寒暖差が引き起こす体調不良“冬バテ”
冬になると、体がなんだかだるく感じることはありませんか?冬には、日中は比較的暖かくても、夜になると急に冷え込んだり、暖房の効いた屋内と屋外の温度差が大きくなったりします。このように寒暖差が大きくなると、体のさまざまな機能を調節する自律神経の働きが乱れて、疲れを感じやすくなります。正式な医学用語ではありませんが、「冬バテ」と呼ばれることがあります。
けん怠感、肩こり、頭痛、不眠、めまい、便秘、下痢、気分の落ち込みなど、さまざまな不調の原因となります。
冬バテ解消5つの極意
冬バテの予防や改善には、自律神経の働きを整えることが大切です。冬バテを解消する5つの極意を紹介します。冬だけでなく、台風や雨の日など、気圧の変化による不調の改善にも役立つことが期待できます。
耳ストレッチ
※1日1分繰り返す
耳の上の方に、自律神経に作用する神門(しんもん)というツボがあり、耳たぶのうしろの骨が出っ張っている辺りには「翳風(えいふう)」などのツボがあり、ストレッチによってこれらのツボが刺激され、脳の視床下部(ししょうかぶ)に作用し、自律神経の働きを整えることができます。
親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、5秒ずつ引っぱります。
耳の上をつまみ、上に引っぱる。
耳たぶをつまみ、下に引っぱる。
耳の横をつまみ、横に引っぱる。
耳を軽く横に引っ張りながら、後ろへ5回ゆっくり回す。
耳の上下を折り曲げるようにしてくっつけ、5秒間保つ。
手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くようにゆっくり回す。
これを5回行う。
呼吸法
※1日1分繰り返す
ゆっくりとした腹式呼吸を行うことで、自律神経を整えることができます。1日1分、タイミングを決めて行うとよいでしょう。
いすに座り肩の力を抜く。おなかがへこみ、横隔膜が上がるのを感じながら、6秒かけて口から息を吐く。
1秒止め、おなかが膨らみ、横隔膜が下がるのを感じながら、3秒かけて鼻から息を吸い、1秒止める。これを繰り返す。
3つの首を温める
首、手首、足首が外気にさらされると、体温が下がりやすいです。自律神経に負担をかけないようにしっかり温めます。
体内時計を整える
自律神経をコントロールする体内時計が乱れると、自律神経の働きにも悪影響が及びます。体内時計を整えることが重要です。
朝に太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされます。また体内時計は、脳だけでなく内臓や筋肉にも存在しています。これらのずれが大きくなるほど、自律神経が乱れやすいです。朝食を食べると胃腸が働き、同調させることができます。
適度な運動
運動には自律神経を整える働きがあるため、毎日できるような運動習慣をもつとよいでしょう。
夜遅くに行うのなら、ヨガやストレッチなど軽いものがおすすめです。軽い運動の後に入浴すると、自律神経が整って寝つきもよくなります。