北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

受け身になるな、先手で攻めろ

2022-03-17 21:08:45 | Weblog

 あるネット記事を見ていて、岸田政権を批判するトーンの文章の中に「(岸田政権は)状況対応型でずるずる追い込まれる姿勢が目立つ」という表現がありました。


 そう言われてみると確かに『聞く力がある』ということは、そういうことだったのか、とちょっと腹落ちしてしまいました。

 聞いてからそれに対処する、というのは、誰かに何かを言われたから考える、というやり方なので、『自ら問題意識をもって・どうするかを企画して・共感を募り・実行する』という主体的な問題解決アプローチとは違うのだな、と感じます。

 選挙の候補者は、「自分は××が問題だと思うので、〇〇をして解決します」という公約を打ち立てるものです。

 もちろん世の中は自分が中心ではないので、予期せぬ出来事が襲ってくることは多々あるのですが、それにしてもそれに受け身的に対応するだけでは冒頭の一分のように"ずるずる追い込まれる"ことが多くなるでしょう。

 受け身になった時に必要なことは今の状況に対応しつつも、少し未来を先読みをしてその先の出来事に対処する備えをするということでしょう。

 災害対策は起きてしまってからやることですが、防災や防衛はコトが起きる前に考えておくべき事柄です。


     ◆


 『受け身になると失敗する』ということから思い出したのは『電通鬼十則』です。

 電通鬼十則とは、広告代理店である(株)電通の四代目社長だった吉田秀雄氏が作成されたとされる、良い仕事をするための十の心構えです。

 この中の2番目に『仕事とは、先手先手と働きかけていくことで、受け身でやるものではない』とあり、また6番目には『周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる』とあり、いずれも自ら先手に攻めることを求めています。

 自分が「こうしたい」と思うことをぶつければ、100%は得られないにしても半分くらいは得られるかもしれないし、とにかく自分の思いは多少は実現します。

 それがひとたび受け身になれば、自分がやりたくもないことの対処ばかりすることになりモチベーションも上がらないというわけです。

 人生も、自分が「こうなりたい」「こうありたい」と思うことを主体的に動かしていかないと、日々の雑事に追われて終わってしまうことになりかねません。

 なにも電通鬼十則がすべてというわけではありませんが、ある面でかくありたい自分をしっかり持っておくことは大切です。


      ◆

 
 いま世界はロシアのプーチン一人に"引きずり回されて"しまっています。

 欧米も日本も、彼の一挙手一投足にどう対応するかにあたふたして振り回されている状態です。

 ここから脱却するには二手三手先のための手を打たないといけないのですが、では我が国は戦争終結に対してもエネルギー問題にしても食料問題にしてもどのような先の手があるのでしょう。

 防災も防衛も、起きてしまってから振り回されないように、コトが起きる前に入念に考えておくことが大事です。

 ウクライナでの戦火が止むことを心から願います。

コメント
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