パーラメント・ファンカデリック(feat.ジョージ・クリントン) (9月19日・名古屋・DIAMOND HALL)
パーラメント・ファンカデリック(Parliament Funkadelic)が来日。Pファンク(P-Funk)でもオールスターズ(P-Funk Allstars)でもない名義だがどう使い分けているのかな。今回はフェス出演の為の来日の発表があったが、その後単独公演が大阪と名古屋で開催されると発表があった。過去に名古屋公演があったかどうか知らないが、近年の来日ではフェスだったり名古屋飛ばしだったと思うので、とうとう間近で御大ジョージ・クリントン(George Clinton)の御尊顔を拝謁出来ることに(笑)。当日は9月の後半とは思えない酷暑で、ダイアモンド・ホール入場前の狭い階段での並びが暑くて死ぬかと…。会場は超とまではいかないが、熱烈なファンが集まって満員の盛況ぶり。
始まるとステージはすぐに15人程の大所帯のメンバーに占拠され、大ファンク大会の始まり。御大は後から出てくるのかと思っていたら最初から登場。御歳83だそうだが元気いっぱい。とうとうライヴで観ることが出来て感激だ…。ステージには椅子が用意されていて、御大は後ろ向きに座っていることが多いが(写真下1枚目)侮ってはいけない。ちゃんと指や手振りで指示を出していて、ブレイクするタイミングは全て御大の指示通り(1回失敗していたが・笑)。フリーでカオスなステージのように見えて、その実すべてジョージ・クリントン総裁の統制下にあるのだ。しかもここぞとばかりにステージ前方に進み出て観客を煽り倒す(写真下2枚目)。当人は合いの手中心だが衰えを感じさせない。もちろん会場は大盛り上がり。
カオスと言えば殿堂入りメンバーのマイケル・ハンプトン(Michael Hampton)のギター。このバンドのもう一面でもあるヘヴィ・メタルなギター・ソロで弾きまくるのだが、その爆音が耳に突き刺さる。本当にステージでは音やリズムが拾えているのかなと思うくらいの音の塊が押し寄せて来て、久しぶりに自分の鼓膜の心配をした(笑)。
若いメンバーを全然知らないのだが、世代的には当然の如くヒップ・ホップ世代だろう(→この時代に来日メンバーの詳細も分からないとは…)。所有している直近のアルバム(といっても10年前の発表だが)にもヒップ・ホップ要素の強い曲が収録されていた(正直ちょっと違うなァという感じも…)。名前も知らないが、煽り役の若い衆は中日ドラゴンズの帽子とタオルを被って終始ステージを盛り上げ、フロアーにも降りてきていた。
サブ・ヴォーカルの女性2人は全く対照的。1人は70年代ソウルの雰囲気を漂わせ、もう1人(ジョージの娘!?)はチャキチャキの現代っ子風(彼女のボディはアスリート並み!)。残念ながら彼女らのマイクは少々オフ気味だが、ステージに華を添えている。ホーンズはそれぞれのソロも用意され、ステージ上では御大がお手並み拝見とばかりに煽ったりも。ただこのハードなファンクを支えるベースとドラムス担当は、その重要度に比して他のメンバーと比べてあまり表にフィーチャーされないのはどうしてだろう?
セットリストはパーラメント、ファンカデリック、それぞれを取り合わせてファンクの古典が目白押し。贅沢だなァ。とはいえちゃんと先のアルバム収録の新しめの曲や、ヒップホップ・スタイルの曲も挿入。バランスを取っていた。若い世代のアーティストがお爺ちゃん世代の総帥に敬意を表している姿が微笑ましい(←本当は厳しい世界なのだろうが)。大音量の下、レジェンドの姿をしっかり目に焼き付けることが出来て素晴らしいライヴだった。満足。
※このステージがオフィシャルによってライヴ配信(ステージ上でのスマホ撮影)されています Part.1 Part.2
- Set List -
(Not Just) Knee Deep
One Nation Under A Groove
Flash Light
Pole Power
Meow Meow
Get Low
Do That Stuff
Funkentelechy
Super Stupid
P. Funk (Wants To Get Funked Up)
All Your Goodies Are Gone
Maggot Brain
Jump Around (House of Pain cover)
Give Up the Funk (Tear The Roof Off The Sucker)
Atomic Dog (George Clinton song)
Red Hot Mama (w/ CHITAA on drum)
Up For The Down Stroke