Twelve / Patti Smith (2007)
パティ・スミス(Patti Smith)が2007年に発表したスタジオ・アルバム。通常と違って全編カヴァー曲で占められている。こういうアルバムを発売するに至った経緯は知らないが、当時も買おうかどうしようか迷った。ネット上でサンプルを聴いたと思うが、何だか全然ピンと来ずに購入を見送ったはず。久しぶりに見かけたので安価な事もあって買ってみた。彼女が影響を受けたアーティストはもちろん、そうとは思えないアーティスト、どうしてここに?というアーティストが混在。ニルヴァーナ(Nirvana)のカート・コバーン(Kurt Cobain)が自殺した時にはシンパシーを表明していた彼女の「Smells Like Teen Spirit」のカヴァーはある程度話題になったんじゃなかったかな。収録されている曲とアーティストは以下の通り。
01 "Are You Experienced?" (The Jimi Hendrix Experience) 1967
02 "Everybody Wants to Rule the World" (Tears for Fears) 1985
03 "Helpless" (Crosby, Stills, Nash & Young) 1970
04 "Gimme Shelter" (The Rolling Stones) 1969
05 "Within You Without You" (The Beatles) 1967
06 "White Rabbit" (Jefferson Airplane) 1967
07 "Changing of the Guards" (Bob Dylan) 1978
08 "The Boy in the Bubble" (Paul Simon) 1986
09 "Soul Kitchen" (The Doors) 1967
10 "Smells Like Teen Spirit" (Nirvana) 1991
11 "Midnight Rider" (The Allman Brothers Band) 1970
12 "Pastime Paradise" (Stevie Wonder) 1976
13 "Everybody Hurts" (Bonus track) (R.E.M.) 1992
自分もよく聴いているアーティストばかり。どの曲もほぼ原曲に忠実なカヴァーで、特に奇を衒ったり、改変(あるいは換骨奪胎)された曲は見当たらない。バックの演奏もいつものメンバーで、10でバンジョーが取り入れられているくらいでほとんどがストレートでシンプルなカヴァーといえる。で、これがどうかというと、何とも熱が伝わらないというか面白みに欠ける。大好きなアーティストが大好きなアーティストをカヴァーしているというのに「ふうん…」くらいの感想しか出てこない。パティが好きなアーティストなのか、好きな曲なのか基準がよく分からないが、どの曲も単調で予想通りとしか言えず、発表時に感じたイメージを覆すことは出来なかった。もう少し面白いものになりそうなのになァ。ちなみにアルバムにはトム・ヴァーレイン(Tom Verlaine)が04に、レッチリ(Red Hot Chili Peppers)のフリー(Flea)も04と06に、ブラック・クロウズ(The Black Crowes)のリッチ・ロビンソン(Rich Robinson)が08と11に参加している。
- Label : COLUMBIA
- ASIN : B000NDEXIE
- Disc : 1
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