P.140に普段あまり目にしない言葉が解説されています。
キレーション(Chelate)とは、一つの分子が二か所以上の接点で
金属を挟み込むようにして結合すること。
(語源はギリシャ語の「蟹のはさみ」)
例えば
P.139 水銀やヒ素などの有害ミネラルが体内に入り込むと、
その量に比例してメタロチオネインの合成が促進されます。
メタロチオネインは(中略)有害ミネラルと結合することによって
毒性を示さない安定した状態にする
P.140 この作用は解毒のためだけに働くものではなく、亜鉛などの必須ミネラルを
体内の必要なところに運搬する際にも欠かせません。
有害ミネラルが体内に多いとメタロチオネインが解毒を優先してしまうため、
必須ミネラルの運搬に支障をきたすようになり、
結果としてミネラル欠乏に陥る恐れがあります。
さて、その恐れの解消・対策として示されるのが、P.145のファスティングです。
P.146 有害物質から身を守るためには、身体が必要とするさまざまな
栄養素を補給するという「足し算の栄養学」も確かに大切なことです。
、
しかしそれ以上に、各々の栄養素が体内でしかるべき役割を果たせるように、
体の働きを阻害する物質を無毒化し、さらに体の外へ追い出すという、
いわば「引き算の栄養学」こそ、いま最も認識すべきことではないかと思います。