皆さん、こんにちは。講師の富岡です。
「コンプライアンス」という言葉を聞かない日はないというくらい
せちがらい世の中でございます。
本日は「不正のトライアングル理論」を紹介します。
これは1950年代にアメリカの犯罪学者ドナルド・R・クレッシーが
提唱した理論です。個人が不正行為に手を染める際の心理的要因を
3つの観点からモデル化しました。
1)機会(Perceived Opportunity)
不正を行うための手段や環境が整っている状態を指します。
上司のチェックが甘い、パスワードの管理不足など。
2)動機(Perceived Pressure)
個人が不正行為に至る内的な誘因を指します。
個人的な借金や浪費癖、業績目標によるプレッシャー、上司に対する不満など。
3)正当化(Rationalization)
不正行為を合理化する思考過程を指します。自分の行為を正当化して罪悪感を
軽減しようとします。
(企業の利益になるからいいだろう)(ほかの人もやっているから)など。
これら3要素が相互に作用することが不正行為の発生につながります。
逆に言えば、これら3要素に対する策を講じることがトラブル防止に
つながります。
富岡 淳