蝶人物見遊山記第340回7&鎌倉ちょっと不思議な物語第426回
清方選手の得意な美人画のあれこれが並んでいるが、その中になんと夫人の照さんの作品が特別出展されているではありませんか。
これがまあなっと優美で風情があること。線こそ夫の明快さには一籌を輸するものの、碧などの色彩の鮮やかな見せ方は、われらが主人公におさおさ劣るものではありません。会場には清方の数多くの弟子達の作品も展示されていましたが、一番の弟子は他ならぬ照夫人であったことを夫は死ぬまで知らなかったのかも知りませんね。
なおコロナ禍を開催中の本展は来る2月27日まで。
政治家が人流と呼ぶ大蛇の鱗となりて路地をさ迷う 蝶人