東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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複業ノウハウあれこれ①(手続き編)~複業を語ってみる(3回目)

2023-12-09 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

さて複業をテーマにした連載も3回目になりました。今回から2回は複業ノウハウです。その初回は手続き編です。

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過去記事ははこちら
複業診断士を語ってみます(第1回)
企業内でできる診断士活動と、複業の見つけ方 ~ 複業を語ってみる(2回目)
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1.企業内診断士が複業するために必要な手続き

とぶち上げたのですが、あまりない気がします。複業するにあたって必須な事務手続きは

  1. 勤務先への副業届
  2. 開業届

の2つくらいのような気がします。とは言いながら、診断士になった当初は心理的ハードルが高かったのも確かですので、私や周りの経験談を紹介してみます。

2.副業届

今や政府が副業を推奨し、法律的にも副業は禁止されていないのですが、たいていの会社は何らかの規定があります。私が勤務先で副業申請をしたときに人事から聞いたのですが、会社が気にするポイントというのが何点かあるそうです。

  1. 労務管理の複雑さ
    複数の会社と雇用契約をすると、時間外労働の管理が非常に面倒になるため、仔細に確認する必要がでてくるそうです。個人事業主として受託契約ベースで活動する分には、実はあまり問題にならないとのことでした。
  2. 秘密保持
    会社の資産・情報を持ち出さないか、またはそれら活用して収入を得ないかという懸念です。当然不法行為。事故を起こすと懲罰を受けるのは本人ですが、会社や周囲にも大きな迷惑がかかります。
  3. 勤務先業務への悪影響
    あからさまに副業を優先する、勤務先の業務を下に見る言動をとるなど、周りが不快感を感じたり士気が下がるような行動をしないかという点。当たり前ですが、行き過ぎる人がたまにいるので気になるそうです。

逆に、勤務先で副業を応援してもらうには、上記の懸念を払しょくする行動や約束が必要と言えるのではないでしょうか?

  • 士業を事業主としてやる意気込みを見せる
  • 複業でやる内容を明らかにし、会社の資産・情報を使わないものであることを明確にする
  • 勤務先にも良い効果をもたらす(学びのフィードバック、業務での実践、人脈の紹介)

ただ今なお、副業禁止の会社・職場も残っています。業務特性による秘密保持のため、前例が無いなどの理由が多いようです。そのような場合でも、診断士の場合は資格更新に実務経験が必要といった点や、上記の効果などを説明することで認められるケースを見てきました。私の周囲でも、会社で禁止・前例が無いといった方がいらっしゃいましたが、上司や人事に掛け合うと認めてもらえたといった話を聞きます。勤務先で禁止といってもあきらめず、行動することが大事と思います。

3.開業届、青色申告申請

複業を始めると補助金支援などで意外にまとまった収入が入ってきたりします。そのため確定申告は必須です。、税務面も公明正大に対策をしておく必要があります。また、青色申告にすると、確定申告で最大65万円の控除を受けられる節税メリットもあります。そのために開業届は出しておくとよいでしょう。

この手続きは思ったよりも簡単です。私の場合、会計ソフトのMoneyforwardにある開業届、青色申告申請の作成機能で作って、税務署に送ったらすぐにできました。

参考URL(青色申告とは?やり方・対象者を初心者や個人事業主・フリーランス向けに優しく解説) 

開業届を出して個人事業主になるのは中小事業者の第一歩。診断士は中小企業を支援する立場ですから、企業内といえど自ら事業者になることで覚悟を示せるような気がします。

4.その他あった方がいいもの5選

最後に、稼プロ!の諸先輩方から教えていただいた、早めに準備したほうがよいものを5つあげてみました。

  1. 名刺
    複業で会社の名刺を使うわけにはいかないですね。事業者さんや診断士仲間に、自分の業(=プロ)としている覚悟を示すためにも、診断士の名刺は早い段階で作るほうがよいです。これは1回目の講義でどなたかから聞いたような記憶があります。

  2. プロフィール写真
    私は勤務先では営業職でないので会社の名刺はあまり減らないのですが、診断士の名刺はすぐに無くなります。研究会、マスターコース、イベント、事業者支援などなど、いろいろな方とお会いする機会が多いということです。ということは名刺をもらうことも多くなります。ただ、会った方の顔って覚えてないんですよね。。。。
    なので、顔を覚えてもらうためにも、名刺などに使う写真は準備したほうがよいと思います。また、執筆でも著者の写真を求められることもあり、それなりの映える写真はあったほうがよいです。

    私は前塾長の鴨志田さんにご紹介いただいた写真館で、メイク・ヘアセット付きで撮ってもらいました。少しお金がかかりましたが、空前絶後的に良い写真を撮っていただけました。思い切って投資したほうが長期的に使える写真ができあがると思います(そういう意味では安い投資と思います)。

  3. 専用メールアドレス
    私用のメールアドレスとは別に準備したほうがよいです。ちょっと活動し出すと診断士関連メールは激増します。関連の情報サービスのメールも届くようになります。なので、私用のメアドを使ってると訳がわからなくなります。

    ちなみに迷惑メールもとてもたくさんきます。ただgmailは優秀でほとんどの迷惑メールを弾いてくれますが、たまに必要なメールも迷惑メールに入ってきます。私の場合、山﨑塾長のメールが、当初迷惑メールフォルダに入っており(汗)、気づかなかったことがありました・・・・。数日に一回は迷惑メールフォルダは覗いたほうがよいでしょう。

  4. 専用銀行口座
    これは20期のときの事務局長で、今はpwmcを主宰されている小野田さんからのアドバイスでした。いろいろと案件が増えて収入が増え、勉強会や懇親会にも参加、PCなどの更新など費用もかかってくると、、、、私用の口座では、どれがプライベートで、どれが複業の収入・経費なのか、訳わからなくなります。

    また収入が増えてくると、それが専用口座の取引履歴に目に見えてわかるので、モチベーションもあがります(^^)。個人事業主として経費処理をするときにも、専用口座だと計算がしやすいですね。

  5. 会計ソフト
    確定申告をやろうと思うと、決算を行う必要があります。また青色申告するとなると、複式簿記をする必要もあります。診断士の複業ではさまざまな依頼先から収入をいただきますし、適正な経費処理も必要です。その事務量はバカになりません。

    会計ソフトがあると、銀行口座やカード口座と連携して半自動的に仕訳をしてくれます。申告書も作ってくれます。逆に会計ソフトなしでは、絶対に決算できないです。年間1万円ちょっとで済みますので使わない手はありません。

    また会計ソフトを自分で使っていると、中小事業者の苦労もわかります。こういったITツールの利用の提案もできます。複業するなら会計ソフトはマストアイテムと思います。ちなみに私はMoneyforwardを使っています。


ここまでお読みいただきありがとうございました。今回はちょっと雑多な内容になりましたが、ご容赦ください。
次は「第4回(1月下旬):複業ノウハウあれこれ①(タイムマネジメント編)」の予定です。

 

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企業内でできる診断士活動と、複業の見つけ方 ~ 複業を語ってみる(2回目)

2023-10-14 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

前回、複業をテーマに連載します!と大見得を切ってしまい半ば後悔気味ですが、2回目を頑張って書いてみます。今回のお題は「企業内でできる診断士活動と、複業の見つけ方」です。

※第1回はこちら(複業診断士を語ってみます(第1回)

1.企業内診断士はどんな複業ができるのか?

企業内診断士はどうしても勤務先にまとまった時間を拘束されます。私の場合、月~金のデイタイムは基本的に勤務先業務に専念です。そのため複業は、夜や土日に対応可能、打合せはリモート可能、といった条件を満たすものに限られます。コロナでリモート会議が珍しくなくなったのは、複業にとって追い風と感じています。

また診断士資格を生かしキャリアを磨くという点で、「診る・書く・話す・聴く」スキルの活用、中小企業支援、経営の専門性に関わるものが、個人的には望ましいかなと思います。そういった視点で4つほど挙げてみました。

①補助金申請支援

事業再構築補助金、ものづくり補助金などの申請に必要な事業計画書の作成や申請のお手伝いです。いろいろな経営支援団体が並び立つ活況な業界で、多くの企業内診断士が取り組んでいます(稼プロ!OBも立ち上げていますね)。支援できる診断士が不足しており、定時外にも取り組めるので、比較的挑戦しやすい複業と思います。

採択される事業計画書を作成するためには、社長さんの思いが詰まった実現可能性の高い事業計画を策定する必要があります。そのためには、経営者に補助金制度を「話し」、社長の思いを「聴き」、決算書を「診て」、計画書を「書く」必要があります。4スキルがフル活用できるのも特徴です。

単発の依頼で終わることも多いですが、採択され実行までフォローすると社長さんから感謝されますし、リピートいただくこともあります。ポイントは、単に補助金を獲ることだけにフォーカスせず、事業者さんの本当の課題に向き合うことです。そのことで診断士としての支援実績を積める複業と感じています。

②補助金事務局、審査

①と逆の運営側です。たまに協会や受託事業者から募集があります。事務局は提出書類のチェックや事業者とのやりとりをし、審査は事業計画書を基準にしたがって採否を判断します。事務局は平日昼間のケースが多く複業では難しいですが、審査は兼業でも可能なことが多いようです。補助金は中小事業者の関心も大きく、その制度や運用に詳しくなれる複業です。

③執筆

今、まさに23期生のみなさんが企画に挑戦しているものですね。講義であったように自身で企画を持ち込むということもありますが、多いのは研究会などに所属し、そこでお声がけいただくケースかと思います。雑誌の特集記事の1つや業界動向などです。

執筆のお仕事をいただくには、書くスキルと、書ける分野(専門性)を確立しブランディングすることの2つが必要と感じています。前者は実績がものをいいます。まず執筆できる人であることを知ってもらわないといけないので、チャンスがあれば挑戦したいところです。後者の専門性は、執筆するとき「なぜ、あなたが記事を書けるのか」という問いの答えにつながります。いずれも稼プロ!で学ぶ要素とつながりますね。

また、紙媒体ではなくブログ記事の執筆といった案件もあります。私は補助金関連のブログや社長インタビューブログを何件か有償で書きました。いずれにしても、経験を積むと書籍出版につながることも夢ではないですし、なにより自身のアピールにもつながります。継続したい複業と感じています。

少し宣伝ですが、私が所属している東京協会の地域連携支援部では、毎年、地域支援ノウハウ集や施策活用事例集といった執筆案件の公募をしています。こういったものに採択されると、診断士業界内で専門性のアピールにもつながります。

④講演

専門性が認められるとお声がかかる仕事です。なかなか自分から売り込むことは難しそうですが、執筆と同様で、話すスキルと、話せる分野(専門性)を確立しブランディングすることの2つが必要と感じています。書いた実績(執筆)を見て、声がかかるというケースが多いようです。私も1回だけありました。

講演はいざ声がかかると準備が大変ですが、自身のコンテンツの整理にもつながる有益な仕事で挑戦したい複業です。ちなみに私は昨年、資格の効用で勤務先でも社内向け講演に行いました。発表資料の準備は大変でしたが、自身のPM(プロジェクトマネジメント)の経験・考え方を整理する良い機会になりました。

ほかにも、スポットで、事業計画書の添削を頼まれたり、診断のお手伝いをしたり、といったこともあります。実績と信用を積むことでいろいろな話が舞い込んでくるので、何かやってみるということが大事なのかなと思います。いずれも一から開拓することは難しく、基本は先輩診断士や仲間からの紹介から始まることがほとんどです。そのための人脈づくりや信頼関係を結ぶことが重要と感じています。

2.どこから見つけてくるのか

では、どこから見つけてくるのかという点です。私の場合リアルコミュニティとWeb(SNS)でした。診断士としてのお仕事につながらるのは、やはりリアルのご縁が一番大きいかなと思います。

①マスターコース、研究会

マスターコースや研究会自体からお仕事を提供いただけるケースもありますが、そこで知り合ったOBから紹介を受ける、OBがつくっている支援団体に登録するなど、さまざまなパターンがあります。積極的な関わりが大切で、余力があれば運営にも関わるとお声かけられやすくなる気がします。Giveの精神が大事です。

②協会活動、部会活動

協会のイベントの運営に関わることで、つながりが増えます。そこからちょっとした仕事を頼まれるケースがあります。 活動していること自体が、診断士として活動している自分のプロモーションになるということに最近気付きました。「○○部で××している△△さん」みたいな感じです。

③複業マッチングイベント

種本さんが関係人口の話題を取り上げていましたが、その文脈で、今、全国の自治体が複業ワーカーを募集しています。私も一昨年、出身の愛媛県松山市のマッチングイベントにエントリーし、松山の中小企業支援事業者とつながりました。そこを通して3社支援しています。ちなみに、昨年インタビューまでされてしまいました(^^ゞ。地域事業者とつながるには、セルフブランディングやキャリアビジョン作成を通して提供価値を明確にしておくことが大事と感じています(この点は①②と共通してますね)。

私は、複業マッチングをFacebook広告で知りました。Webで複業や診断士を探していると、広告がそちらに最適化されていたようです(汗)。専門家のスキルを複数の会社でシェアする考え方は、今後広がりそうなので、診断士としてはチャンスが増えそうに感じています。

3.大事にしたいこと

最後に、自分に合った複業を見つけるために大事だなと、最近感じていることを3つ挙げてみました。

①ボランティアも重要

いろいろと顔を出していると、ちょっとした相談やイベントのお手伝いを頼まれることもあります。無償だと気がのらないという方もいらっしゃると思いますが、時間が許せばできるだけ協力するほうがよいと感じています。回り回って、案件のご紹介などに返ってくる気がするからです。

②キャリアプラン

人脈づくりや紹介が大事といっても、やみくもにいろいろな集まりに参加すると時間が全く足りません。自分が何に参加するかという戦略・戦術はやはり必要で、その基軸となるのはキャリアプランだと思います。稼プロ!で立てたプランはそういう点でも役だっています。

③チームで動く

診断士の世界はさまざまなバックグラウンドや仕事をしている人が多いです。一方で企業内診断士は時間的制約も大きいです。ピンで動くのは限界があり、チームとして動いてシナジーを発揮することができたら、と常々思っています。そういったオーガナイズのスキルの必要性を感じるようになってきました。

今回、長文になってしまいました、、、ここまでお読みいただきありがとうございます。次は「第3回(12月上旬):複業ノウハウあれこれ①(手続き編)」の予定です。

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複業診断士を語ってみます(第1回)

2023-08-21 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

最近、「企業内なのに、どうやったらそんなに診断士活動できるんですか?」「複業って大変じゃないですか?」とよく聞かれるようになりました。診断士登録から3年弱、たしかに、執筆、事業計画書作成、申請書チェック、補助金事務局など、いろいろやりました。

正直、自分でも何でできてるのかよくわかっていません。とりあえず診断士取って複業してみたくて、いろいろやってたらこんな感じになってたというのが実感です。と言いつつ、このようなお題を整理できてないのも診断士としては恥ずかしい。。。なので、私よりも積極的な活動をされている方が多くいるなか僭越ですが、本当によく聞かれるので、、、この23期の稼プロ!ブログの場を借りてまとめてみようと思います。

須藤さんが作られたブログ順で予測するとこの1年で6回書く機会がありそうなので、以下の順番でまとめていこうと思っています(変わるかもしれません)。

第1回(8月21日):複業を始めた経緯とメリット
第2回(10月中旬):企業内でできる診断士活動と、複業の見つけ方
第3回(12月上旬):複業ノウハウあれこれ①(手続き編)
第4回(1月下旬):複業ノウハウあれこれ②(タイムマネジメント編)
第5回(3月下旬):複業の心掛けと稼プロ!
最終回(5月中旬):複業に最低限必要そうなスキル

今回はその第1回です。まず私が複業をしようと思ったきっかけや、感じているメリットです。

1.「副業」でなく「複業」

一般には副業という言葉のほうが良く知られています。実は副業と複業は似ていますが異なる概念です。副業とは、本業とは別に単純に収入目的で働く考え方を指します。一方、複業は、複数の仕事を同時に本業として取り組む働き方です。収入面に限らず自身の成長,社会貢献など、個人が複数の軸を持って自律的に働くスタイルです。つまり勤務先だけを本業ととらえず、自分自身がやりたいことを全て本業ととらえる働き方とも言えます。

私は元々は副業収入で本業収入を補うことを目指していましたが、今は複業という考え方で診断士活動をしています。ただ最初は診断士資格を取って副業しようと思っていました。

2.年収ダウンで副業を決意

私は4回転職しています。3回目の転職が45歳(2017年)のときでした。勤務先電機メーカーの所属部門がダウンサイジングされ、将来が見えなくなったという動機でした。ただその転職活動は困難を極めました。応募企業は30社以上、役員面接や年収提示は何回も受けましたたが、最終条件が折り合わずなかなか決まりません。最近はミドル転職市場も活況でここまでではないのかもしれませんが、このときの経験はかなり堪えました。

約1年半の転職活動を経て、ようやく決まった転職先は外資系メーカーでした。しかし入社しばらくして本社の経営成績が振るわなくなり、日本企業よりもダイナミックな年収ダウンの洗礼を受けてしまいます。目の前が真っ暗とはこのことかと思いました。直近の転職でさんざん苦労したので良い条件の転職先を見つかるのはもう無理だと思い、副業を目指そう、、と腹を括りました。けっこうな背水の陣でした。

3.副業ではなく複業診断士を志す

この一連の経験で感じたのは、自分のキャリアの基軸を定めなおす必要性、そして「手に職がないとヤバイ」という危機感です。R&D、新事業、SI、業務改革、デジタル、BPO、PMなど、、自分の経歴を棚卸してみたら、かなりマッチングしたのが実は中小企業診断士でした(下図)。昔の職場の大先輩からの副業できるという風の噂もあり、「これだ!」と直感したのが2018年の元旦。そこから猛勉強を開始し、2020年11月に診断士登録しました。

ただ、診断士になってからどうするかはノープランで手当たり次第だった、というのは前回ブログで書いたとおりです(笑)。2次合格後偶然入った稼プロ!との出会いは大きく、その学びや先輩方のお話しから、診断士は単に副業を目指すのではなく、複業に成長させないともったいないと思うようになりました。

4.複業診断士のメリット

企業内診断士が複業をするメリットは人それぞれで、数えきれないと思うのですが、私は主に3つと考えています。

①経営者と話せる。診断できる機会もある
大きな企業であればあるほど業務が細分化されていて、経営者と話す機会はそうそうありません。診断士は、部会や研究会などに積極的に参加しネットワーキングを進めると、企業内診断士でも中小企業支援の機会に巡り合えます。多くは補助金の事業計画書作成ですが、そこでは経営者の思いを聞き経営分析や事業計画を提案できます。これは経営者の視座に触れられるかけがいのない機会で、診断士ならではの複業といえます。

②学びを勤務先にフィードバックして組織貢献できる
支援先の事業分析・診断のほかにも、診断士の世界では組織運営、人材開発、新事業、事業再生など多くの勉強機会があります。これらはダイレクトに勤務先へもフィードバックできます。たとえば「事業分析の精度が上がり、社内提案内容が充実する」、「知識・経験の共有で、人材育成に貢献できる」、「異業界の分析から、自企業を客観的にベンチマークできる」といった点です。経営視点・組織能力向上の点で組織貢献できると、勤務先での発信力やプレゼンスも増すように感じます。

③キャリアポートフォリオが豊かになる
診断士複業をとおしてキャリアの幅が間違いなく複線化されます。会社勤務の一本足のキャリアは、馬券に例えると一点買いのようなもので、リストラなど万一のとき脆弱です。この複線化は心理的にも大きな保険になりますし、自分自身の人間としての幅も広げてくれるように思います。

 

診断士の世界は、実務経験豊かなベテランの知見が求められる仕事も多く、50過ぎても自分を磨き続けることで、年齢の壁を越えて活躍できる機会があります。私も、複業で自分の看板での実績を積み重ねていき、いつかは独立し会社に頼らず自力で稼ぎたいと思うようになりました。また、勤務先業務は自分の「業」の1つであるいう意識になっています。これはこの3年で得られた自分自身の意識の大きな変化です。

次回以降、これまで複業でいろいろと試してわかってきたことをまとめていきたいと思います。どうぞ1年間お付き合いください!

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23期のみなさん、ようこそ稼プロ!へ。稼プロ!を使い倒しましょう

2023-06-29 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

先週土曜に23期がスタートしました。23期生のみなさん、第1回講義はいかがでしたでしょうか?
卒塾式・入塾式、2次会と大盛り上がりで、コロナ禍から日常が戻ってきたことを実感しました。私のいた20期は、入塾式はフェースシールド着用、卒塾式はリモート。コミュニケーション方法そのものを極度に気にしながらの運営でした。リアルでの盛り上がりが少しうらやましいです(^^)。充実した1年になることを期待しています。

23期生のみなさん向けに少し自己紹介します。
診断士登録は20年11月、化粧品関連DX企業に勤める企業内診断士です。四国・松山の出身で、高校卒業後はずっと関西にいましたが、4年前から東京に単身赴任しています。今は東京・神戸の往復生活です。なので、遅くないうちに訪れる役職定年を前に、西日本で独立したいという野望を秘かに持っています。研究開発・IT・デジタル化の仕事が長く、そういったキャリアの背景から、診断士としては特に地方の中小企業のイノベーションをお手伝いする仕事に携わりたいと思っています。

私が診断士を目指した動機は、それまでのキャリアで経験した「手に職がないとヤバイ」という危機感でした(この経緯を書き出すと長くなるので割愛します)。当初から副業願望があり、診断士登録後の21年1月に勤務先で所属部門初の副業認定を受け、6月には開業届も提出。執筆や補助金関係などいろいろと副業をしています。こう書くと、いろいろと考えてやってきたように見えますが、実際には行き当たりばったりです。

3年前に2次試験に合格したとき、副業願望といいつつ実は診断士業界のことはほとんど調べていませんでした。何したらよいのか全くわかりません。緊急事態宣言で新人向けイベントも中止かオンライン。全てが手探りでよくわかりませんでした。それでもネットで見つけたいろいろな研究会やマスターコースの説明会を聞く中で、20期のとき特別にあった早期割引制度と幅広い講義内容や講師陣に惹かれて入ったのが稼プロ!です(注:早期割引は今はありません)。稼プロ!の1年間で得られたつながりと知り得た情報で、執筆や補助金支援、部会、出身の松山での地域企業支援など、さまざまな有意義な活動につなげることができています。

当時、試験や実務補習に費用がかかり、さらに費用がかかるマスターコースに入塾するのは躊躇いもありました。しかし振り返ると、このようなコミュニティに参加したのは本当に正解でした。実務スキルだけなく、診断士としてのあり方やキャリアの見通しが明確になるからです。特にキャリアプランは自分自身の強みや提供したい価値の整理が進みます。今でもブラッシュアップを続けています。また、診断士のコミュニティには、向上心の高い方、専門知識や経験が豊かな方、人間的にも素晴らしい方(特に稼プロ!には多い)が多く、たくさんの学びがそこにあります。そして金銭的にも回収できました(笑)。

2次会で22期の瀬川さんが言ってましたが「稼プロ!ブランドは診断士界の信用が絶大」。稼プロ!で学んだということで、つながりが増えていきます。私もこの価値を損なわないように、23期のみなさんと頑張りたいと思います。23期のみなさんもぜひ、稼プロ!を「使い倒して」ください!

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学ぶ門に書来る

2023-06-27 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

稼げる!プロコン育成塾コースマスターを務めている太田一宏です。
中小企業診断士資格を自己研鑽のために取得される方も少なからずおられます。
では、資格が取れれば研鑽は完了でしょうか。
すでに資格を取って活動されている方々には釈迦に説法でしょうが、資格を取ってようやく研鑽の緒に着いた、というところが精々でしょう。
多岐にわたるビジネスシーン、多様な経営者、変化し続ける制度や約束事、これらを相手にしていくには、学び続ける気構えが欠かせません。

「学ぶ門に書来る」は、「好きで打ち込んでいれば、おのずから道が開ける」というたとえです。学問を好む人のところには、自然と書物が集まってくるということに由来します。
「幸福論」で名を知られるアランも、その著のなかで、次のように書かれています。
「自分でつくる幸福は、決して裏切らない。それは学ぶことであり、そして、人はたえず学ぶものだ。知れば知るほど学ぶことができるようになる。そこにはきりというものがなく、むしろ進んだだけ楽しみが増える。」
これは、まさに稼プロ!の極意ともいうべき言葉だと私は思います。

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