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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

松浦軒本店 @岐阜県恵那市

2016年04月23日 | 岐阜県(東濃・老舗)

恵那市岩村町の古い町並みにあるカステラ(カステーラ)で有名な老舗和菓子店、創業寛政8年(1796!)という「松浦軒本店」。店は「岩村醸造」の向かいにあり、通りを歩く観光客、酒造から出てきた人達が通りでたむろしていて大混雑していた。こちらの店に来る前に通りを自転車で一通り廻ったのだが、実は南に400m位行ったところに「松浦軒本舗」(写真下)もある。こちらも「カステーラ」と看板が出ているが、創業は明治15年(1882)。どうも兄弟が分かれて商売をしたらしいのだが(未確認)、そのいきさつやいかに?

 店の中に入ると、ガラスショーケースの中に菓子が並んでいる。やはり目玉はカステーラのよう。カステラはヨーロッパのカスティーリァ王国がルーツにあるんだとか(こちらの店のパンフレットを見て初めて知った)。日本にはもちろん当時唯一外国と接点のあった長崎に伝わったのが初めて。ただパンフレットによると、研究者曰く、その原型はすでに本国や長崎には無く、何故か遠く離れたここ岐阜県恵那市に残っているのだとか。雑誌「サライ」にも特集されたようだ。城下町だったここ岩村藩の御殿医が長崎でオランダ人から製法を習い、この店の先祖に伝え、いまだに製法は当時そのままなのだそう。面白い…。

さぞかし高いのかと思いきや、1本ワンコイン以下から買えるというから有り難い。早速買って持ち帰った。220年も前の味とはどんなだろう? 包みを開いてみるとどことなく武骨というか、飾り気の無い姿。しっかりと焼き色が着いていて、現在のカステラのようなフワフワ感はあまりなく、どっしりとしている。生地もやや硬めですっとフォークが入らない。切って食べてみると、しっかりと甘いが、玉子と砂糖のシンプルな味が口に残る。想像したほど現在のカステラと乖離しているわけではないが、素朴で美味しいお菓子だった。次は「本舗」の方で買ってみようかな。(勘定は¥460)

 

 

 

 

↑ 通りに店を構える「水野薬局」(昭和20年・1945・建造)。ショーウインドーに飾られた数々の古い看板が凄い。

↑ 軒下には年季の入った木製の薬看板が並ぶ。

↑ 水野薬局近辺は賑やかだが、少し通りを下るともうこんな落ち着いた雰囲気に。そちらに「松浦軒本舗」がある。

 

↑ 移動して散策した明智町の「日本大正村」にある「日本大正村役場(旧・明智町役場)」(明治39年・1906・建造 ※国登録有形文化財)

↑ 急こう配な坂の途中に建っているので、役場の裏はこんな風に高くなっている。

 

↑ 役場の斜め向かいに建つ「大正時計店(旧・町営発電所電気事業部)」(昭和初期頃建造)。現在は時計展示、修理の店として使われている様子(未入店)。

↑ 役場の上に建つ「大正村絵画館(旧・小学校跡)」(建築詳細不明)。せっかく大正村を名乗っているんだから、HPなどで建築年などのデータをしっかり調べて提示して欲しいなァ…。

 

 

松浦軒本店

恵那市岩村町本町3-246

( 恵那市 恵那 えな 岩村町 岩邑 城下町 岩村城 松浦軒 ポォン・デ・ロ ポォンデロ かすてーら かすてら スペイン ポルトガル 日本大正村 明智町 あけちちょう )

 

 

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