蕎麦が食べたいナと車を走らせたのは、高級柿で有名な美濃加茂市蜂屋町の新興住宅街の中にある蕎麦屋「さと八」。以前近くの幹線道路を通りがかった時に幟が立っていたのを見付けていた店。細い道を入った田んぼの中の住宅街にあるのでなかなか見つけにくい。周囲の家々と同じようにまだ建物は新しい。暖簾をくぐって中に入ると広い土間にテーブル席がある。年配の主人が1人でやっていらっしゃるようだ。口開けの時間とあって先客はまだ無し。入口近くの席に座らせてもらった。品書きとそば茶、そばせんべいを持って来てくれた主人に「せいろ」をお願いする。ワンコインをプラスすると天ぷらやご飯が付くようだったので”定食”にしてもらった。
まだ新しい調理場は広く整っていて、しっかりと店内に麺打ち場もある。しばらくして主人の手によって盆にのった「せいろ・定食」が運ばれた。せいろに盛られた蕎麦の他に、五穀米のご飯、海老も入った天ぷら、果物、漬物が付いている。まずは蕎麦。何本か手繰ってみると十割の蕎麦でよくあるようなザラザラとした粒感はなくしなやかでのど越しが良い。らしさは無いけれど、十割でもこんな風に打てるんだな。つゆは辛汁で山葵と刻んだ白葱が小皿に添えてある。山葵だけ使って蕎麦を半分くらいまで手繰り終え、天ぷらとご飯に箸をつける。天ぷらはセット物とは思えないくらいヴォリュームがあり、南瓜、茄子、オクラ、まいたけ、ししとう、それに海老とかなり充実。塩も添えてある。五穀米にはなぜかゴマ塩が振りかけてあり、ちょっと塩味ばかり。ゴマ塩は蛇足では…。残りの蕎麦を食べ終え、つゆに白葱を足し、蕎麦湯を注いで飲み干した。水菓子はオレンジとブドウ。少しちぐはぐな感じもないではないが、この値段では立派。次は種物にしてみようかな。(勘定は¥1,300)
十割そば さと八
岐阜県美濃加茂市蜂屋町中蜂屋3822-1
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