Up To No Good / Peter Wolf (1990)
Long Line / Peter Wolf (1996)
なんだかいつも業界から冷遇されているようなイメージのあるピーター・ウルフ(Peter Wolf)。あのJガイルズ・バンド(J. Geils Band)のヴォーカリストなんだからそれだけでも十分に知名度があるのに、レコード会社の移籍もあり、過去のソロ・アルバムのカタログも整理されていない。今だに入手困難な傑作ファースト・ソロ「Lights Out」をはじめ、CDをすっと買えない不遇な状況が続いている。作った音楽がイマイチならまだしも、どのアルバムも問題無くゴキゲンな出来だから余計に悲しい。本当にいいヴォーカリストなのに…。
この2作はMTVのプロモ・ビデオでも注目を浴びてヒットした前2作の後、少し間をおいて発売された3作目と4作目。さすがに前2作のようなヒットにはならず、プロモ・ビデオの時代も過ぎ去ったのであまり話題にはあがらなかったように思う。でも内容はとても充実していて、彼の声の良さが生きるアップテンポな曲や、ブルース由来のスローな曲で飽きさせない。欲を言うならガツンとくる代表曲には欠けるかな。
この2枚の後に発売したアルバムも含めて評論家筋やファンからの評判は全然悪くない。悪いのはアルバム・セールス位か…。ただJガイルズ復活は別として、ソロでのライヴ活動はあまり聞こえてこないので、その辺りも評価が上がらない理由だろうか。どこかのレコード会社がソロ活動を総括するようなアンソロジー・シリーズを発売してくれないかな。
オークションにて購入(2枚で¥718)
Up To No Good / Peter Wolf (1990)
Long Line / Peter Wolf (1996)