友人との会話で、人と対するときの柔軟性についての話題になりました。
彼は、「仕事をしていていろいろな人と話をするのですが、ガードが固くて全く自分の領域から出ようとしない人と、そんな枠を軽々飛び越えてどんどんこちらへ入り込んで平気な人がいるんですがその違いってどういうことか分かりますか」と聞いてきました。
「うーん、なんだろう、どういうことかなあ」
「僕が見ていて一線を越えてこない人って、自分が語ったり踏み込む線が細い一本の線だと思っているんですよ。それを一ミリでも踏み越えたらもう大変だという意識が強いんです。でもそれが平気な人って超えて大丈夫かと思う線が細い線じゃなくて太い幅があるんです」
「あー、なるほど」
「踏み込む線には太い幅があって、だからちょっとくらい踏み込んでもまだ大丈夫って思える範囲に余裕があるんですね。だから発言でも行動でも危うさがなくて、出したり引いたりするなかでどのあたりが落としどころや超えちゃいけない一線なのか、ということを値踏みできる」
「大概のことはちょっとくらい踏み外しても『今のはなしで(笑)』ですみそうなものだけどね(笑)」
「ええ、でもそれができるかできないかということって大きい差になるんです。僕等から見ると、もっと突っ込んでくれないと胸襟を開いた本音の話ができないのになあ、と思うんですが、それが出来ない人にはやっぱり出来ないんでしょうねえ」
生き方や考え方を変える練習ってできる様な気もするのですが、歳を取るとどんどん意固地になって生き方を変えられなくなるものです。
そうか、と思った瞬間に考えを改められるような柔軟な思考を持てると良いですね。
歳を取って頑固爺になるか、好々爺になるかの違いはそのあたりにありそうです。