変形性股関節症に負けない『心と身体』を目指して -運動指導士 彦坂惠子-

踊りが命と舞台と指導に明け暮れていた私が突然変形性股関節症と言われ、手術をし引退したが現在運動指導士として活躍中

人工股関節 2

2007-08-29 16:14:30 | 人工股関節について

 そろそろ 夏の疲れが出てきますね。
夏の暑さで、体力を消耗しています。 免疫力も下がっていますので、あまり 無理を しないほうが(私も含めて)  良いと思われます。

 のんびりするのも 脚のために 良いのでは。

 
4.人工股関節の手術方法
 手術はクリーンルーム ( 浮遊している粉塵などをとりのぞいた、清潔な部屋) を使用して、全身麻酔で行います。 術者・看護師も通常の清潔な術衣に加え、清潔な頭巾や二重の清潔手袋をするなどして、細菌の感染に注意を払います。
 体位は前方進入法では、仰臥位 、 後方進入では、側臥位 で行います。  麻酔がかかったら、皮膚を切開し 皮下組織、筋膜を切り 筋肉わけて 関節包を切り開いて 大腿骨頭を臼蓋から脱臼させます。
 次に、大腿骨頭の少し下の頚部で専用の のこぎりを使い 骨を切り
大腿骨頭を取り出します。 残った関節包を必要なだけ切除し、臼蓋がよく見えるように展開します。
 変形した臼蓋を半球型に 近づけるようにリーマーという 回転する
ヤスリのようなもので削ります。  日本人の場合、 臼蓋形成不全 が多く、 外側の骨が足りないことがよくあり、 この場合は 骨を移植します。  移植には 通常摘出した 自分の大腿骨頭を用います。
 このようにして ソケツトの形に合う 臼蓋ができたらソケットを設置します。  この時の方法として、ソケットを臼蓋に たたき込む方法 ( セメントレス) と セメントを充填してソケットを圧入 する方法 ( セメント使用 )
があります。 
 次に 大腿骨の骨髄腔を ステムの形状に合わせて、削った上で ステムを設置します。 この場合も、セメントレス と セメント使用 の 2っの方法があります。 
 設置されたステムの先端に ヘッド(人工の骨頭)を取り付けます。 ヘッドは、大腿骨頚部の長さが調節できるように、 数種類 用意されており、脚長や関節の 安定性・可動域 をみて適宜選択されます。
 装着されたヘッドをソケット にはめて(整復) 人工股関節の完成です。
 次いで、手術創内を大量の 滅菌生理食塩水 で洗浄して、落下細菌などを洗い流します。
 手術創内に血液が貯まらないように、ドレーンという細い管を入れた後、 短外旋筋群・筋膜・皮下組織・皮膚 の順に縫合し 手術は終了します。
 股関節専門チームがある病院で、股関節専門医が行った場合の手術時間は、セメントレスで 1時間~2時間 、 セメント使用で 1時間30分~2時間 程度です。
 手術中の出血は、通常の麻酔では 平均500㌘程度です。 低血圧麻酔(出血を抑えるために、手術中の血圧を低めに コントロールすること) を併用した場合は、200~500㌘未満になります。 輸血は、自己血採血( 手術前に自分の血液を、採取して蓄えおくこと) 400~800㌘を行えば、他人の血液の輸血は 不要です。

 次回 続きます。 

コメント
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