岐阜市の泉町に新しく出来たそば屋「冷やしたぬき天国」。新市役所付近といえばもちろん超人気店で客のほとんどが注文するという「冷やしたぬき(そば)」のある京町の「更科」が筆頭。岐阜市のソウルフードと呼ばれてはいるものの、実際にはほとんどこの「更科」(あるいは系列店)の「冷やしたぬき」を指すのみで、他のそば屋や麺類食堂にも「冷やしたぬき」はあるけれど、それらはソウルフードには含まれていない感じ。そこに店名に”冷やしたぬき”を冠する店が出来たというのだから並々ならぬ”意志”を感じるのは当然。何でも市内の麺処「堀川」の2代目がやり始めたのだとか。
店はいかにも最近の若い人の店といった感じで、シンプルでスタイリッシュ。オープン・キッチン、注文は券売機でとセミ・セルフ形態。給仕女性は2人、調理男性が2人という体制。先客も若いカップルばかりだ。券売機には基本的に「冷やしたぬきそば」と「さば寿司」の2種のみ。2つがセットになった「全盛セット」を購入し、キッチン前のカウンターに並んで出来上がりを待ち、ピックアップ。そばの盛りは大盛も選べるようだが普通盛にした。「さば寿司」はその場でバーナーで炙られ小皿に盛られる。
席に着いて「冷やしたぬきそば」と対峙。具材は揚げ玉、刻みネギ、揚げ、濃いつゆという基本形に、昆布粉、煎り胡麻が加わる。ねりわさびは別皿で。そばはしっかりとした張りのあるもの。本家とは違い切りは細く、より”本格的”。別に足されている昆布粉や胡麻の加減なのか、旨味が強く現代的な感じ。昨今のラーメン屋に慣れている若い人にはこの位がちょうどいいのかもしれない。自分は「冷やしたぬき」でこのそばの硬さにはなかなか慣れないが(笑)、旨い。「さば寿司」は細身のものが2個。ご飯はしっかりめに押されている。どうして「さば寿司」を選んだのかは知らないが、爽やかな酸味でなかなかイイ。面白い店が出来たものだ。この界隈では他に新しい蕎麦屋もオープンしたし、円相が経営する新市役所庁舎の「市役所大食堂」にも「冷やしたぬきそば」がラインナップされている。酷暑で知られる岐阜だもの、ひょっとして界隈として注目されるかも。主人の狙いもそこにあるに違いない。(勘定は¥1,000)
↓ 界隈に残る古いお屋敷(建築詳細不明)◇。立派な木造門の奥には隅切り屋根の洋間もちらりと見えた。でもこれ以上撮影したら通報されてしまう(笑)。
↓ こちらも立派な門構えの上竹町のお屋敷(建築詳細不明)◇。日本家屋ではあるがコンクリート壁が採用されている。2階バルコニー部分もコンクリート造りだがあえなく崩れてしまっており、修復もされていないので既に住民は居ない様子。
岐阜県岐阜市泉町31
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