岐阜県恵那市の岩村城下町を散策。昼食後しばらくしてから寄ったのは「かんから餅」で有名な「かんから屋」。創業して130年程経つらしいが、詳しい年号までは分からなかった。風情ある平屋の建物は、向かって右側に煙草屋らしき部分(写真下3枚目もあるので昔はそちらも営業していたのかな。暖簾をくぐって中に入ると店内は土間の真ん中にある小上がり席(←たぶん冬は炬燵が置かれるのだろう)も、大きなテーブル席も、奥の座敷席もほぼ満席の盛況ぶり。密を避ける為だろう、名前だけ訊かれ外で待つように告げられた。強い日差しの中、座る場所は無いので立って待つ。しばらくして呼ばれたので中に入り、大きなテーブル席に案内された。こちら名物の「かんから餅」以外にもうどんが何種類かあるが、頼んだのは「かんから餅」のみ。にしても若い女性が何人も立ち働いていて、のんびりとした通りでこの店だけ混雑している感じ。店の建物も年季が入っているが、柱で支えられている天井が船底のようになっていたり、明かり取りがあったりと興味深い。
さほどかからず「かんから餅」が運ばれた。平皿に盛られていて、たっぷりの摺り胡麻がかかったものが2つ、滑らかなこし餡にくるまれたものが2つ、きな粉がかかったものが1つと、合計5個並べられている。地元産の餅米をつかっているという餅は、箸で持つとぐにゃりとするくらい軟らか。たっぷりの胡麻の粉でむせてしまいそうになったので、あわててポットからお茶を湯呑に注ぐ。胡麻の風味が口いっぱいに広がる。きな粉は想像通りの味。こし餡でくるまれたものは滑らかな口当たりで甘さは控えめ。こんなに食べられるかなと思ったが、とても口当たりが良く、重くないのでパクパクといけてしまった。バイクでなければお土産に買って帰るんだけれど(←菓子ひと箱さえ運べない不便な乗り物!・苦笑)。(勘定は¥450)
↓ 通りのランドマーク的存在の「水野薬局」(昭和20年・1945・建造◇)を再訪。江戸中期から薬屋で今も現役。明治時代のものという外看板はもちろんのこと、ショーケースの中にも年季の入った貴重な品が沢山並べられている。薬に用は無いのだが、せっかく現役なのだから栄養ドリンクの1本でも買って店の中を見せてもらえばよかったと後から思う(飲まないが)。
↓ 燃料や肥料、米などを扱っている「深萱商店」(建築詳細不明)◇。店先に赤い郵便ポストも立っている。何てことのない建物に見えるが間口が広くこちらも年季が入っている。こういうのが当たり前に建っていて現役なのがこの通りの凄いところ。
↓ 看板建築がカッコイイ洋品店「うめしょう(梅庄商店)」(昭和初期建造)◇。もちろん現役。上の部屋はどんな風になっているんだろう。
↓ 路地から通りに出た所にも当たり前のようにこういう風情ある建物が(建築詳細不明)◇。ここも商家だったと思われるが何を商っていたのかな。
↓ 「旧・岩村郵便局」(昭和3年・1928・建造◇)は相変わらず利用されていなさそう。
餅菓子 かんからや (かんから屋)
岐阜県恵那市岩村町806-1
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