最近は岐阜市民のソウル・フードとも呼ばれるようになった「冷したぬき(そば)」。特に蕎麦が名産でもないこの土地でそうなったのは、もちろん京町の「更科」の人気ゆえ。というか大抵の蕎麦屋や麺類食堂には「冷やしたぬきそば」はあるので、「更科」のあの「冷したぬき」の中毒性のあるつゆや麺が異常人気だということなのだが。近年それにあやかって新しい店が創始にインスパイアされた「冷したぬき」を出すようになった。
岐阜市のローカル・チェーンであるラーメン屋も「冷したぬき」を出したというから気になって行ってみた。店は長良福光にある「天外長良店」。こちら創業は平成7年(1995)というからもう30年近くにもなる。短命な店が多いラーメン屋としては長い歴史を持つ店だ。何を隠そうこの長良店、創業当時からよく通っていて、まだ子供が小さかった頃にはベビーカーごと中に入っていたこともある(当時はOKだった)。何年ぶりの訪問になるのだろう。味やスタイルは(たぶん)名古屋の某ローカル・チェーン店を参考にしている気がするがどうだろう。
店に入るとさすがに年季が入った感じ。店主らしき男性と若いのが1人。自分が通っていた初期の頃の年配のお兄さん2人はさすがにもう居ない。L字のカウンター席に腰かけ、注文したのは「冷やしたぬき中華」。それに欲張って「チャーハン」。店主が手早く鍋を振り「チャーハン」が先に出てきた。銘の入った皿に盛られていて紅生姜が添えてある。濃いめの色付きで、塩胡椒もタレも強く味付けも濃いめ。ラーメンを食べる人に合わせて濃いめの味にしているのかな。炒め具合はなかなか良い。
そして「冷やしたぬき中華」が登場。丼の中には、揚げ玉、刻みネギ、甘辛く煮たのとカリカリの2種の油揚げ。細かい肉片はチャーシューの端肉かな。もちろん丼の縁には定番のねりわさびが多めに擦り付けてある。さっそく麺を手繰る。麺に絡んだたれは濃いめで甘さは控えめ。たれに中華的要素はあまり感じられない。唯一の要素、中華麺の茹で加減がかなりの硬め。冷水で締めているからというのもあるだろうが、もう”カタ”という感じ…。ただ、コシとは違ってしなやかさが無く、消化不良を起こす心配さえしてしまう。これ用の特別な麺なのかどうか知らないが、もう少ししっかりと茹で切るか、麺をしなやかなタイプにした方がいいんじゃないかな。ポスターにあった”そばアレルギーで食べられなかったアレを中華麺で完全再現”っていういアイデアもとてもいいと思うんだけれどな。(勘定は¥1,210)
岐阜県岐阜市長良福光59-5
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