1人医長、とか部長というのは病理に限った話ではない。小児科とか、産婦人科、皮膚科、精神科そして放射線科など、1人か2人でやりくりしている病院は少なくない。理由は簡単で、子供が少ないとか、お産が少ないので産科は閉じたなどというものだ。それはさておき、古くからあった科に対し、病理診断科は新しい診療科だ。なんといっても、標榜科になってからまだ10年だ。従って、診療者である病理(診断)医の数が少ないのも仕方ない。
とにかく、病理診断科もその人数の少ない科の代表格のようなもので、休みを簡単に取ることができない。責任ある立場にあるのだと思えばそれでいいが、体調を崩すことの無いよう、いつも気をつけていなくてはいけない。そんなこともあって、夏休みも臨床の都合に注意しながらとらなくてはいけない。でも、休みが取れるだけでも幸せと思うべきなのもわかっている。
ところが、楽しい夏休み期間なのだが、最近は各種講習会、勉強会および小さな研究会といったものが増えてきた。春、秋に大きな学会が集中するものだから、端境期であるこの時期に予備校の夏期講習のように開催されるようになったような格好だ。コロ健なんか、もともとは生徒だったのが、いつの間にか講師を任されている。順番とはわかっているが、任せていただけるなんてありがたいことだ。でも、その分、勉強しなくてはならない。それは当然夏休み期間に食い込んでくる。
これといった趣味もなく、夏休みだからといって、とくにやりたいこともない、コロ健これで満足している。そうこうするうち夏は過ぎ、秋の学会シーズンがやってくる。
準備、他人ごとではない