東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

不正のトライアングル理論

2025-02-09 12:00:00 | 講師富岡からのメッセージ

皆さん、こんにちは。講師の富岡です。

 

「コンプライアンス」という言葉を聞かない日はないというくらい

せちがらい世の中でございます。

 

本日は「不正のトライアングル理論」を紹介します。

これは1950年代にアメリカの犯罪学者ドナルド・R・クレッシーが

提唱した理論です。個人が不正行為に手を染める際の心理的要因を

3つの観点からモデル化しました。

 

1)機会(Perceived Opportunity)

不正を行うための手段や環境が整っている状態を指します。

上司のチェックが甘い、パスワードの管理不足など。

 

2)動機(Perceived Pressure)

個人が不正行為に至る内的な誘因を指します。

個人的な借金や浪費癖、業績目標によるプレッシャー、上司に対する不満など。

 

3)正当化(Rationalization)

不正行為を合理化する思考過程を指します。自分の行為を正当化して罪悪感を

軽減しようとします。

(企業の利益になるからいいだろう)(ほかの人もやっているから)など。

 

これら3要素が相互に作用することが不正行為の発生につながります。

逆に言えば、これら3要素に対する策を講じることがトラブル防止に

つながります。

 

富岡 淳

 

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 稼働率と可動率 | トップ | マクナマラの誤謬 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (今村信哉)
2025-02-09 13:02:48
前職の経営者は、不正が生じないよう厳しく制度や仕組みを作ろうとしたので「社員のことを信じていないのか、、」と思っていました。ですが、後日聞いてみると、「目の前に不正の機会があれば誰でも惑わされるから、はじめから機会をなくしておく」という考えを聞いて、納得したのを思い出しました。
返信する
Unknown (山口賢哉)
2025-02-09 20:26:58
3要素に対する日ごろからの対策が、抑止効果として効く訳ですね。
返信する
Unknown (森谷進吉)
2025-02-10 06:31:29
機会は組織的な対応もしやすいですか、動機、正当化は人への対応となり、非常に難しいと感じました。常日頃相手とコミュニケーションを図り、暖かい人間関係を作っておくことが重要ではないかと思いました。
返信する
コメント御礼 (富岡淳)
2025-02-10 09:32:02
皆さま、コメントありがとうございます。森谷さんがおっしゃるとおり、ふだんのコミュニケーションがものすごく大事だと考えます。
返信する

コメントを投稿

講師富岡からのメッセージ」カテゴリの最新記事