あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2022年睦月蝶人映画劇場

2022-01-06 10:43:07 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2720~29

 

1)マーク・サンドリッチ監督の「コンチネンタル」

1934年のアステア&ロジャース初コンビ作品。拙劣極まるシナリオだが後半の「夜も昼も」「コンチネンタル」の歌と踊りは大迫力。これらの振り付けは本邦のアホ馬鹿Gの踊りと次元が違って、アナーキーなことろがある。

 

2)今井正監督の「青い山脈」

1949年製作の2時間47分の長い映画だが今でも面白く見られ、ラストの龍崎一郎の原節子へのラブコールのところでは泣ける。血塗れの暗い過去を持つ「君が代」に替えて新しい国歌を「青い山脈」にせよというのがおらっちの年来の主張なのである。

 

3)西川克己監督の「青い山脈」

吉永小百合、芦川いずみ、二谷英明による1963年版は今井作品よりスマートな仕上がり。両作に三島雅雄が出演して渋い味を出しているが、左卜全、浜田光夫もいい。

 

4)ウォルフガング・ペーターゼン監督の「アウトブレイク」

1995年の悪疾パンデミック映画で昨今のコロナ騒動を念頭に置きながら鑑賞するのも乙なものなり。いさし振りにダスティン・ホフマンを見た。

 

5)ルキノ・ヴィスコンティ監督の「家族の肖像」

1974年製作でバート・ランカスターの老教授の静謐を妖艶なシルバーナ・マンガーノやヘルムート・バーガーらが乱すが、それも悪くないという風に終わるいかにも70年代風の映画。

 

6)マルジャン・サトラピ監督の「チキンとプラム」

イラン人女性の漫画の原作を自らの手で映画化。「あるバイオリン弾き、最後の夢」なる副題付きの2011年のファンタジーでほんとの夢見心地にしてくれる。ゴリシフテ・ファラハニが美しい。

 

7)ミカエエル・ハフストローム監督の「シャンハイ」

日米開戦前夜の上海を舞台に繰り広げられる米国スパイ、日帝、中国パルチザンの暗闘を描く2010年の米中合作映画。渡辺謙が一番いい役者に見える。

 

8)トム・ティクヴァ監督の「ザ・バンク」

登場人物の全員が疲弊し切った表情なのが印象的な2009年の作品。最後グッゲンハイム美術館で物凄い銃撃戦が展開されるので驚いたがセットだった。

 

9)阪本順治監督の「大鹿村騒動記」

2011年の原田芳雄の遺作。大鹿歌舞伎を大道具に、大楠道代、岸部一徳、三国連太郎親子などを上手に使ったコメデイなり。

 

10)ジョージ・シートン監督の「三十四丁目の奇蹟」

1947年のいかにもアメリカな奇跡の物語。むかしNYでメーシー百貨店の感謝祭パレードに遭遇したことがあるが、11月後半とはいえ真冬のように寒い朝で、この映画のように首になったサンタ役が酒を飲むのも無理からぬことだと思った。

 

   ぶっちゃけて素人同然の専門家がテレビでとくとくコロナを語る 蝶人

 

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