終わりました。あっという間です。ここにも驚きました。練習の中に流れがある。これは関西でも感じたのですがとにかく休まずどんどんやっていく。やはり圧倒されました。これから2時間近くは話を聞くことに専念しました。練習を見ることも大切ですがどのようなスタンスでやっているのか、何を重視しているのかを聞くことで見えてくるものがあります。そのために行っているのです。

貴重な時間を過ごすことができました。この辺りのことはまた書きたいと思います。
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練習見学1

2014-01-16 | 陸上競技
火曜日、夕方から練習見学をさせてもらいました。何度も書いていますが日本一の学校です。かなりビビっていました(笑)。品川に早く着いたので時間を持て余していました。ウロウロするのもどうかと思い、早めに学校へ行くことにしました。もちろん、約束の時間に訪問するので早く到着しても学校の周りを見るだけです。

写真を撮るのもどうかなと思ったので学内は撮影しませんでしたが、すぐ隣に大きな川があってそこにグランドがあります。こちらのロケーションは本当に素晴らしいものがありました。先日うちのBOSSから見せてもらったDVDで練習をしていたスロープもありました。グランドはラグビー場と野球のマウンドがあり球技場といった感じでした。



が、学内の練習場所はそれほど広くありません。直線で60m。これが8レーン。私が想像していた以上に狭い。とらにのスペースはテニスコートになっていて練習する場所自体があまりないのではないかと感じました。この中で日本一の選手が育つというのは本当にすごいことだと思います。先日師匠が富山の学校の話をしてくれました。雪が積もって練習ができないことが多いので工夫をして練習をしているとのこと。走る練習ができなくてもしっかりと力を上げることはできると言われているのを思い出しました。指導者の工夫によりどんな場所でも練習はできるのです。「できない」という固定観念があるからそこから抜け出せない。間違いない事実だと思いました。

まだ授業中だったので遠くから見ていると主顧問の先生が授業をされていました。なんとそのタイミングで河川敷の方に出て来られました。こちらも心の準備ができていない(笑)。とはいえ、挨拶をしないというのは失礼ですから近寄って行って自己紹介をさせていただきました。緊張。流石に全く面識のない状態でしたからドキドキしました(笑)。その後教官室に案内して頂き、他の先生とお話をさせていただくという流れでした。全員初対面なのですが様々な話をすることができました。体育の教員5人が陸上の専門で指導されている学校は日本中どこを探しても無いのでは?それくらい充実したスタッフが集まっている。ここに関しては自然発生的にこうなったと言われていましたが、本当にすごい話です。それぞれが常に日本のトップ選手を育てておられ、跳躍の指導は日本記録保持者です。恐ろしい(笑)。

練習開始となってこれまたいきなり話を振られました(笑)。挨拶くらいはと思ってはいたのですが、そんな雰囲気ではなく自己紹介とどのようなことを勉強させてもらいに来たのかを話しました。地方の一指導者がこのような場所で話をさせてもらえるというのは本当に良い経験になります。選手は本当に表情が良く生き生きしていると感じました。すごく大きな選手がいるわけでもない。それでも12秒36の持ちタイムの選手は4継メンバーには入れないとのこと。短距離女子の人数は10人弱くらいだったと思いますが12秒6くらいの選手が一番タイムが悪いという感じでした。かなりのレベルの中で練習を行っているのだなと感じました。

練習に到達するまでの前置きが長すぎですね(笑)。記事を変えます。書きたいことはたくさんあるのですがうちの学校の練習のことではないので細かいことは書けないと思います。それでも私が感じたことは書けるかなと。しばらくお付き合いください。

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