Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

攻めの駒(G大阪対浦和追記)

2008-10-10 22:31:12 | 浦和レッズ
昨日のブログで、そういえば戦術的な話を全く書いていなかったと気付き、今日追加記事を書きます。まず、G大阪と言えば攻撃サッカーのイメージがありますが、どんなときでも強気のサッカーができる訳ではありません。

この試合では、ロニーが不調でスタメンを外され、ルーカスも靭帯損傷で不在でした。そのため、本来ボランチで使いたい遠藤が攻撃的MFに上がり、ダブルボランチは明神、橋本の守備的なコンビでした。そのため、普段のG大阪と比べると、攻撃の枚数が少なくなったようなものです。

少なくとも、前半に関してはG大阪の怖さはあまり出ませんでした。それは、浦和の守り方にも理由があります。G大阪は、スペースを狙うタイプの播戸と、MFもこなせるキープ力のある山崎の2トップでした。

この2トップが縦に並び、山崎がトップ下気味の位置で受けて、浦和のストッパーを引っ張り出して、播戸に走り込むスペースを与えるのがG大阪の狙いに思えました。しかし、浦和の3バックは、ストッパーを引っ張り出されると弱いですが、リベロの阿部勇樹が上がる場合は、闘莉王で再三経験していますから慣れています。

そのため、山崎に阿部勇樹を付けたあたりが、エンゲルス監督の工夫です。また、しばらく外されていた左ストッパーの堀之内が好調で、阿部勇樹が前に行っても後ろを坪井と二枚で何とかすると気合いが入っていたのも、前半をリードして折り返した理由でしょう。

ただ、どうしてもホームゲームの敗戦は避けたいG大阪は、テレビなので誰を上げたかは把握できませんでしたが、攻撃の枚数を一枚増やしました。その結果、浦和の最終ラインは押し込まれてしまい、後半に関してはG大阪の狙いが当たりました。

結果的には、策の打ち合いは互角で、結果もその通りの引き分けです。ただ、痛かったのは間違いなくG大阪の方で、大ブーイングが待っている埼玉スタジアムでの勝利が必須条件というのは苦しいです。

ただ、G大阪の場合は、毎年一回はこのブーイングを経験していますから、明らかにブーイングを恐れていたアル・カディシアのようには効かないでしょう。ただ、10/22の試合は勝負どころですから、去年のセパハン戦のような、浦和サポの応援の最大値が出るかもしれません。それはそれで楽しみですが。
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日本サッカーの不安(10/9日本対UAE)

2008-10-10 18:59:41 | ワールドサッカー
日本の布陣が4-5-1だったのは、皆さんご存知の通りです。ただ、岡田監督のいつもの布陣の4-4-2とは、単に2トップの位置関係が横から縦になっただけの違いです。事実、トップ下に入った岡崎は、キープしたりパスを出したりというトップ下のイメージとは違い、2列目から飛び出した方が点が取れる確率が高いという岡田監督の配慮だと思います。

ですから、戦術に問題があって、FIFAランキング110位の格下UAEに引き分ける、ホームゲームとしては痛恨のミスをしている訳ではありません。しかし、タイトルに「日本サッカーの不安」とまで書くのは、もちろん理由があります。

岡田監督が日本サッカーの良さをキープ力と持久力と判断して、前でキープするサッカーを見せる判断自体は間違っていないと思います。しかし、相手に失点を許すパターンがいつも同じなのが気になります。

それは、日本はいつも立ち上がりはいいサッカーをしますが、途中で動きが落ちて、つまらない失点をしてしまうことです。この日は相手のUAEが4-3-1-2の布陣で来たのですが、3ボランチが完全に前に出られず、7バックのような布陣でしたから、日本は自在にパスを回せました。

また、UAEのカウンターにも、ボランチの稲本と長谷部が動き勝ち、完全に出どころを封じる会心のサッカーでした。UAEには、2003年のワールドユースでMVPを受賞した、エースFWのマタルもいますが、このマタルにほとんどボールが入らず、日本とUAEではサッカーの質が違う(もちろん日本が上)とまで思うほどでした。

今回の親善試合では、交代枠がいつもの倍の6つあるため、この試合に限っては最後までこのサッカーができるはずというのがサポーター心理です。しかし、後半、日本の動きは明らかに落ちました。確かに、稲本を下げて攻撃的な中村憲剛を入れるなど、日本が無理に点を取りに行った面はありますが、それまで拾えていたセカンドボールが、香川のゴール以降拾えなくなりました。

失点の場面はUAEの攻撃の枚数と、日本の守備の枚数が同じ二枚で、攻撃側が圧倒的に有利な状況です。こういうときはDFの責任ではなく、そういう状況を作り出した他の選手の責任です。前半の日本なら、SBが絞るか、ボランチが一枚残るかして対応できたでしょう。

しかし、交代枠が6つある今回の試合では、単純に体力的な問題とは片付けられません。ひょっとしたら、メンタル的に疲れていたのかもしれませんが、90分のペース配分ができるようにならないと、日本サッカーは強くならないと思います。

しかし、完全に引くばかりだったUAEが、このゴールで自信をつけて、最終ラインを上げてこの試合を本気で勝ちに来たのはびっくりしました。暑い気候の中東では、引き気味に戦って、勝負どころに絞って攻めてくる省エネサッカーをしているのでしょう。こんなことがわかっても、ちっとも嬉しくないですが。
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