ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

東京庵 @岐阜県大垣市

2018年02月24日 | 岐阜県(西濃・老舗)

岐阜県大垣市の駅前通りを南下したアーケードのある商店街の食堂「東京庵」。創業は大正12年(1923)と言うからもう少しで100年になろうかという老舗だ。以前から何度か訪れようとしていたがタイミングが合わず先延ばしにしていたので、今回は満を持して休日の昼前に訪問。ところがなかなか店が開かず(←ちゃんと調べろ)、また諦めて他所に行こうとウロウロした頃に開店。無事に入ることが出来た。

ガラガラッと音がする木戸を開けて中へ。こういう店の常で奥に長く、壁にはこれまた古い食堂でよく見る鏡が一面に貼られている。現在は3代目だといい、夫婦で商っているようだ。見るからに年季が入ったテーブルや棚。女将さんによると60年も前のテーブルをそのまま使っていて、あまり色が変わっているので主人が磨こうとして常連客に止められたらしい(笑)。椅子は3代目とのこと。すごい歴史だ。

暖簾の掛かった配膳窓横には若かりし頃のアントニオ猪木の写真が飾ってある(一緒に写っているのは息子さんだとか)。プロレスが盛んに地方興行していた頃によく店に来たそうだ。自分も小、中学生の頃は大のプロレス・ファンで、駅で毎週「週刊ファイト」を買ったりしていたぐらいなので、あの頃の精悍な顔つきの猪木にはグッとくる。まだガキだったけれど、呼び屋の力だったのか興業カードがいつも素晴らしい昔の岐阜市民センター(現・岐阜市文化センター)とか、愛知県体育館によく行ったなァ。そこでバスから降りてきたスタン・ハンセンに握手してもらおうと駆け寄って、持っていたロープで殴られたことも(笑)。

それはさておき、注文したのは名物だという「中華そば」。麺は自家製麺なのだとか。注文して待っている頃には年輩の常連客や、近辺で仕事をしていたらしき労働者が入ってきた。しばらくして配膳された「中華そば」は多めの刻みネギとチャーシュー1枚、カマボコが2枚、そしてメンマという布陣。縮れの少ない麺は麺肌がプリッとしていて、茹で加減はもちろん軟らかめだがとてもいい食感。旨い麺だ。鶏ガラ系のスープは淡い色のわりには塩分がやや高め。チャーシュ―の風味は好みでなかったが、スルスルっといただいて勘定してもらった。次はカツ丼にしてみようかな。(勘定は¥550)

この後の記事はこちら (2)(3

 


 

↓ 「守屋多々志美術館(旧・大垣貯蓄銀行)」(昭和2年・1927・建造)。シンプルな外観だが、よく観察するととても凝った壁面デザインだということが分かる。

 

 

↓ 向かいの「大垣市多目的交流イベントハウス(旧・十六銀行郭町支店)」(建築詳細不明)。以前あったアーケードが撤去され、隣の土地も更地になり全容が露わに。あまり”らしさ”が感じられないが古い建物なのだろうか?。

 

 ↓ 郭町のスナックが入っている建物。あまり古くはないかもしれないが、よく見ると屋根部分や隣の和洋折衷の細い建物に年季の入った意匠が見て取れる。三業に関わる建物だったかも。

 


 

 

東京庵

岐阜県大垣市郭町1-76

 

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コメント (2)
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