名鉄の中小田井駅近くのうどん屋「日之出屋」へ。きしめんが旨いという評判を聞いてやって来た。店の造りはいかにもといった感じの(昭和の)和風で、”手打うどん”の文字が誇らしげ。夏暖簾をくぐって中に入るとしっかりと年季の入った佇まい。広くない店内には先客が3組。年配のご夫婦でやっていらっしゃるようだ。品書きを眺める前から”きしめん”とは決めていたが、この日は蒸し暑かったので冷たいのを探す。冷たいきしめんは書いてなかったので女将さんに尋ねると”ざる”や”ころ”が出来るとのこと。そこで「ころ」でお願いした。調理場の様子はあまり見えないのだがゴトゴトと音がしていたので、横の麺打ち場で麺帯からその場で切り出していたようだ。麺が大釜に落とされる。
しばらくして出てきた「きしめん・ころ」は器もしっかりと冷やされていて涼しげ。花かつお、刻みネギ、練りわさびが入っている(青物やカマボコが入っていたかどうかは失念)。つゆの色は真っ黒と言っていいくらい濃く、きしめんには珍しくあまり甘くない。麺を手繰り寄せると幅は1.5cm程もあるだろう麺で、しっかりと冷やされているせいもあるだろうがかなりの剛麺。軟らかめの食感が好きな人には手強い麺だが、手繰る度に噛む楽しみがあって評判通り旨い。この麺を煮込みにしたりしても旨いだろうなァ。ころにしてはちょっと値が張るが…。(勘定は¥800)
↓ 枇杷島駅辺りから自転車で美濃路(その昔、東海道の宮宿と中山道の垂井宿を結んだ脇街道)を散策。ところどころに町屋が残り、屋根神様が祭ってある建物も。
↓ ピンク色の豆タイル装飾が素敵な美容室「フジ美容室」(建築詳細不明)◇。明かりとりの窓といい、入り口の木製ドアといい往時が偲ばれる典型的な美容室。
↓ 「石原医院」(建築詳細不明)◇。古い建物ではないだろうが、看板に屋根が架けてあるのが面白かった。
↓ 潜戸の質屋「新川商事」(建築詳細不明)◇。土蔵造りでなかなかの風格。たぶんここではもう商っていないとは思うが…。
↓ 風情ある町屋の並び、工芸品の「伊勢安商店」と線香や蝋燭を扱う「薫香堂」(建築詳細不明)◇。
↓ 街道沿いには日本家屋の玄関横に洋館が隣接する典型的な建物も見ることが出来た。(建築詳細不明)◇。
手打うどん 味処 日之出屋
愛知県名古屋市西区中小田井3-343
( 名古屋 なごや 中小田井 なかおたい 名鉄 日の出屋 ひのでや 日ノ出屋 うどん そば 蕎麦 麺類食堂 美濃街道 近代建築 脇往還 閉店 廃業 )