英音楽雑誌「MOJO」の2015年2月号の付録CDは「DAVIDHEROESBOWIE」と題されたボウイ(David Bowie)が影響を受けたアーティストを集めたコンピレーション盤。副題は”The Artists That Influenced David Bowie”。つまりボウイにとっての”ヒーローズ”。MOJO誌らしいアートワークのこだわりは、RCA時代の1976年と1981年にそれぞれ発売したベスト盤「CHANGESONEBOWIE」(写真下左)、「CHANGESTWOBOWIE」(写真下右)に準じて文字間のスペースを省き、ボウイが若かりし頃の写真を採用。
中身のCDのレーベル面(写真下左)は、これまたRCA時代(写真下右)のフォントを使用して似せるという凝りよう。こういうのって「それが?」と言われたらお終いだが(笑)、少なくとも当時舐めるようにジャケットやレコードを眺めていた元音楽少年にとっては思わずニンマリしてしまう好ポイント。
肝心の中身は、ボウイがカヴァーした曲(07,08,14,15 etc...)はもちろん、影響を公言していたアーティストなどを収録。同世代のアーティストではブルーズやR&B、50年代のR&Rなどの影響がよく語られるが、同じイギリス出身でもボウイの場合ちょっとヴォーカル・ジャズ、ポップス、それにヨーロッパ音楽寄りなのが興味深い。バンドも組んでいたが、基本的にソロ・アーティストだし、演劇的な表現が多いボウイならではという感じだろうか。レコード時代はこういうコンピ盤は皆無だったし(あったとしても調達不能)、1曲聴くためにアルバムを購入したり、カセットテープに録音して自分独自の編集盤を作ったりして探求したものだが、本当にお手軽な時代になった。ま、そのCDでさえもどんどん需要は減少していっている訳だが…。ボウイ・ファンならお勧め。
- 01 Little Richard - The Girl Can't Help It
- 02 Chuck Berry - Almost Grown
- 03 Bobby Bland - I Pity The Fool
- 04 Ronnie Ross Quintet - Smoke Gets In Your Eyes
- 05 Frank Sinatra - Bewitched, Bothered & Bewildered
- 06 Jacques Brel - La Mort
- 07 Lotte Lenya - Alabama Song
- 08 Nina Simone - Wild Is The Wind
- 09 Nat King Cole - Nature Boy
- 10 Billy Fury - Wondrous Place
- 11 Anthony Newley - What Kind Of Fool Am I?
- 12 The Flares - Foot Stomping
- 13 Vince Taylor And His Playboys - Jet Black Machine
- 14 The Yardbirds - Shapes Of Things
- 15 The Pretty Things - Rosalyn