Live at Max's Kansas City / The Velvet Underground (1972)
ルー・リード(Lou Reed)最期の競演。このライヴを最期にルーはバンドを脱退する。発売当時から音が悪いアルバムだと言われてきた。それもそのはず、正式に録音されたものでなく、客席からカセット・レコーダーにて録音された、いわば公式海賊盤。録音者周辺の話し声が大きく入っていたりしてこれを当時発売した制作側の見識を疑うが、それでも貴重なヴェルヴェッツ(The Velvet Underground)のライブ音源だからとアナログでよく聴いた。
最近デラックス・エディション2枚組が発売されたのでそちらを買おうと思ったが、カセット録音でデラックスと言われても…と久しぶりに元のままのこちらを安価で購入して聴いてみた。お、意外と聴ける。この20年の間に手に入れたブートレグ(海賊盤)は数えきれない程になり、自分の耳も充分「腐って」いる(笑)ので耐性が出来ている。初期のノイズに溢れた攻撃的なサウンドと違い、末期のサウンドは弛緩してはいるが冷やかなまま燃え上がるような不思議なグル―ヴ感があり、このアルバムでもわずかではあるが垣間見ることが出来る。それでもデラックス盤は…要らないかな。
ブックオフにて購入(¥500)