北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

イオン発寒店のプレオープンを見てきました

2006-10-22 23:55:55 | まちづくり
 今日も気温が低いばかりか、しとしとと小雨の降る一日。うっとうしくて行楽気分になれない人も多かったのでは。行楽地はちょっとがっかりな一日です。

【イオン発寒店と地域再生】
 この10月26日にグランドオープンするという、イオン発寒店が昨日(9月21日)からプレオープンしているということで、噂の現場の最前線を見てきました。

 まあ娘たちが「買い物に連れて行け」というのでつきあっただけのことなのですが、建設中に近くを車で通りかかったこともあり、気にはなっていたのです。

 娘達を乗せて車で行ってみたものの、まずは簡単には駐車場に入れません。当然予想されたことなので、娘達は近くで降ろして先に徒歩で店内へ向かわせました。その方が絶対に早いのですから。

 で、私の方は誘導係の指示に従ってゆるゆると屋上の駐車場へと案内されてゆきました。結局駐車場へ入れたのは降ろしてから20分後。まあ想定の範囲内でしょう。

 さて、札幌は西区の発寒に登場したイオン発寒店は、asahi.comのホームページによると「地下1階、地上3階の鉄骨造りで、商業施設面積は約5万9千平方メートル。核店舗を『ジャスコ札幌発寒店』と154の専門店のモールで構成する。道内の大型商業施設としては11店舗目で、売り場面積は3番目の広さ」とのことです。

 以前掛川にいたときに浜松に出来たイオンモールを見に行きましたが、そこの商業床面積は6万5千平方メートルということでしたから、それよりは一回り小さい感じですが、外観の印象は浜松よりも面積比よりも小さく感じます。

 それは浜松のイオンが田んぼの中にどかんと戦艦大和ができたかのような印象に対して、札幌のやや郊外住宅地に出来たという印象なので、回りに比較できるマンションやビルが結構多くあるからです。

 車を止めて中へ入ると、中はとにかく人、人、人でごった返しています。オープン時の物珍しさもあるのでしょうけれど、まあとにかく老いも若きもぞろぞろと歩いています。

 建物の中は三階で、浜松が建物の両端に核となるスーパーテナントを入れてその間に小売りテナントを配しているのに対して、こちらは核テナントがあまりはっきりしません。

 また建物のモール全体を一直線ではなくL字型に配置していて、中が見通せないようにしていて、商店街を歩いているというモール感覚の部分と、ごちゃごちゃした商業空間の両方を演出しています。

 とりあえずユニクロが道内最大の売り場面積を展開しているとか、食品などのジャスコがいるというのは良いのですが、あとは大きさを誇るテナントというのはないという印象です。その分、およそそれなりの人気があるお店のテナントが数多く展開しているという感じでしょうか。

 また「楽しさ」と「やすらぎ」をコンセプトにしているということで、エステなども見えますが、病院系は歯医者さんが一軒。健康志向はやや薄目です。

    *   *   *   * 

 一見するとこの形態は、各階のあちこちにレジがある、いわゆるGMS(General Merchandise Store)と呼ばれるもので、日本語では「総合スーパー」と訳される業態のように見えます。

 最近ではこのようなGMSという商業形態は時代遅れと言われていて、GMSの後継の業態として、スーパーセンター (Supercenter、略称:SuC)と呼ばれる商業形態が伸びてきていると言われています。

 これはアメリカのウォルマートが食料品ストアー及びホームセンターなどを同じ建物内に配置して1か所のレジで会計を行えるという小売業態 (店舗)を展開したことが始まりと言われているのだそうです。GMSのように各階を移動して歩くことすら来店者は面倒くさくなってきているということのようで、レジを一カ所に集中させることでさらに経費を削減しているのです。


 しかし一方で、GMSの方も負けてはいなくて、商業集積を利用して少子高齢化対応や地域社会の再生などといった視点から地域に受け入れられようとする試みがあって、これがライフスタイルセンターという新しい業態を生み出しつつあります。

 既にインターネットで「ライフスタイルセンター」という単語を検索すると多くのサイトが紹介されますが、そこには「人とのふれ合いを重視した、地域に密着したショッピングセンター」であるとか「まちづくりと連動したショッピングセンター」などというイメージが紹介されています。

 このイオン発寒店がそこまでの地域密着を狙っているかどうかはまだ分かりませんが、これからもし地方が大きなショッピングセンターを作るとしたら、まちづくり三法で建設を拒否するという生き方もありますが、思い切ってショッピングセンターを思いきり活用して新しい地域の核を作り上げるような思想もあり得るのではないかと思います。

 ショッピングセンターと空中回廊で繋がったマンション建設などが行えれば売れるのではないか。あるいは、ショッピングセンターのメリットをもっと地域への恩恵としてもぎ取るような戦略的な土地利用を進めるべきではないか、とそんなことを感じているのです。

 ショッピングセンターに地域再生の機能を持たせるということこそが、第4世代、あるいは第5世代のショッピングセンターのあるべき姿と言えるのかも知れません。

 時代の変化と行く末を見誤らずに、民間の活力を上手に利用したまちづくりを住民と行政が一体となって行うことこそが必要なのではないでしょうか。

 イオン発寒店を見て、いろいろと考えることは多いのでした。

    *   *   *   * 

 昨日はなんだか金縛りにあってしまったような日ハムでしたが、今日は新庄のガッツやセギノールの一発、なにより八木の好投で一勝一敗のタイに持ち込みました。

 週明けの札幌ドームは大変なことになりそうですぞ。

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする