福岡県久留米市で5月26日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第2局は挑戦者の山下敬吾天元が羽根直樹本因坊に先番1目半勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。第3局は6月8、9の両日、奈良市の奈良ホテルで行われる。
山下が中盤でリードを奪い、羽根の追撃をかわして逃げ切った。羽根は寄せで追い上げをはかり、山下が堅実な手を選んだため、差は詰まった。だが、山下の勝ちは動かなかった。
<山下天元の話>
1日目のフリカワリは、いい勝負だろうと。形勢判断ができず、勝ちと思ったのは最後の最後でした。
<羽根本因坊の話>
1日目のフリカワリは予定外。黒109から111をうっかりして、そのあとチャンスはありませんでした。
(毎日新聞より抜粋)
「重厚山下、羽根の力を封じタイに」、「羽根の猛追届かず」
(週刊碁見出しより)
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1日目で山下挑戦者が打ち易いとのことでしたが羽根棋聖の追い上げに苦しみ、何とか逃げ切った一局のようでした。
山下棋聖は今年に入って棋聖戦(1-4)、十段戦(0-3)でいずれも張栩四冠に敗れています。
本シリーズも第1局に敗れて不安の影を落としましたが、この1勝でホッとしたのではないのでしょうか。
一方、敗れた羽根本因坊、劣勢ながら相手を最後まで追い詰める粘闘はさすがです。
序盤で羽根本因坊が挑戦者のケイマの手を出切っていきました。
格言に「ケイマのツキダシ俗手の見本」というのがありますが、本因坊に打たれるとアマは困るんですよね・・・。
本局はNHK-BS2で放送していました。いつもは退屈気味でしたが小林覚九段のトークが絶妙で、面白く拝聴しました。ファンサービスも丁寧で解説者としては最高ですね。
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今回の対局地は福岡県久留米市の「ふかほり邸」。
久留米市はタイヤメーカー「ブリヂストン」の創業地で、他にもムーンスター(元月星化成)、アサヒコーポレーションなどゴム加工品メーカーの工場が多く点在しているとのことです。
久留米出身の芸能人では松田聖子が有名。松田聖子が登場したのは1980年代、私が30代の頃でしょうか。
勤務先の職場には「聖子ちゃんカット」のOLもいました。また流行語「ぶりっ子」の代名詞にもなっていたようです。
ヒット曲は沢山ありますが思い起こすのは「スウィート・メモリーズ」。TVのCMでも流されていましたが、スローなバラードで花飾りをつけたペンギンのキャラクターが印象的でしたね。