北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

自分には「よりどころ」ってありますか?

2022-03-09 20:39:40 | Weblog

 初めに宣伝を一つ。

 私が参加している日本都市計画学会北海道支部では、今年度第2回目の都市地域セミナーを来週3月16日の夜に開催します。

 支部の今年のテーマは「よりどころ」。

 我々現代人間社会は、地域の中であるときは困りごとに対して助け合い、あるいは楽しさや喜びを共有し、悲しみを分かち合うような社会性の中で日々を暮らしています。

 そんな社会性を持った集団が集うことで地域の魅力を増すような中心的な場所が「よりどころ」です。

 ネット社会になって物理的な接触や動きがなくても心のよりどころは実現しそうですが、場所としてのよりどころであれば、そのあり方にも様々な工夫や知恵がありそうです。

 昨年の9月に第一弾のセミナーを開催したのですが、今回は第2弾として「地域のよりどころを守り、支える新たな取り組み」と題し、芽室町上美生地区の取り組みについて地域の方や取り組みを支える専門家の方から話題提供をいただくことになっています。

 Zoomによるオンライン参加も可能ですので、参加ご希望の方は令和4年3月11日(金)までに、下記グーグルフォームにて、お申し込みをお願いします。

http://www.cpij-hokkaido.jp/seminar.html

●申込先(グーグルフォーム)
https://forms.gle/o3LnF3SzfkDmtrLA6

 
     ◆

 
 さて、若いころからあちらこちらに転勤を重ねてきた私ですが、「ではどこか、『よりどころ』と思われるような場所はありますか?」と訊かれたら、真っ先に頭に浮かぶのは掛川の居酒屋『酒楽』でしょう。

 居酒屋だとか飲み屋さんなんて一体何か所行ったかわかりませんが、そんな数ある飲み屋さんの中でも一番印象にあるのはここです。

 それは料理や酒が美味しいだとかそんなことよりも、そこで語り合って楽しい人たちと時間を過ごした思い出がたくさん詰まっているからに違いありません。

 チェーン店とは違う、田舎の一軒飲み屋さんは、ふらりと行ってもうかつに好きな席には座ってはいけないのだ、とそこで知りました。

 なぜなら『そこはもうすぐ〇〇さんが来る指定席だから』ということ。

 また、誰かと待ち合わせを約束して集合しても、そこには必ず知り合いが入れ替わりにやってきては「あ、こまっちゃん」と声がかかり、約束の人たちは離れたところでひとしきりご機嫌伺いをすることにもなる。

 そういうところって一緒に語り合う「人の魅力」があるからだろうと思うのですが、一方で同じ人たちと語り合うのでも、やはり『酒楽』で会うからこそ楽しみが倍加したのだと思います。

 「場所」×「人」の魅力が「また行きたい場所」になってゆくのでしょう。

 思い余って掛川の友人サトーさんに「僕は『よりどころ』と言われると酒楽を思い出しちゃうんだけど、あの場所はいまも変わりありませんか」と訊くと、「小松さんがいた時とはちょっと変わりましたね」とのこと。

「先代の御主人が亡くなって今は息子さんが切り盛りしています。先代の時は、気に入らない客が来たら『帰ってくれ』と言ってみたり、そこにいるための共有の作法があった感じがしますね」

「常連のO澤さんは元気ですか?」
「元気ですよ。彼は酒楽を"第一実験室"と呼んでましたね。人を見るには格好の場所でしたね。でも最近は客層が若返ってきて、普段は見慣れない人も増えて常連が小さくなってますよ(笑)」
「そうですか、コロナが明けたら掛川にまた定点観測に行きたいね」

 考えてみたら、道内にも釧路、旭川、稚内なども掛川に次いで会いたい人のいる町なのですが、そこには「ここで語り合いたいね」という魅力ある「よりどころ」的な場所となるとどこかなあ?


 皆さんにはなにかと行きたくなる「よりどころ」ってありますか?

 いまのうちにたくさん作っておくと、後々楽しくなると思いますよ。

コメント
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