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日経古新聞の功罪

2024-07-19 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さま、こんにちわ。24期生の中野直哉と申します。これから1年間、どうぞ宜しくお願いいたします。

さて皆さん方は新聞を取っておられますか。

日本新聞協会の「新聞の発行部数と世帯数の推移」https://www.pressnet.or.jp/data/circulation/circulation01.phpによると、一般紙スポーツ紙合わせた合計は、2000年から2023年の間に、約5,400万部から2,900万部に半減しています(詳細同サイト参照)。そんな中、私は紙媒体の日本経済新聞を20歳ぐらいの時分からウン十年、朝夕刊セットで取っています(セット発行は1,800万部から450万部に激減、同上)。


値上げのトレンドの中で日経も購読料が昨年7月に、いっきに4,900円から5,500円に12%以上引き上げられ、5千円札1枚では足りなくなりました。が、引き続き購読を継続しています。ただ電子版は申込をしておらず、ずっと紙媒体のままです。


長い購読歴の背景や電子版をセットにしない理由など、それはまた別として、朝、その日の日経をぱらぱらとめくって流し見る、というのが日課の一つになっています。見ない日に限って、その日にお会いするどなたかが、今日の日経のこの記事を読んだか、と訊いてきます。本当に、なぜか見ない日に限ってそういったことがよく起こります。油断できません。


とはいえ日経は読み応えがある、という読者が多いだけあって、大中小さまざまな出来事、経済、政治、社会の多様な叙述があり、それらをその日の内に一気に消化することは、極めて困難です。あとで読もうとそのままにしておくと、だんだん積み上がっていきます。古新聞は誰も読まないとも言いますし、在庫管理からいっても宜しくない。妻からも年に1回ぐらい、いい加減に処分しろと言われます。


しかし単なるデッドストックかというと、そういうわけでもありません。私は時間のあるときに、古新聞の積み上がったところからランダムに数日分引き抜いて、読み返してみます。すると思わぬ発見があることがよくあるのです。いま足元で動いている事象が、数週間前にどんなふうに語られていたか、経済の動きで代表的な指標等につき、複数の人が予測(予想?)したが、誰が瞠目すべき分析を行っていたか。あるいは、自分が取り組んでいることで、どうしようかと考えあぐねている事柄について、ヒントになるような内容の記事もあったりします。


先日もこんな一文を見つけました。少し長いですが、引用してみます。
「社会課題を捉え本来あるべき正義、すなわち「Justice」を問う公共広告はともするとお説教風になりがちだ。上から目線で人を折伏(しゃくぶく)するような表現では共感は得られない。クリエーター自身の人間力が試される分野なのだ。シリアスな課題を伝えるときこそユーモアが欲しい。僕自身、いつもそこに力を注いできた。ユーモア(humour)はヒューマニティ(humanity)に通じる。人間的なコミュニケーションにはそれが不可欠だ。」(2024年6月4日、日本経済新聞36面、文化欄「世界を変えた公共広告十選(2)」、クリエイティブ・ディレクター杉山恒太郎)。


どうです、これ。文中の「クリエーター」を私たち「中小企業診断士」に置き換えてみると、それこそ中小企業診断士の在り方を言ったもの、とならないでしょうか。少なくとも、私はそう思いました。6月分は捨てずにおいてよかったなと思っています。

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (曽我剛)
2024-07-19 12:51:57
おっしゃるように古新聞はどうすべきか悩ましいですよね。私も中野さんと同じ考えです。我が家は朝日新聞を紙で取っています。一通り目を通したい私としては、忙しいと古新聞の在庫がたまってしまいます。紙の良いところは、興味ない記事も目に留まりやすいことだと思います。デジタルだと完全スルーするような記事でも目に留まって読んでしまうことがあります。そうするとたまに良い発見に出会えることがあるのが良いですね。
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Unknown (Unknown)
2024-07-19 16:41:44
>曽我剛 さんへ
>中野でございます。早速コメントありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
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思わぬ発見 (太田一宏)
2024-07-19 17:58:16
「思わぬ発見」をこうして記していただいたので値打ち百倍です。有難うございます。
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Unknown (柴田純一)
2024-07-19 19:13:07
読んでない日に限って・・・には笑わせて頂きました。私もよくあります。
先日毎日新聞が富山県での配達を中止した、との報道もありました。全国紙にとっては、配達インフラの維持も大きな課題になりそうです。
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Unknown (永岡伸一)
2024-07-19 20:49:16
日経新聞、私も読み続けています。情報過多の時代、信頼できる情報をしっかり届けてくれるのがありがたいです。
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Unknown ()
2024-07-20 02:27:32
>2000年から2023年の間に、約5,400万部から2,900万部に半減
→もっと減っているのかと思いましたが、やはり紙で目の前に存在する強みですね。
私は新聞は久しく取っていないのですが、紙で目の前にあると読んじゃいます、実家に帰ったときとか。
新聞は読む量としてちょうどいいと感じます。Webだと長すぎたり短かったり、いつでも読めるのでまた今度、になったり(結局読まない)・・・
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Unknown (山口賢哉)
2024-07-20 06:40:44
23年間で発行部数半減ですか。以前は、通勤電車で新聞を読んでいる人も多かったですが、現在は、ほとんど見かけない気がします。電子版やネットニュースへのシフトは多そうですね。一方で、紙媒体は、後から読み返したり、掘り出し物に出会えたりする楽しみも確かにあるなと思いました。
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Unknown (森谷進吉)
2024-07-20 08:55:46
紙媒体への愛着は私もおなじです。いつでも読み返せますし、紙をめくる感覚が好きです。とは言え、私の場合は、漫画雑誌ですが。
今回は、古新聞から新たな発見が得られたとの話ですが、それだけ診断士としての感度が高まっているという事では、と読みました。これから1年間宜しくお願いします。
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Unknown (今村信哉)
2024-07-20 09:06:28
日経新聞だけ手に持って通勤していたのが懐かしいです。ここ数年日経電子版にしていますが、まさしく文化面はスルーしがちです。素敵な引用ありがとうございます。1年間よろしくお願いします!
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Unknown (中野直哉)
2024-07-22 12:43:31
>太田一宏 さんへ
>太田さん、20日の新規輸出1万社支援プログラム説明会でお会いできて、嬉しかったです。コメントもありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
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