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空・雨・傘

2023-07-03 12:00:00 | 23期生のブログリレー

こんにちは。稼プロ!23期の佐野紳也です。

コラムを執筆する方法論の一つに「空・雨・傘」というフレームワークがあります。朝、空を眺めていたら、西の空が薄っすら雲に覆われています。「昼頃から雨になるかもしれない、折り畳み傘を持って外出しよう」。すると予想通り、昼過ぎに雨が降ってきましたが、傘があったので濡れずに済みました。つまり、「空」は「いまはどんな状況か」という「事実」、「雨」は「その事実が具体的に意味するのか」という「解釈(仮説)」を示します。そして「傘」は事実と現在の状況を踏まえた上で、実際に選択すべき「解決策」という流れになります。このフレームワークを用いる長所は、これに沿ってコラムを書けば、最後を「こうすべきではないでしょうか」とかっこよく締めくくることができる点だと思います。

便利なフレームワークですが、実際に使用してみると、大きな問題に直面します。「いまはどんな状況か」の「空」に対し、「それは何を意味するのか」という「雨」ー「仮説」が浮かばないということが往々にしてあります。フレームワークでは、「空」があれば、「雨」の可能性の気づくかのように示されていますが、いくら「空」を眺めても「昼から雨」というような解釈がでてこない場合が多いのです。一方、これに対し「雨が降る」と分かれば「どう対応すべきか」の「傘」は比較的見出しやすいことが多いのです。

このフレームワークを活用する上でのポイントは、このフレームワークは、論述の順序を示すだけで、思考の順序ではないと気づくことかと思います。コラムを書くのはこの順序でいいですが、そこに辿りつくには、さまざまな空をみて、解釈できる仮説をさがす、あるいは、解釈に合うような空をさがすといった、空と雨の間で行きつ戻りつを繰り返す思考プロセスが必要だと思われます。

コメント (7)
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